シャーロットからの説教と北の大陸に向かう大和と信濃
俺とリサはこの地の軍事について話し合っていた。というのも・・
各地の経由地にしている位大陸の中心部なので海からはかなり遠い、
そのため軍艦は配備出来ないので戦闘機の配備をどうするか話し合った。
「そうですね、垂直戦闘機の配備が現実的かと・・」
ブラック達は全員垂直戦闘機を求めているが・・これには訳がある、
滑走路を必要とする戦闘機は音速の2倍で飛べるが当然滑走路がいる、
ただ空母の配置ができないので場所を選ばない垂直戦闘機が選ばれる。
航空母艦は各地の・・特に南の大陸の驚異に対抗するためこちらに集中、
それとブラック達の地域は小型の港が多いので大型の空母の整備は難しい、
ブラック達も目立つ空母は周りの緊張感を高めるからと配備には消極的。
垂直戦闘機は滑走路は要らないが音速の1.4倍でちと航続距離が短い、
そのためマンゴーの町では滑走路を造ろうかと提案したがリサは断った、
スピードは速いが騒音が大きい戦闘機は魔物が怖がるのがその理由だ。
「垂直戦闘機だと各地の支援が遅れるぞ?」
「それは心配ないです、支給してくれたスマホがあるので!」
今迄は部下を経由してテレパシーで各地の状況を把握していたそうだ、
しかしこの方法は敵にも察知されやすく偽のテレパシーも来ていたらしい、
偽に惑わされ空振りの出撃も多くテレパシーを疑っていたそうだ。
だが俺達が通信衛星を打ち上げスマホを使えるようにしてから変化が出た、
正確な情報に加え疑問に思ったことは本人に電話で確認できるのが大きい、
これにより30分程度かかっていたのが2分程度で済むようになった。
「今迄より段違いに早くなっています、垂直戦闘機でも十分すぎます」
リサがそう言うので垂直戦闘機20機を配備することになった、
他より多くしたのは多方面に支援に向かうこともあるのがその理由だ、
今後は戦闘ヘリも追加して状況に応じ各地に支援できるようにしていく。
「これでマンゴーの町の問題は解決できそうだな、俺は次に行くぞ」
「そうですね、ありがとうございます」
俺は駅に向かって・・リサが俺を抱えて空を飛び駅に連れてきてくれた、
置いてかれたメイドさん達は慌てて急ぎ駅に向かっているが・・
先に駅に着いた俺達、なぜかリサが魅惑の雰囲気で俺に迫る。
そして・・・
俺はリサに引っ張られ・・駅のホームの裏で壁ドンされる。
「やっと2人っきりになれましたね・・」
リサはキスを求め・・次の瞬間俺は突き飛ばされた!
「ほんんとうに~~コウさんは油断も隙もありませんね!」
残念ながらメイドさんの別働隊が駅で待ち構えていた。
俺は倒れたまま引きずられそのまま列車に放り込まれる、すると本隊が来た、
列車は本隊を乗せた次の瞬間発車、俺は席に座らされ説教を受ける、
駅に残されたリサは・・満面の笑顔で俺達に手を振っていた。
不機嫌なメイドさんたちはお菓子を注文、なぜか俺が支払いをする、
列車はパンジーの町に向かって走る、お菓子を食べたメイドさんは・・
すっかり機嫌がよくなったので・・皆でトランプして遊んでいた。
俺も参戦して・・
・・・
なぜ俺の後ろに若手のメイドさんがいるのかな?
そこにいたら俺のカード丸見えでしょ?
もしかして向かいの先輩に俺のカードを教える気なのかな?
若手メイドは首を横に振っていたが・・目のジェスチャーで教えていた、
当然ながら俺は全敗、罰ゲームで追加のおやつを奢らされる始末となった。
「パンジーステーション!パンジーステーションです」
機嫌が直ったメイドさんと腕組みをして俺は一緒に列車を降りる、
ハーレム状態なのは嬉しいが・・その分出費が多いのがつらいな・・
そう考えていたらシャーロットが笑顔で迎えに来てくれた。
「お帰りなさいませ、お疲れ様でした」
そう言ってもらえると嬉しい。
パンジーの町に関しては・・以前艦砲射撃してその後大復旧した、
そのため住宅は皆新しくなり・・ついでに商業施設も改善している、
駅や港なども整備しているので最新鋭の都市に生まれ変わっていた。
パンジーの町に関しては用意周到な住民たちがあらゆる産業を創立、
ローズの町・・首都を参考に様々な文化・芸術関連も設立していた、
ギルドの事務所も新たに設立し首都に匹敵する都市になっていた。
そのため・・
パンジーの町に関しては・・俺の意見はほとんど必要なかった。
俺はシャーロットの案内で新たに建設された高級ホテルの会議室に移動、
メイドさん達とはここでお別れ・・引き続き俺の監視をするようだ。
「コウさん・・私達と一緒でよかったですね・・」
なんで怖い笑顔で言うのかな?
