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ソニアの想いとタケシの初恋の相手の行方




俺はルーム王国にある自分の家に久々に戻り・・考え事をしていた。

10万を超えるライアン達をこの異世界に留める必要があるとはいえ・・

大勢の女性達を娶るのは・・良識が歪むが割り切るしかなさそうだ。



もちろん彼女達は大好きだし・・全員俺には勿体ない位の素敵な女性だ、

彼女達が俺を求めるなら・・俺も全力で受け止めたい。



ただ・・



義理の祖父とはいえ孫であるサユミとレイミを妻にするのは違うと思う、

それになぜソニアはこの2人に俺との結婚を許可したのかが気になる、

これに関しては・・ソニアに直に聞いたほうがよさそうだ。



俺はソニアの所に出向き・・彼女と2人っきりで話をする。




「単純に2人があなたを好きなだけよ、他に理由はないわ」




単刀直入すぎるだろ・・




「それにね、私に気遣いする必要は無いわ」




「どういう意味だ?」



「あなた達の世界だと身内結婚はタブーかもしれないわ、でもここは別、

種族を残せるのなら身内婚でも問題ないわ、一部の例外を除いてはね」



「例外?」



「例えば・・お互いが毛嫌いした場合とかね」



なるほどな・・



「私の息子や娘世代は身内婚を毛嫌いしてたから異世界人を召喚したのよ、

あの娘たちを産んだ後飢餓に耐え切れず飛び出して音信不通になったから・・

孫たちは私のせいで親の愛を知らずに育ったからね・・気持ちを尊重したいのよ」



そうだったのか・・



「一応サユミとレイミには本気なのかと尋ねたんだけど・・」



「どうだったんだ?」



「結果は・・言わなくてもわかるでしょ?」



ああ・・



「孫たちには幸せになってほしいの、相手が誰だろうと関係ない、

サユミとレイミがあなたと結ばれたいなら・・私は止めないわ、

あとはあなた達の問題・・しっかり受け止めてあげてね」



・・・



俺はソニアの部屋を出て・・自分の部屋で考えてると・・



・・・



どこから入ってきたのか・・ショウが俺の目の前にいる。




「コウさんひどいよ~~~」




号泣するショウを見て・・俺がなにしたのかな?




「妹たちを返して~~」




・・・



そういえばショウは妹たちにベタ惚れだったな。



サユミは毛嫌いしていたが・・



レイミとは仲良かったみたいだし・・



・・・





身内婚でも問題ないならレイミはショウと結ばれてもいいはずだ、

サユミは無理でも・・レイミだけでもショウに返せば俺の負担は減る、

サユミは・・なんとかしてタケシと結ばせれば俺の不安は解消する。



俺はショウの肩をポンと叩き・・



「ショウ、君の気持ちはわかる、俺も君を見てつらいと思っていたんだ、

彼女達の気持ちは嬉しいが・・俺も色々と悩んでいてある結論に達した、

やはりスノードラゴンはスノードラゴンと結ばれるべきだ!とね・・」



「えっ?それじゃあ・・」



「ああ彼女達と一度話をしよう」



号泣するショウを宥めながら俺はサユミ達に集まるように連絡、

この際だからとタケシも呼んで5人で話をすることにした。



「お断りします!」



サユミはショウを突っぱねて・・まあそれは想定内・・



レイミならショウの気持ちを受け止めるはず・・




「・・わたし・・コウの方がいい・・」




・・・



号泣するショウをタケシがなだめる。



・・・




う~んどうしたらいいのか・・




俺の気持ちを察したサユミが・・怒りながら俺に詰め寄る。



「コウさんは私達の事嫌いなのですか?」



「そんなことはない、俺は君達の事は大好きだ!」



「ならどうして私とレイミの気持ちを受け入れてくれないのですか?」



「それは・・」



俺は正直に話す方が賢明と考え、腹の内を話すことにした。



・・・



「そうなんですか・・そういう理由で・・」



「ああ俺がいた世界では身内婚はタブーとされていてな、それには理由がある、

血族はもちろん姻族でも近すぎる場合様々なトラブルの原因となったんだ、

例えば生まれてくる子供よりも親の方が格下だとおかしいことになるだろう?」



「でもここは異世界ですよ?深く考える必要ないんじゃないですか?」



「それも考えたが・・俺としては君達がお互いを意識していない方が気になる、

もしかしたら気持ちを誤魔化すために俺に寄り添ってくるのではないかと」




「それは全然ありませんよ~~!」




サユミ君もう少し気を使ってくれないか?



