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女王の深刻な事情と七色に輝く謎の真珠




フェニックスの女王の住む裏世界の大地は植物が育たない不毛の地らしい、

植物が育たないので魔物も減り残った一部は海に潜りなんとか生活をしている、

海には海草や魚などがたくさんいるが・・なぜか陸地では植物が育たない。



「君達が大地の養分を壊したんじゃないのか?」



「そうではありません、ある魔法をかけられて植物の栽培を止められています、

その魔法が解除されない限り私達の裏世界の大地では食物が育たないのです!」



「それは・・あなた達フェニックスが解除できないの?」



「私達の戦闘能力ではあの魔法を解除できないのです」



「戦闘能力?魔法なら魔法で砕けるでしょ?なんで戦闘能力なの?」



「それは・・」



俺達は今までの経緯がわからなかったので女王に深く尋ねた、

女王が話す経緯が長すぎるので大雑把にまとめると・・



● 500年前位は裏世界でも普通に植物が栽培され豊かな大地だった。



● 500年前頃に突然大地震が起き地下からある巨大な物質が複数出てきた。



● その巨大物質はある魔法を常に照射していて植物がどんどん枯れていく。



● 1年程すると地上の植物は全て枯れそれに依存していた動物も姿を消す。



● 巨大物質から出る魔法は海水の中には届かないらしく海は変わらない。



● その物質を壊そうとしたが自分達の魔法・直接攻撃ではびくともしなかった。



● フェニックス達は主食のムギなどが無くなり焦って食料を探しまくる。



● たまたま裏世界への入り口を見つけ島民達に無理やり主食を栽培させる。



● 島民達が俺達と逃げ主食の栽培が止まり夫たちはそれを誤魔化し続けた。



● 不審に思った女王が視察に来た時部下を問い詰め事実を把握した。



● 女王は怒り部下をボコボコにして急ぎ俺達と話をするために来た。



・・・



気の毒な面もあるが・・



要は自分達の食糧確保の為に島民をこき使ったと?




「仕方がないのです、こうでもしないと食料確保は出来なかったので」




他に方法があっただろう・・




「それで?あなた達はどうしたい訳?」




「今すぐ島民を戻してください!」




「ふざけないで!!!!!!!!!!」




レイナとアデールが怒り狂う、当然俺もその気持ちだ!



「さっきから聞いていたら・・あなたたち自分の事ばかりじゃないの!

同情の余地はあるけどね!だけど関係のない島民を苦しめたのは論外よ!

そんな卑劣なあなた達を私達は許さないわ!滅びてしまえばいいのよ!」



「そ・・そんな・・・」



「そういうことだ、島民を戻せと言うのなら俺達は断固拒否する!

実力行使で来るのならそれでもいい、俺達は全戦力を使って君達と戦う、

前は島民たちに配慮していたが・・今度は手加減は一切しない!」



この言葉を聞いたフェニックスの女王と夫たちは・・震えあがった。



フェニックスは不死鳥だと漫画などで思い込んでいたが、この異世界は違う、

寿命は長く死者蘇生等特殊能力はあるが、普通に攻撃できるし魔法攻撃も有効、

つまり・・限度を超えた攻撃を与えれば十分殺傷出来る生き物なのだ。



当然フェニックス達もそのことは知っている。



自分達の結界を打ち破る俺達の攻撃力は十分に分かっている。



その恐怖から・・



全員青ざめて・・



震えが止まらなかった。



今の俺達の攻撃力ならフェニックス達を余裕で・・完全に滅ぼす事も出来る、

本意ではないが・・大切な仲間を苦しめる種族なら滅ぼすことに抵抗はない、

皆も同じ気持ちなので・・全員戦闘態勢となり銃を女王に向ける・・




「まっ・・待って!謝るから!謝るから~~~!」




女王は急ぎ頭を下げる、それを見た俺達は一旦銃を下げる。




「謝るだけでは済まないわよ!島民たちを散々苦しめていたんでしょ?

まずは島民への謝罪と賠償が先じゃないの?どう責任取る気なのよ!」




「そっ・・それは・・」




女王は黙り込んだ、まあ無理もない、責任取るだけの余裕は無いようだ、

島民を強制的に働かせるぐらいだから余程切羽詰まっていたのだろう、

さてどうするか・・黙り込む女王に呆れたアデールが女王に尋ねる。



「あなた達!食料以外になにか持ってないの?」



「えっ?どういう事ですか?」



「だから~~あなた達の持ってる物次第では食料と交換してもいいわ、

それならお互い対等で納得できる取引出来るでしょ?何か持ってないの?」



・・・



女王は考えた・・

 




何かを思い出し収納魔法を展開しあるものを出した。



「これならどうですか?」



これは・・・



七色に輝く真珠だった。



これを別室のモニターで見ていたあるライアンが血相変えて部屋に来た。



「お・・お騒がせして申し訳ありません!そ・・それを見せてください」



「あっ・・はい!どうぞ!」



ライアンは真珠を手に取り・・調べ始めた。



「こ・・これはスゴイ、これはものすごい真珠ですよ!!!」



そうなのか?



