容赦ない艦隊攻撃と白いドラゴンの焦り
こちらに向かってくるなにかは・・強大な5ッ首ヒドラだった、
100を超える数で大きさは20m位、5つの首がこちらを睨む、
ブラック達が知っていたので皆に詳細を説明するように指示した。
「あの5つ首ヒドラに話は通じません、強力な結界で物理攻撃を弾きます、
性格は獰猛で同族と支配者以外は問答無用で攻撃する凶悪な魔物です」
「と言うことは・・遠慮する必要はないな?」
「えっ?ええ・・遠慮なく叩きのめしてください」
「了解した」
「聞いての通りだ!全戦闘員容赦なくヒドラを叩きのめせ!」
「わかりました」
5つ首ヒドラがこちらに向かって飛んでくる、口には炎が・・
それを一気に吐き出し・・火の玉は無数にこっちに飛んでくる。
グゥゥゥゥゥゥン・・・
モンタナ、大和、紀伊の主副砲がヒドラに向けて砲身を向ける。
「撃ち方~はじめ!」
ドコォォォォォォォォォ~~~~ン!
スガァァァァァァン!!
ドガガガガガガガガ・・・
戦艦3隻がこれでもかと砲を撃ちまくりヒドラの火球を吹き飛ばす、
それを見てブラックエンジェル達がライフルランチャーを撃ちまくる、
さらに航空母艦3隻から戦闘機が出撃、すぐさま上空に現れミサイルを撃つ。
ギャアァァァァア・・・
自分が放った火球が吹き飛ばされ・・膨大な量の砲弾やミサイルがヒドラを襲う、
ヒドラ達は即座に結界を展開してはいるが・・
パァア~ン・・パパ~ン!!!!!
無数の結界増幅弾が直撃、展開した結界を瞬く間に吹き飛ばした。
5つ首ヒドラは丸裸状態となり・・
無数の装甲弾が飛んできて身体中が穴だらけとなり木端微塵となる、
さらにアリゾナとオクラホマも港を出て主砲を向け艦砲射撃開始、
戦艦5隻の強大な砲弾が次々とヒドラに直撃して爆散していた。
まるで鬱憤晴らしのように皆が各砲や銃、ランチャーを撃ちまくる、
思えば俺達の艦隊は相手に配慮することが多いので抑え目が多いが・・
今回に関しては非常識な対応をされたので遠慮の二文字は消した。
さらに白黒天使族も俺達の容赦ない攻撃を見て・・興奮してきた、
彼女達も笑みを浮かべながら上級・特級魔法を撃ちまくる、そして・・
俺もデーヴィドもタケシも鬱憤晴らしに副砲を使い特級魔法を乱射した。
さらに重巡クインシ―と駆逐艦ルースも港を出てイージスミサイルを乱射、
ミサイルは俺達を追い越して後方にいるヒドラに次々と命中した。
「えっ?えっ?嘘~・・あのヒドラ達が手も足も出ないの?」
妖精族が呟いていたが・・俺達は無視してこれでもかと撃ちまくる、
なんだか楽しくなってきた俺達・・カラオケのノリで攻撃を継続、
俺達の鬱憤晴らしにされたヒドラは・・目を丸くして青ざめる。
ゴァァァァァァァァ・・・
急いで逃げようとするが・・もう遅かった。
皆は・・
「アハハハハハハハハ!!!!!!」
残忍なヒドラには同情の余地なしと割り切り笑いながら攻撃を繰り返す、
戦力差は明らか過ぎてヒドラは悲鳴を上げ逃げ出すが撃ち落とされる、
仲間を盾にして逃げようとする卑劣もいたが・・まとめて叩きのめした。
10分後・・
100を超えるヒドラは瞬く間に姿を消し・・
結界近くで透明化の魔法で隠れていた妖精族は・・青ざめていた。
・・・
「あ・・あいつら怒らせると怖いのね・・」
「えっ・・ええ・・話し合いしましょ」
俺達は・・
「あ~さっぱりした!」
爽やかな笑顔で・・達成感を満喫していた。
だが・・
「悪い子には・・お仕置きしなきゃね!」
白黒の上級天使族のお姉さまたちは結界方面に飛んでいく、そして・・
透明化の魔法で隠れていた妖精族をあっさり見つけて首根っこをつかむ、
そのまま猫のように抱えられた妖精族は大和の甲板に連れてこられる。
俺の前にいるのは・・
10人ほどの・・妖精?フェアリーのようだ。
見た目は漫画の姿そのまんまだが体格は中学生位と大きい、あれ?
確か妖精族は掌サイズのはずだけど・・
「こいつらはイリュージョンフェアリー、漫画の妖精族とは違いますよ」
イリュージョンフェアリー?
「はい、こいつらは幻想の魔法が得意なイタズラ大好き妖精です、
昔から各地で凶暴な幻獣の幻想を呼び出しては皆を混乱させます、
見た目は可愛いのですが・・性格は卑劣で意地汚い連中です」
そうなのか?