ショウの号泣が止まらないから・・



ただショウはともかくタケシがサユミやレイミに興味がないのが不思議だ、

端から見ると・・特にサユミとタケシは年齢も近くベストカップルに見える、

その辺を尋ねたら・・タケシは他に好きな人がいるらしい。



それは・・



他のドラゴンの娘、タケシが生まれた時わずかの間だけ遊んだスノードラゴン、

その娘は他のドラゴンと一緒に北の大陸を去ったが、わずかに覚えていたらしい、

物心がついた時から記憶の隅に残っていて忘れられないようだ。



「そのスノードラゴンの行方は分からないのか?」



「一応探しましたが・・現時点見つかっていません」



そういえば・・



複数の大陸と同盟が成立してるがスノードラゴンの話は出てこない、

エマツーやサーラからも聞かないし・・あれ?、ちょっと待てよ、

そういえばあの2人も俺との結婚を望んでいたはずだが・・?



それをサユミに尋ねると・・



「あっ・・呼ぶのを忘れていました」



おいおい・・



俺はエマツーとサーラを呼び・・今までの経緯を話した。



「じゃ私もコウ兄ちゃんの妻になる!」



「私もお願いします」




俺の妻を増やしてどうするんだ!



とりあえず・・



サユミとレイミが納得しないので・・婚約はそのままで話を進める、

ショウが号泣してるがサユミもレイミも他人事のように無視している、

何とかならないか・・俺は苦肉の策でタケシの初恋の人を探すことにした。



もし同胞に同年代がいたらサユミもレイミも振り向くかもしれない、

ショウも同胞で好みの女性がいたら関心を寄せるかもしれないからだ。



俺はサーラやエマツーに加えてソネットとランを呼んで尋ねてみた、

スノードラゴンに関することがあれば些細な事でも情報が欲しいからだ、

すると・・ランが興味深いことを話し出した。



「かなり前の話ですが・・スノードラゴンを見た部下がいました」



なんだって?



「エニウェアとの交戦後自陣に戻る際部下の一人がスノードラゴンを見ました、

ただその時は疲弊していたので交戦は避け即座に離れたと聞いています」



「それは・・どの辺なんだ?」



「スノーはフェニックスの島方面に飛んでいったと聞いています」



それが本当なら・・



たしかフェニックスの島は結界で覆われていてエニウェアも入れないはず、

その方角に飛んでいったのなら・・スノー達はそこに住んでるのかもしれない、

あそこにも裏世界への入り口があると聞いたから・・調べる必要はありそうだ。



ランの話を聞いたタケシは・・



「コウさん、俺にフェニックスの島の探索命令を出してください!」



冷静なタケシに落ち着きが無い、余程その娘に会いたいんだろう・・

だがエニウェアでも入れない結界がある以上単独では危険すぎる、

サユミ達もそれを察知してか・・タケシを宥めている。



「お願いします!お願いします!」



タケシが必死に訴える、俺もあの地域は調べる必要があるとは思っていた、

だがタケシだけでは結界は貫けないはず・・



「ラン、フェニックスの結界は君達が展開していた結界と差があるのか?」



「あちらの方が強大ですね、私達が総出でも砕けませんでしたから・・」



これを聞いたタケシは・・意気消沈していた。



ブラック達が総出でも砕けないなら・・戦艦の総出動でも厳しいかもしれない、

たが戦艦と6天王、シャーロット達が加われば可能性はあるかもしれない、

先で敵対する可能性があるのなら・・結界を砕く必要もあるだろう。



俺はタケシにそう伝え・・タケシは少し安心したのか微笑んでいた。



もう少し詳しい情報が欲しいので俺は6天王達も呼ぶことにしたが・・



メイドさんが来て・・今は動けないそうだ。





どうしてなんだろう?




彼女達は・・



以前俺とエリーナ達が挙式の時着ていたウェディングドレスを見て・・




「すごいわ~~これ素敵ね~~」



「コウはこのこと黙っていたのね!これを早く知っていれば・・」



「そうよ!こんなドレスを着れるなら喜んで結婚するわよ!」



「ほんと許せないわ!私達の時はもっと豪華にするわよ!」



「そうよそうよ!」



「オ~~~~!」



「すみませ~ん!このドレスをこうしてほしいんですけど・・」



・・・



自分達が着るウェディングドレスを決める作業で大忙しだった。










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