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ゴブリン達の喜びと魔物達の意外な財産




ブラックエンジェル達の新たな駅や町に様々な店がオープンした、

基本俺達が商品を製造・管理してブラック達が販売、輸送などを行う、

要望があればイラスト等に描いてもらいそれを参考に商品を作っている。



俺達の作った様々な商品を見て興奮したのか・・



自分達も様々な商品を作って販売したいというので許可した。



例としては洋服・鞄・指輪などの装飾品・家具・靴・帽子・時計等だ、

ブラック達は結構器用で材料と作り方を教えたら見事に作成していた、

今では店頭でオーダー品を作りそれを販売するなど商売上手でもある。



「戦いも好きですけど・・こっちの方が面白いですね!」



爽やかな笑顔でモノつくりの楽しさを言ってもらえると・・



嬉しくなる!



それと彼女達ものっぺらぼうだったがジェニー達を参考に顔を作成、

今迄の顔と被らずに・・新たに美しい顔へと変貌していた、それと・・

日本語と英語も漫画を見ながら覚え今では専門用語も言えるほどだ。



ちなみにホワイト達は・・物つくりは苦手だが目立つ仕事は凄かった。

例えば歌や踊りなどを新たに駅に造った簡易舞台で披露している、

見事な歌声で皆を魅了しチップをもらってご満悦だった。



それと・・



以前ラン達と出会ったゴブリンの村では果物栽培が盛んに行われていた、

特にスイカが自信作らしくスイカステーションの目玉商品となっている、

たまたま名前が被ったが・・わかりやすいと喜んでいた。



意外なのは・・



北東方面の手付かずの自然地帯に住む一部の野生の魔物達が・・

ゴブリンを経由して俺達の商品を購入するようになったことだ。



経緯はこうだ!



当初この地域は自然地帯のため線路を通さず迂回しようと考えていた。



ゴブリン達は遠いストロベリーステーションに行くのを躊躇していた、

何度か挑戦したが途中天敵が待ち構えていたので断念したそうだ、

今回結界が消えたことでスイカの町が近くなり秘かに喜んでいた。



ここに駅が出来たらいいな~~!



そう考えていたら・・



スイカの町に視察に来た俺達のヘリを見つけ・・急いで駆け付けた、

突然の再会に喜んだ俺達、事情を説明すると・・なぜか喜んでいる、

俺達としては自然地帯に住む野生魔物に配慮しようと考えていたが・・



ゴブリン達が・・



それらの魔物と話を通すから・・任せろと言い出した!



