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フェニックスの島への手紙と謎の妖精族




天使族達が俺との結婚に備え聖堂でウェディングドレスを厳選している、

それぞれ拘りがあるらしく修正や調整を細かくジェニー達に注文している、

試着しては写真を撮り・・等身大パネルにして自分の美貌を確認していた。



・・・



最初は・・めんどくさいと言ってなかったか?



ものすごく熱中してるじゃないか!



・・・



まあ・・それはなんとか許せるが・・



・・・



亭主となる俺が省かれてるのはどうしてだろう?



普通結婚は・・新郎新婦が写されるんだよな?



なんで女性陣だけ多種類撮って俺との写真は一枚もないんだ?



・・・



「それじゃ~次!」



「レティシアさんいい加減にしてください!これで14回目ですよ!」



・・・



待てよ?



・・・





これは・・



サユミ達との結婚前にタケシの初恋相手を探す時間が取れそうだ。



ドレスは80種類ほどあるから天使族の性格からして全部着る気だろう、

この際花嫁全員のドレスを天使族達に厳選させよう、さらに時間が稼げる。



そうして・・



俺は気の済むまで着替えと写真を撮らせるようにとジェニー達に隠命した、

ついでに天使族に他の花嫁の衣装も選ばせるようにとも指示しておいた、

ジェニー達は疲れていたが・・その方がいいと悟ったのか静かに頷いた。



よし!



これで時間稼ぎが出来た俺は・・まずブラックのミアとホリーを呼ぶ。



「私達まだウェディングドレス決めていないんですけど~~」



「これで着替えは何回目だ?」



「まだ11回目です~!もう少し時間をください!」



「私はまだ10回目です、一番遅れているんですよ!



・・・



とりあえず・・俺はミアとホリーにある指示を出す!



「わかりました、チューリップにいる部下達に送らせます」



「頼むぞ!」



ミアとホリーは俺の指示をメールでチューリップの町の部下に送った後・・

すぐさま聖堂に戻りウェディングドレスを選びに翻弄している、

ブラック達も華やかな舞台は大好きのようで衣装選びに夢中だった。



それに乗せられてか・・



サユミやレイミ、メイドさんや一般女性も至高の一品を選ぼうと夢中、

サーラとエマツーも熱中してるから全員の衣装が決まるのはかなり先、

どうかしたら一か月位かかりそうだな・・よし!



俺は急ぎタケシを呼ぶ。



「お呼びですか?」



「ああ急ぎ頼みたいことがある、協力してほしい」



「それは構いませんが・・どうしたのですか?」



俺は頭の中で考えている案をタケシに話す、タケシは驚いていたが・・



「相手は反応するでしょうか?」



「それはわからない、ただ手がかりになればそれに越したことはない」



「そうですね、急ぎ手紙を書きます」



「頼むぞ!」




翌日・・・



チューリップの港に集まった10隻の輸送駆逐艦が出港する、

輸送駆逐艦には後部甲板に一機だけヘリか垂直戦闘機を搭載できる、

今回は戦闘機を乗せて出港しフェニックスの島方面に巡航を始めた。



それぞれの輸送駆逐艦には上級ブラックが乗り込み戦闘態勢で待機、

2日ほど巡航していたら遠くに結界が見えてきた、艦はここでストップ、

垂直戦闘機が離陸準備、5機に荷物をぶら下げ残る5機は護衛だ。



垂直戦闘機は全機発艦して結界方面に向かう、念の為ブラック達も同行、

上級の中でも特に選りすぐりの戦士たちが護衛機の背中に乗っている、

戦闘機は彼女達と荷物を乗せ結界方面に飛んでいく。



結界まで約5km手前で戦闘機は着陸、これ以上近づくのは危険だからだ、

すぐさまブラック達が荷物を降ろし・・ある大掛かりな仕掛けをセットする、

5つの箱と仕掛けを残してブラックと戦闘機は離脱、艦に急いで戻る。



今回は戦闘が目的ではないので全員急いで戻るようにと指示している。



輸送駆逐艦隊は戦闘機とブラック達を回収した後全速力で自陣に戻る、

そうして輸送駆逐艦隊が自陣の領地まで戻った時に・・仕掛けが作動した。



シュルルルルルウル~~・・・パパ~ン!!!



パ~~ン!



パパ~~ン!



