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謎の物質の破壊依頼とそこから出てきた女の子




フェニックスの女王は俺達の目の前に真珠を置きこう語り出す。



「お願いです!裏大陸の謎の物質を砕いてください!」



・・・



それは・・依頼と解釈していいのかな?



「はいそうです!真珠は全部差し上げますのであの謎の物質を砕いてください、

元々あれが私達の生活を苦しめたので・・あれが無くなれば問題は解決します、

あなた達の攻撃力なら絶対砕けると思います!どうかお願いします」



なるほど!



確かに話を聞いていたら・・



謎の物質が植物を枯らせるのが根本問題だからな。



だが俺達が裏世界に行くにはフェニックスが展開した結界を通る必要がある、

すでに各戦艦それぞれの部隊に戻っているのでここには一隻も来ていない、

そのことを女王に話すと・・



「結界の事なら大丈夫です!私が同乗すれば素通りできます!」



さすが女王!



ただ砕くにしても・・どれだけの規模でどの位の破壊力が必要なのか?

その辺が見えないので女王に尋ねると・・それはわからないそうだ。



となると・・・



俺達が一度裏世界に行き調べる必要がある。



だが正直フェニックスの為にそこまでする必要もないし義務もない、

関係のない島民を散々苦しめた女王たちの為に動きたいとも思わない、

真珠は確かに価値はあるが・・艦隊を動かすほどの対価ではない。



横にいるレイナとアデールも俺と同じ考えのようだ。



黙り込む俺達を見て・・女王は察し涙を流しはじめた。



「お願いです、私達絶滅したくありません、何としても生きたいのです、

あの謎の物質さえ無くなれば私達の世界は蘇ります、どうかお願いします、

約束します!私達の地が元通りになれば島民達の賠償は必ずしますので・・」



・・・



ここまで言われると・・無視は出来ないな。



「君達の気持ちはわかった、各種族と相談するからしばらく待て!」



「わかりました・・」



俺達は一旦席を外しチューリップの町に新たに建設した指令塔に移動、

指令塔は各町のほぼ中央に新規建設、ここで作戦会議や軍の指揮などを行う、

俺達3人は司令塔に移動して各種族とリモート会議を始めた。



大半は裏世界に関わることは反対していた。



だが一部はフェニックス達の事情を知ったことで同情の声もあった。



それと・・



仮に女王達を見捨てたら・・



俺達が掲げる「共存」に反するのではないか?