妙な殺気を背中に感じた俺は・・気持ちを振り払いシャーロットと話す。
「コウさんがいけないのですよ!」
なんでだよ!
「メイドさんたちは毎晩待ってたのに・・手を出さないから怒られてるんですよ」
・・・
いや俺所帯持ちだから・・
既に3人も妻がいるから・・
「何言ってるんですか?これからどんどん妻は増えますよ!」
何でだよ!
「コウさんの世界でもあるでしょう?一夫多妻制が!」
真面目な顔して恐ろしい事は言わないでほしい・・
シャーロットの言うことはわかる、確かに一夫多妻制は前の世界でもある、
だが俺は一夫一妻制が当たり前だと思って生きてきた、3人でも極度な冒険だ、
それに・・手当たり次第女性に手を出すことは俺の良識が許さない。
「立場を考えてください!」
なぜかレティシア達6天王とソネット達、ミア達もラン達も会議室に入る、
円状に座った彼女達、俺はその中心で小さく座る・・
・・・
これって・・
四面楚歌ならぬ360度楚歌とでも言うのかな?
なんで俺天使族達に責められるんだ?
皆の怒りが理解できていない俺にシャーロットがため息、代表して説明する。
「コウさんよく聞いてください、コウさんの世界の一夫多妻制ですけど・・
その「一夫」とはどんな男性を指しますか?」
「それは・・王とか大金持ちとかの権力者だな」
「そういうことです、目線を変えると多妻はその男性と結ばれたいのです、
理由は様々ありますが・・大半はその権力に守られたいからです」
それは納得できる
「この世界も弱肉強食、特に女性は子育てがあるので強い男を求めます、
しかし・・エマさんやソニアさんのようにパートナーを失ったら死活問題、
別を頼りたくても別の男性もパートナがいるので他を守る余裕がありません」
それも納得できる。
「コウさんは・・そんなエマさんやソニアさんを受け入れましたよね?」
ああそうだ。
「私達から見ると・・そんな男性は数えるほどしかいません、いえ皆無です、
この世界の男性は独身者を求め既婚者は相手にしません、でもコウさんは・・
既婚者でも受け入れてくれました、私達から見ると最も安心できる相手なのです」
そうなのか?
「そうなんですよ!もっと自覚してください!」
そう言われても・・・
「これである程度わかりましたよね?メイドさんたちが立腹してるのを・・」
「要するに・・俺が手を出さなかったのが悪かったと?」
「そうですよ、彼女達は部屋で裸で待ってたのに・・無視はひどすぎます」
・・・
俺はどうすればいいんだ?
「どんどん手を出して子供を量産してください!」
それは俺の良識が許さない。
・・・
「コウさんが・・私達を受け入れる条件はなんですか?」
「俺は本気で妻にしたい時は・・まず今いる妻たちが理解し仲良くする事、
それとルーム国にある聖堂で挙式を上げて宣言することが条件だ」
「面倒くさいですね・・」
なんでだよ!
沈黙が続く会議室、俺の気持を尊重したのかソネットが言葉を発する。
「なら私達も一度ルーム国に行きましょう!」
「そうね、それがいいわ」
「エリーナさん達とも話がしたいし・・いいんじゃない?」
「よし!決定ね!」
白黒天使族の幹部達が俺を引きづり大和の艦橋に移動する、そして・・
ベアトリスが代表して号令を出す!
「大和全速前進!ルーム国に向かう・・えっ?」
・・・
「エリーナさん達は・・今はルーム国にいないの?」
「エリーナさん達は北の大陸のリゾート地で遊んでいます」
「なら目的地変更!北の大陸に向かうわよ!」
「了解!!!」
大和はゆっくり港を離れる、信濃も同じように港を離れ沖に出る。
「全速前進!」
大和と信濃は・・
北の大陸に向かい最大船速で巡航していった。