高架橋程度の建設なら問題ないと言うので急ぎ交渉に走って行った、

しばらくしたら各地に住む魔物が現れゴブリンを経由して事情を説明、

意外にも魔物達は了承したので最短距離での高架橋建設が実現出来た。




高架橋の建設は・・



各地の魔物にもメリットがあるようだ。



まず食糧の問題、魔物達も甘い物が大好きで特に果物系を好むそうだ、

ゴブリンも栽培してるが量が限られ各魔物一口程度しか口に出来ない、

俺達の世界の甘味を知ったら・・欲しくてたまらなくなったそうだ。



次に天敵と気候問題、空からの攻撃と突然の雨に備え上空防衛が欲しかった、

魔物の多くは羊位の大きさと綿のような体毛で目立ち大型の鳥に狙われていた、

それと大雨が頻繁に降るので身体が濡れて乾かすのが大変らしい。



高架橋が出来れば天敵の鳥は列車に怯え近寄らなくなるそうだ、

俺はそれに関しては疑問に思い・・



既に開通してる地域の天使族に尋ねた。すると・・



「確かに大型の鳥は減りましたね、列車の武装に怯えたと思います」



この異世界では話が通じる魔物が多いが問答無用の魔物も数多い、

そのため列車も武装、攻撃してきたら氷の盾で防ぎ銃や砲で反撃する、

何度か攻撃されたそうだが・・反撃を受けそれ以降近寄らないそうだ。



大雨に関しては・・



洞窟等に逃げたいが蛇の魔物が待ち伏せしているので木の下に逃げる、

ある程度の雨は凌げるが・・どうしても濡れるので乾かすのが至難の業、

どうかしたら数日間降り続くので身体が弱りそこを天敵に狙われるそうだ。



そのため大勢の仲間が犠牲になり数が極端に減ったらしい。



このままでは絶滅と心配していた矢先・・



ゴブリンが来て俺達の高架橋の話を聞き・・



是非とも自分達の領地を開通してほしいと・・逆に懇願された。



なるほどな・・



自然地帯には触れるべきではないと考えていたが・・



話の通じる魔物達が絶滅危機とあっては・・放置は出来ない。




俺達はこの地域の高架橋に関しては・・特に頑丈にして幅を広くした、

線路の下は大きな屋根状になり雨梅雨を凌げるようにしているが・・

ここに天敵が住みついたら本末転倒なのである工夫をした。



まず魔物達が住む地域の高架橋の下は頑丈な壁を設け倉庫のようにした、

そこへの出入り口は魔物サイズにして頑丈な扉を付け天敵を寄せ付けない、

力任せに壊されても魔物達が内部から魔力で補修できるようにした。



念の為天然石とオリハルコンを備え微力な魔力でも復元できる。



地域外の高架橋の下は通過は出来るが・・あえて雨漏りをするように工夫、

天敵の動きを遮らないようにするのと住みつかないようにするのが目的だ、

他にも高架橋を登らないように薔薇のように棘をつけたりと工夫している。



これらを実践したら・・



天敵の心配が大幅に減ったと大喜びされた。



これらの建設費は領地を使わせてもらうので相談の結果相殺した、

高架の下に住処を設ける形となったことで・・俺はある心配があった、

それは列車が通過する際騒音が出ることが懸念だったが・・



「むしろ安心です、列車が通ることで外部の目がありますから!」



そう言ってもらえると嬉しい。



あとは気になる貿易・・取引材料だが・・



同行していた管理者のカレンに尋ねた所とくに特産物は無いらしい、

そのためスイカの町は他の4つに比べ貧しい地域だと嘆いていたが・・

後ろにいた衣類に詳しいジェニーが・・なにやら目を輝かせている。



そして・・



子供の魔物を見て・・



・・・



その眼は・・



もしかして食べる気なのか?




「そうじゃありませんよ~~!この毛が凄く綺麗だから見惚れていたのです!」





ジェニーが顔を真っ赤にしながら声を大にする。



それを聞いたゴブリンが魔物達に説明、すると驚くべき返事が来る!

今回来ている魔物達の毛は定期的に生え変わり前のは遠くに捨ててるらしい、

近くに捨てると天敵が来るので手間でも遠くに行き捨ててるそうだ。



これを聞いたジェニーは・・



「み・・見本はありませんか?」



たまたま毛が生え変わる子供がいたのでそれから毛を少し頂く、

それを見せると・・驚愕していた。



「こ・・これ売ってくれませんか?」



そんなに価値のあるものなのか?



「これは・・この柔らかさと芯の強さは・・下着の素材に最適です!

これなら以前の世界の下着・・いやそれ以上のモノが作れますよ~!

ぜひ全部売ってください!もちろん高値で買わせて頂きます!」



俺も魔物もそうだが・・カレンが一番驚いていた。



「そ・・そんなにこの毛は価値があるのですか?」



ジェニーは・・満面の笑みで大きく頷いた。



翌日・・・



魔物達が捨てる予定だった大量の毛をスイカステーションに持ってきた、

査定に来たジェニー達が大喜びしスイカ等果物と現金を対価として手渡した、

魔物達は大喜びしてそれらを持ち帰り一族で美味しく食べていた。



魔物達は果物は自分達に、現金はカレン達に渡し領地の警護を懇願した、

カレンはその申し出を受け部下が定期的に魔物の住む地域を重点的に旋回、

思わぬ宝を大切にしようと・・部下達も気合いを入れ警護していた。



以降・・




スイカの町は急成長を遂げる。



ジェニー達が持ち帰った大量の毛は加工され高級下着に生まれ変わっていた、

人間姿に慣れた各種族はこれらを愛用、すぐに完売となるほど人気商品となる、

そのためスイカの町に縫製工場を新たに設けて生産を拡大させた。



ゴブリン達も・・なぜか縫製工場で働きたいというので採用した、

畑仕事と縫製工場の勤務で生活が向上し今では定期的に旅行に行っている、

東の大陸のハイゴブリンと仲良しになり交流も盛んになっていた。



・・・



ゴブリンの方が俺より世渡り上手なのかもしれない・・



さて・・



これで大体の道標が出来たな・・もういいだろう!



俺はルーム国に帰って子供達と・・




「コウさん!次はチューリップの町に移動します!」



・・・



俺はいつ子供を抱けるのだろうか?



・・・



俺はメイドさんたちに引きずられて・・



チューリップの町に移動した。


















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