仕掛けは賑やかな花火、5つの箱には食料品や甘い物などが満載している、

その中の一つに俺とタケシの手紙を入れている。事前にメールで送ったものだ、

それには・・突然の花火の詫びとタケシが俺達との関係を詳細に書いていた。



食料品は騒がせたことへの詫びとして進呈すると記載している、

梱包している物もあるので食べ方も書いた説明書も同封しておいた。



そうして・・



可能であれば貴殿たちとの会話を熱望していると俺からのメッセージ、

タケシは・・幼い時に別れたスノードラゴンとの再会を熱望している、

その想いを是非受け止めてほしいと手紙に書いておいた。



俺達との連絡手段として照明弾とスマホと通信が出来る位置の地図、

それらの使い方の説明書も同封している、これはタケシが書いたものだ、

スノードラゴンが北の大陸で頻繁に使っていた文字で書いてある。



俺の文章は・・そのまま日本語で書いてある、これには理由がある、

俺は異世界人で強制的に召喚されたことを強調するためのものだ、

念の為タケシに翻訳した分も書いてもらい同封している。



「反応あるでしょうか?」



「わからないな・・だが何もしないよりはいいだろう」



「そうですね。戦いにならなければ万々歳ですが・・」



「そうだな、そう祈ろう」



「はい」



俺とタケシは手紙の返事を心待ちにしていたが・・3日過ぎても応答なし、

天使族をはじめ花嫁たちは気分転換にルーム国の駅食を食べ歩きしていた、

満腹になるとまた聖堂に戻りを繰り返し衣装選びに余念がなかった。



・・・



本当に式を挙げるまでに1か月かかりそうだ・・




熱中してる花嫁たちはそのままにして・・俺は各艦隊に連絡を取る、

万一攻め込まれた場合特級天使族はルーム国にいるので戦力補強の為だ、

各部隊と相談の結果第1艦隊がパンジーの港まで行くことになった。



デーヴィドに総指揮を任せ・・



なぜか今回彼の妻たちは同行しなかった。



クリスティーナ達も天使族に刺激されてか一緒に衣装選びに余念がない、

さらにエリーナ達、なぜか東の大陸からメディ達も来て衣装選びに加わる、

それぞれが写真を撮っては次の衣装を着るのでほぼエンドレス状態となる。



・・・



当分ほっとくことにした。



念の為俺とタケシも東の大陸まで移動してフェニックスの動きに備える、

東の大陸には戦艦大和と紀伊が遊軍として待機している。



ちなみに・・



ショウは妹たちにふられたことが相当ショックだったようで・・



部屋に籠り号泣していた。



・・・



こっちも当分ほっとくことにした。



5日ほどしたら動きがあった、輸送駆逐艦の1隻が未確認物体を見つける、

すぐさま湾外地域に住む民衆を避難させ地対空ミサイルを発射準備させた、

そうして第1艦隊が現地に向かう、大和と紀伊も出港し第1艦隊を追った。



翌日・・



大和と紀伊は第1艦隊と合流し旗艦モンタナの左右に陣取り待機している、

こちらの戦力は戦艦5、航空母艦3、重巡1、駆逐艦1と輸送駆逐艦、

ただ輸送駆逐艦は各地域の護衛として分散させたのでここには一隻もない。



戦艦アリゾナとオクラホマはチューリップの町を守るため港近くで待機、

航空母艦はその後ろで待機し旗艦の指示があれば戦闘機を出撃させる、

重巡と駆逐艦は海底からの攻撃に備えソナーで周辺を監視していた。



旗艦モンタナと大和・紀伊は港から離れ未確認物体の発見現場に向かう、

この3隻には上級ホワイト・ブラックエンジェルの精鋭が乗り込んでいる、

彼女達には新兵器のライフル・ランチャーを備えさせた。



これは遠距離にいるドラゴン等の大型生物に対抗するためのライフルだ、

自衛隊が使う89式小銃を参考に口径を大きくしてランチャーも発射できる、

装弾数は少ないが威力は抜群でドラゴンでも直撃すればダメージを受ける。



このランチャーには他にも特殊機能がある。



敵が至近距離に近づくと自爆、その爆風で仲間を飛ばし危険地帯を脱出させる、

爆破の際には煙幕で仲間を隠し速やかに現場からの離脱が可能となった。



他にも戦士達には電撃防護付きの防弾チョッキなどを装着させ万一に備えた。



彼女達は血気盛んに各艦から離陸、上空待機し未確認物体に備える、

モンタナ、大和、紀伊は各主砲を多方向に向け敵の奇襲に備えた、

しばらく巡航していると・・先般置いてきたスマホからの電話が鳴る。



紀伊の通信官が電話を取る、即座に各艦に電話の内容を聞こえるようにした、

皆が緊張する・・すると子供のような女性の声が聞こえてきた。



「ねえねえ!前にこの美味しい物置いてくれたのはあなたたち?」



「はいそうです、あなたはどなた様ですか?」



「私はフェニックスの友達の妖精族よ、あなたたちは?」



「私達は異世界人を中心とした連合艦隊です」



「連合艦隊?なにそれ?」



俺は通信官と電話を代わり今迄の経緯を簡単に説明する、すると・・



「私達と会いたいの?」



「ああ是非ともお願いしたい」



「会うのはいいけど・・あなた達にその資格があるか試させてね」



電話はここで切れ・・



「前方に巨大な生物を複数確認、こちらに向かってきます!」



レーダーの先には・・



100を超える巨大ななにかが・・



こちらに向かって飛んできた。



















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