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各種族が集まる大会議とフェニックスの苦しい事情




俺の提案に各種族は頷き・・各地の代表クラスがルーム国に急ぎ向かう、

西の大陸からドワーフやミノタウルス・ケンタウルスやラミア・ドライアド、

アルラウネやサーベルタイガーまで駆けつけそれぞれの席に座る。



東の大陸から各種ドラゴンやメディの配下達、ヤマダさんも駆けつけた、

白の大陸から白黒天使族の幹部、北東の大陸からリオたちも来た、

他にも海賊や商人の幹部なども駆け付けそれぞれの席に座る。



さらに初級エニウェアの代表やクラーケン、ゴブリンや羊の魔物の代表、

他にも俺達の関わりのある魔物が駆けつけメディの配下が通訳を受け持つ、

当然ガルーダやグリフォン・ワイバーン達、ルーム国王たちも席に座る。



皆普段とは異なり・・かなり真剣な顔をしている、それは当然のことだ、

裏世界と言う自分達には未知の世界から脅威が来るかもしれないからだ、

俺とデーヴィド、エリーナやクリスティーナ、他の妻達も気合い入れて参加。



子供達はメイドさんに任せスノードラゴン達やアズミ達も緊張している、

皆が集まり・・この会議は全種族にスマホやモニターで閲覧できる、

今回は事前に質問を受け付け・・わかる範囲の質問は事前に返答してある。



当然ながら警備は徹底している、何かあれば即座に動けるようにしてある。




「これより会議を開催いたします」




進行役に選ばれたワイバーンのマイラが会議の開始を宣言する。



まず壇上に俺とフェニックスの女王が立つ、最初に女王が謝罪の言葉、

島民への謝罪を伝えた後俺が交代して・・今までの経緯を詳細に話す、

そして新たな敵・・になる可能性が高いデーモンの存在を話した。



島民は・・女王の謝罪を聞けたのである程度心が和らいだ。



デーモンに関しての質問が飛び交うが・・女王は本当に何も知らなかった、

ただ先祖からの言い伝えでデーモンがいると聞いたことがある程度、

どんな存在で・・どんな能力があるのか・・なにもわからなかった。



各種族から・・今度どのような対策を取るのか?の質問が飛び交う、

現時点俺が考えてるのは以下の3つだ。



① フェニックスの島を要塞化して現時点用意できる武器を全て備える。


② 各種族の精鋭に島の管理を任せ緊急時には離脱できるよう準備する。


③ こちらから出向きデーモンの反応を見極める。



①と②に関しては各種族同意した、自分達の精鋭を置くことに異議はない、

ただ③に関しては危険だと各種族ほぼすべてが反対を表明した。



というのも・・



俺の性格を知る各種族は・・絶対総司令官コウが出向くと確信していた、

俺コウに万一があった時・・ライアンやジェニーも消える可能性がある、

そこまでの危険を冒してまでデーモンと接触する理由は無いからだ。



そのため・・



アトラスやカオス・アグニ等は俺が出向かないよう・・抑えろと言っている、

俺もその言葉には賛同だが・・奇襲を受け犠牲者が出るのは絶対避けたい、

大事な仲間が傷つき倒れる姿は絶対見たくないからだ。



ここでブラックエンジェルのランがある提案をしてきた。



「こちらから手紙を書いて送るのはどうでしょうか?」



彼女の部下は以前フェニックスからの手紙を小舟で受け取った事がある、

それの応用で出入り口から魔法で小舟を複数飛ばし手紙を送ることを提案、

反応が無ければそのままで・・返事があれば応対すると言った感じだ。



念の為出入り口にはカメラなどを備え奇襲に備えるのは言うまでもない。



これにはある程度賛同が得られたが・・反面それは危険が伴うという意見、

こちらが丁重に迎えてもデーモンがこちらに入ったら奇襲するかもしれない、

得体のしれない相手を迎えると隙を狙われるので賛成出来ないと言われた。



この意見が出た後、海賊や商人が発言、経験上それは大いにあり得ると言われた、

それはギルドが出来る前、裏世界の人間の一部は平気で約束事を翻したそうだ、

例えばメイドさんを募集したのに連れてきたのは餓死寸前の奴隷だったらしい。



それでも相場の倍額要求はザラだったそうだ、当然モメて大喧嘩になった、

他にも作物の大半は腐り物を混ぜる等の悪質三昧、それ以降縁を切ったが・・

それでもしつこくゆすりたかってきたので交戦、多数の被害が出たそうだ。



その後仲介役のギルドが出来て常識的な取引が出来るようになったとか・・