「はい、真珠は前の世界では風邪薬や強心薬等にも使われていました、

ですがこれは・・未知の成分が混ざっているのでそれ以上の品かも・・、

これを解析すれば・・とんでもない万能薬が出来るかもしれません」



それはすごそうだな・・



「ねえねえこの真珠まだあるの?」



「今はこれだけですが・・」



女王は袋を出して・・その中に100個位入っていた。



「この真珠ってあなたの住んでいる裏世界に行けばもっとあるの?」



「あっ・・はい、私達の大陸のあちこちにあります」



「あちこち?どういう意味なの?」



「はい、私の世界で僅かに残った魔物達が貝を取りに海に潜ります、

それらが捨てた殻の中にこの真珠が残っていることがあるのです、

とても綺麗なので私は見つけては収納魔法で保存していました」



なるほどな・・



「今はこれしかありません・・」



「わかった、一旦この真珠は預かって調べさせてもらう、しばらく待ってくれ、

この真珠が価値あるものならば、それに見合った対価を払うことを約束しよう、

価値があれば君達が望むものと真珠を交換させてもらう、それでいいか?」



「あっ・・はい、それでお願いします」



話はここで一旦打ち切った。



女王の部下・・セーラーたちの父親たちは檻から出し会議室で休んでもらう、

彼らには寝袋を貸出し・・部屋の鍵はあえてせずに逃げれるようにしてある、

正直うっとおしいので逃げてくれれば・・むしろその方がありがたい。



女王に関しては・・・



女性ということもあり別に個室を用意、シャワーとトイレも完備してある、

全部合わせて6畳程度と狭いが・・ベットは大きめでゆったりしている、

本来は幹部が合間に休めるようにと造ったビジネスホテル風の休憩部屋だ。



こちらも同じように鍵はかけていない、いつでも逃げれるようにしてある。



俺達も部屋にもどって休む。



フェニックス達が逃げるのを期待しながら・・静かに目を閉じた。




翌日・・・




「お腹すきました~~~!!!!!!!!」



・・・



フェニックス達は誰も逃げずに朝ごはんを待っていた、呆れる俺達、

もしかしたら殺されるかもしれない状況なのに・・なぜ残ったのだろう?

一応尋ねると・・・



「ここの食事がすごく美味しいから・・このままここに住みたい位です」



・・・



どこかで追い出す必要があるかもしれない・・



食事の後再び会議室に全員集まった、そして真珠の鑑定結果が出た、

詳細な検査内容が紙に書いてあり・・女王たちにも検査表のコピーを渡した、

とても驚く女王たち、俺達が誤魔化すとでも思っていたのか?



それはさておき・・



まず真珠には魔力回復機能があった、身に着けておけば1日で魔力が回復する、

宝石としても価値が高いので装飾品として身につけておけば魔力も自然回復する、

ただ最初にかなりの魔力を注がなければ単なる装飾品にしかならない。



女王は拾ってはそのまま収納魔法で納めていたので・・それに気づかなかった。



ちなみに粒が大きいほど魔力回復機能が優れているそうだ、

女王が持っていた真珠は・・粒は大きいのが多かった。



次に成分を調べた、基本的な構造は真珠に似ているが決定的な違いがあった、

それは砕いて粉状にすると・・特に優れた身体に優しい精力剤になるそうだ、

分析してみると・・仮に俺が飲んだら1時間で心身とも完全回復になるらしい。



・・・



ある意味とても恐ろしい薬かもしれない。



他にも調べたが・・これ以外は特に何もなかったと検査表には書いてあった、

そして検査官が真珠を持ってきて・・全部女王に真珠を返すと女王は驚く!



「えっ?えっ?没収しないのですか?」



「俺達は盗賊ではない、借りた物はきちんと返す、君達と一緒にしないでほしい」



この言葉を聞いたフェニックスの夫たちは・・



恥かしさからか・・顔を下げていた。



さてこの後どうするか・・



そう考えていたら・・



女王が・・ある提案をしてきた。






いつも応援ありがとうございます。



おかげさまで累計PVが5万を超えました!



ほんと感謝!感謝です!



今後も頑張って小説書きますので寛大な応援宜しくお願いします。

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