とてもそうは見えないが・・
・・・
俺が司令官だと感じたのかイリュージョンフェアリーたちは俺に誘惑の姿勢、
それを白黒上級天使のお姉さまたちが遮る。
「ちょっと!邪魔しないでよ!」
「可愛っ子ぶったって無駄よ!あんたたちの魂胆は見え見えなんだから!」
何する気だったんだ?
「こいつらは主要人物を見つけると幻想魔法を連発するのです、
例えば巨大な猛獣や美女などを出し脅しや誘惑で精神を支配します、
そうして意のままに操りボロボロになるまでこき使うのです」
最低の種族だな・・
「なによ!あんた達だって似たようなもんじゃない!この年増天使が!」
この言葉を聞いた天使族のお姉さまたちは・・キレた!
「痛い・・痛い・・痛い~~~~!!」
お姉さまたちはイリュージョンフェアリーのホッペを引っ張り・・
・・・うふふ・・悪い子にはお仕置きしなくちゃね・・
うふふ・・
うふふふふふ・・
・・・
「アァァァァァァアァァァァァァァァ~~!!」
・・・
白黒上級天使族のお姉さまたちは・・禁断の技を炸裂した!
「激!空中回転亀甲縛り!」
「アァァァァァァアァァァァァァァァ~~!!」
イリュージョンフェアリー達はエビ反り状で宙に浮き・・
新たな技で亀甲縛りをされて身動きが取れなくなる、さらに・・
恥ずかしい所にかかったロープは・・異様に太く突起物がある。
「 回転!」
太い部分の縄は突如高速回転、恥ずかしい所を容赦なく刺激する、
悶絶するイリュージョンフェアリー達、さらに振動機能が働き刺激度アップ、
超悶絶するイリュージョンフェアリー達だが・・皆冷淡な目で睨んでいる。
というのも・・
話し合いを求める相手に危険な魔物を送り込む時点で完全な敵だからだ、
もし小規模な部隊だったら全員間違いなく食い殺されていただろう・・
残忍な敵意を見せた相手に寛容する理由は無いからだ。
30分程悶絶させ・・
まともに立つことも出来ないイリュージョンフェアリー達の縄を解く、
そして陸地に移動、全員を船から降ろして・・・デーヴィドが語る。
「お前たちの真意はわかった、つまりお前たちは危険な敵だと理解した、
戻ってフェニックスに伝えるといい、後日お前たちを徹底的に叩くとな、
俺達は全戦力を使って貴様らを攻撃するから覚悟しておけ!」
俺は頷き・・タケシはじめ全乗組員も頷いていた。
この言葉を聞いたイリュージョンフェアリー達は・・青ざめていた。
「まっ・・まって・・謝るから・・」
俺達はその言葉を無視して船に戻る、そして碇を上げ反転する、
上級天使たちは結界からの攻撃に備えてライフルランチャーを構える、
5隻の戦艦は後方の主砲をいつでも撃てるようにして撤退していった。
事の重大さに気づいたイリュージョンフェアリー達は・・
震えが止まらなかった。
ヒドラが全く相手にならず・・ブラック達の結界を砕いた俺達の戦力、
あれからは白と黒の特級天使族も同盟仲間、大幅にパワーアップしている、
今の戦力ならフェニックスの結界も十分破れるはずだ。
フェニックス達が敵だと判明した今・・
早いうちに叩く必要がありそうだ、
戦闘機隊は一足先に母艦に帰還、5隻の戦艦は追撃に備え臨戦態勢、
俺とデーヴィド・タケシはモンタナに集まり今後の作戦を話し合う、
すると・・結界の方から白いドラゴンが飛んできた。
「敵影確認!全員戦闘準備!」
5隻の戦艦は横並びとなり主砲をドラゴンに向け発射体制、
俺はタケシの転移魔法で大和に戻り副砲に特級魔法を送り込んだ、
タケシも紀伊に戻り・・同じく副砲に特級魔法を送っている。
「未確認物体・・射程距離まであと10秒!」
全艦の主副砲がドラゴンを狙う、上級天使たちも次々艦から飛び立つ、
そして上空でライフルランチャーを構え攻撃体制に入る。
「未確認物体・・射程距離に入りました!」
「全戦闘員攻撃開・・」
「まって!私に敵意は無いわ、お願い話を聞いて!!!」
ドラゴンから強烈なテレパシーが飛んできた。
ドラゴンは空中で停止し・・またテレパシーを送ってきた。
「イリュージョンフェアリー達の悪戯は謝ります、どうか話を聞いて!」
これに上級天使族が反論する。
「何が悪戯よ!明らかに私達を殺そうとしたじゃないの!」
「それは・・」
言葉を失い意気消沈する白いドラゴン、本当に敵意はないようだ、
急いで駆け付けた所を見ると・・俺達の怒りを理解してるのだろう。
俺は各戦闘員に通達、話ぐらいは聞こうと呼びかけた。
すると・・
「司令官たちは艦橋で待機してください、私達天使族が対応します」
「いいのか?」
「はい、お任せください」
「わかった、気をつけてな」
天使族達は戦闘態勢のままドラゴンに近づき近くの島に誘導する、
ドラゴンは指示に従い島の芝生に降りる、そして光輝き・・
・・・
真っ白な髪の美女が現れた。