この声もあったので・・



・・・



確かに女王達を見捨てたら「共存」の趣旨に反することになる、

それは俺達の存在意義にも繋がるので考えを変える必要がありそうだ、

そうせざるを得なかった女王達にも配慮する必要もある。



その後も話しは続き・・



今回は女王達を助け・・落ち着いたら償わせる方向で話はまとまった。



俺達3人は女王の待つ部屋に戻り・・話し合いの結果を報告する。




「皆と話し合った結果、今回は君達の依頼を引き受けることにした」




この言葉を聞いた女王達は・・歓喜の涙を流しはじめた。



「あっ・・ありがとうございます・・・」



女王と夫達は泣き崩れたので・・



落ち着くまでしばらく待つことにした。



落ち着いた後・・・



改めて席に座り状況を確認、女王達は分かる範囲で詳細を説明した、

まず結界に関しては女王が乗り込むことで解決、次に裏世界への出入り、

これもフェニックスの一族が乗り込めば問題なく出入りが可能らしい。



問題は謎の物質の強度とその規模、聞いた話だと複数あるらしい、

大きいのは高層ビルに近い大きさらしくものすごく硬いらしい、

上級魔法ではびくともしなかったと夫たちは嘆いていた。



他にも高所から石を落してぶつけてみたが謎の物質はビクともしなかった、

さらに海水など思いつくものをかけてみたが特に変化はなかったようだ、

海に落とそうともしたが重すぎて全然動かせなかったと言っている。



・・・



本格的な調査が必要なようだな。



女王達も含めもう一度リモート会議、各種族が女王に質問を繰り返す、

だが決定的な手掛かりは見つからなかったので艦を派遣することにした、

話し合いの結果以下の艦船が裏世界に向かい調べる事となった。



● 第1艦隊より戦艦アリゾナ。


● 第2艦隊より重巡妙高・那智。


● 第3艦隊より航空母艦大鳳・瑞鳳。


● 第4艦隊より軽巡阿賀野・矢矧。


● 第5艦隊より戦艦霧島。


● 第6艦隊より駆逐艦望月・吹雪。


● 第7艦隊より戦艦紀伊。


● 第8艦隊より航空母艦伊吹。



戦艦3、航空母艦3、重巡2、軽巡2、駆逐2の計12隻が選ばれた、

今回は調査が目的なので様々な状況に対応できるよう幅広く選択した、

旗艦は戦艦紀伊としアリゾナと霧島は緊急時には旗艦代行となる。



尚緊急救助隊として大和と第1艦隊が裏世界の入り口付近で待機する、

第7艦隊の武蔵と信濃は遊軍としてエニウェアが攻めてきた時に備える。



3日後・・



上記の艦がチューリップの港に集結、ここで補給を受け出撃に備える、

俺も裏世界に行こうかと考えていたがタケシとショウからまった!が出た、

総司令官は万一に備えて島付近で待機してくれと言うのでそれに同意した。



ちなみにアズミも参加、戦艦霧島に乗り込みショウをサポートする、

なぜか事務員のジュリア・アイリス・エミリアも霧島に乗り込んだ、

アズミだけショウを独占するのは許さないと意気込み乗り込んできた。



・・・



深く考えないことにした。



ちなみに女王が旗艦に乗り込めば他の艦も同じ効果になるらしい、

夫たちは正直うっとおしく邪魔なので島に残して畑仕事をさせる、

同行したいと訴えていたが・・女王の鶴の一声で残ることとなった。



各艦はチューリップの港を出港、念の為大鳳と瑞鳳から戦闘機出撃、

上空を旋回しながら巡航する艦隊を護衛、しばらくしたら結界が見えてきた、

戦闘機は全機母艦に帰還、艦隊は結界に向かって突き進む。



「結界を抜けるぞ~~!」



まるでマシュマロの中に入り込むように艦は結界に入り通り抜けた、

艦隊は全隻無事に通り抜け・・島の裏側にある裏世界の入り口まで来た、

500m位の間隔で3つの穴があって・・真ん中が女王の裏世界行きらしい。



ここで俺が乗る大和と第1艦隊は待機、念の為ケーブルを通しておく、

これは今いる世界と裏世界で通信が可能なように有線アンテナを備える、

万一があった時緊急ボタンを押せば有線を通じ俺達に連絡が来る仕組みだ。



ここから旗艦は紀伊となり艦長タケシが敬礼し艦は裏世界のトンネルに入る、

他の艦も順次続き・・全艦無事に裏世界の海に入ることが出来たので一安心、

早速通信テスト、全艦感度良好と連絡が入る。



紀伊以下各艦は女王の指示方向に巡航、3時間ほどしたら島が見えてきた、

女王の言うとおり植物は一切なく岩場や砂場ばかり、土も痩せているようだ、

まずは駆逐艦望月と吹雪が湾岸に近づき白黒天使族とライアン達が上陸した。



しばらく歩くと謎の物体が見えてきた、これは2階建て住宅位の大きさだ、

生き物には害はないが植物には猛毒らしき魔法が常に照射されていた、

ただライアン達は木人形・・今はほぼ肉体なので影響は全くないそうだ。



魔法以外危険は無さそうなので試しに攻撃してみることにした。



まず拳銃!



ズキューン!!!



弾は弾かれたが銃弾のあとはしっかりついていた。




次に手榴弾!



ドッカーン!



物質は大きく揺れ・・角に小さなヒビが入っていた。




次に対戦車バズーカ・・ブラックのお姉さまが撃ちたいと言うので任せた。



ドッコーン!!!!!



物質は一部壊れサッカーボール程度の穴が出来た。



思ったより硬そうだな・・



次に・・駆逐艦の主砲でこの物質を攻撃するらしい。



グゥゥゥゥゥン・・・



望月と吹雪は主砲の向きを変える・・



謎の物体に目掛け主砲を発射・・・




ピッカーーーーーーーーーン!




謎の物質は突然光り輝いた。




「ちょっと待ってよ~~!」




謎の物質の中から・・



小学生位の女の子が出てきた。
















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