・・・



そう言われると・・



詳細不明のデーモンと関わると・・リスクしかないような気がする。



ここで一旦休憩、ちょうどお昼になったので皆で食事を味わう、

中には食べたら眠くなる種族もいるので長めの2時間休憩にした、

サーベルタイガー等は眠り・・商人等は新たな貿易先見込みに挨拶周り。



俺達は一旦部屋に戻りそれぞれの家族や仲間と食事、なぜか子猫もいる、

この子猫はフェニックスの島を出る際ブラック達が見つけ保護した猫だ、

ホーリーキマイラ猫が面倒見るからと言ったので任せていたが・・



・・・



ホーリーキマイラ猫は子猫たちにボコボコにされていた。



2時間後・・



会議は再開され皆様々な意見を出し合った。




主な考えは・・



デーモンに備えるのは賛成、だがこちらから出向く行動はNGと言っている、

当面はフェニックスの島を軍事要塞化して驚異に備えることで一致した、

これに対して女王は・・それなら自分達を仲間にしてと訴えてきた。



「私達あなたたちの仲間になりたいんです!どうかお願いします!

今迄の行いは反省して今後出来る限り島民には賠償していきますから・・

どうか私達を仲間にしてください!お願いします!お願いします!」



仮にも女王たる者がここまで言う位だから相当切羽詰まってるのだろう、

そういえばフェニックスは女王と夫達10人位しか見ていない、

10人前後なら島に残してきた食料で十分足りるはずだが・・



他はどこにいるんだろう?



この疑問はグリフォンの幹部が俺の代わりに尋ねてくれた。



「他の仲間は洞窟で冬眠状態です、飢えを凌ぐため強制的に眠っています、

時々起こしてある程度食べさせてからまた眠らせ飢えを凌いでいます」



これを聞いた島民は・・



なぜあれだけの貢物が頻繁に必要だったのかを初めて理解した。



さらに女王は詳細を語る、スノードラゴン達を強制的に妻にした理由、

それは夫たちは食料探しばかりで極度のストレス状態でもあったから、

数少ない上級クラスで結界が展開出来たから無理やり働かされていた。



そのため・・



せめて妻は自分の好みの女性にと・・あとは本能のまま動いたらしい。



ということは・・



フェニックスの大半は中級クラスということなのか?



「その通りです、中級クラスに危険な地で食糧探しなど出来ません、

500年前の地震から私達の生態系は大きく変わり切羽詰まっていました、

島民には申し訳なかったのですが・・あれでもギリギリだったのです」



なるほど・・



しかし疑念もある。



女王はじめ大半は中級と聞いた、夫達は上級クラス、強さは上のはず、

それがなぜ女王にボコボコにされたのか?



「フェニックスは私女王に攻撃すると全部自分に跳ね返るからです」



納得。



フェニックスの事情を聞いた各種族は・・仲間にしてもいいと考え出した、

ただ現時点では消費ばかりで生産性が見えない、唯一の功労は結界だけだ、

そのことを考えていたら・・地底人が言葉を出す!



「私達地底人が責任を持って裏世界を豊かな農園に致します!

そこで育った作物をフェニックスはじめ各種族に提供・販売いたします、

今回見させて頂いた作物なら腐葉土石に影響なく大量に育てられます」



ちゃんと俺達の作物を見ていたんだな・・



さらに・・



「地震が根本原因とは言え・・我らが放射した魔法がフェニックスを・・

苦しめたこともまた事実、これに関しては我らも償う義務があります、

我らが責任もって食料を供給するので・・我らを仲間に加えてください」



この言葉を聞いて・・



フェニックスと地底人を仲間に加えてもいいと各種族が賛成した。



そして同盟締結!



フェニックスと地底人が新たな仲間となった。



島民達も同じ扱いを希望したので・・こちらも同盟締結となった。



あとはデーモン対策だが・・



・・・



これに関しては・・




「デーモンと接触することは避けよう」




と皆が声を揃えて言う。



すると?



この言葉を聞いた4匹の子猫が壇上に上がり・・言葉を放つ!




「それは困るな・・我らの意見も聞いてくれよ!」




可愛いその姿からは想像も出来ないほど・・



無気味な声が会議場に響いていた。


























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