表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/792

ガルーダとの話し合い




一応?ガルーダとの話し合いが行われる予定だったが・・



「我の同胞がこちらに向かっている、2時間程度待ってほしい」



「わかった」



「それとルーム王国の国王とも話がしたい」



「それはどうしてだ?」



「裏山のことで!と言えばわかるはずだ」



よくわからないな・・



「連絡はしてみる」



「頼む」



俺はルーム王国と連絡を取り国王に詳細を話す。



「裏山で?と魔物は言ったのか?」



「そうです、意味不明なのですが・・」



「わかった、急ぎそちらに向かう」



何でなのかよくわからないが、国王は急ぎ飛行機に乗ってきた、

現場では俺の指示で翔鶴の艦載機を瑞鶴に移してる、

飛んできた国王も瑞鶴に降りた。



「翔鶴を空にしてどうするの?」



「あれに特級ガルーダを乗せるのさ」



艦載機を瑞鶴に移した翔鶴が武蔵の横に並び碇を降ろした、

俺は他にも2隻の駆逐艦にある依頼をしている。



「どういうつもりなの?魔物を助けるなんて?」



エリーナが怒りながら詰め寄る。それは当然だろう、

磯風と浜風が海に落ちたたくさんのガルーダを救出してるからだ、

魔物とはいえ苦しんでる姿を無視することを俺は出来ない。



「ガルーダに恩でも売るつもり?」



エリーナが俺に皮肉を言ってくる、すると助け舟が入った。



「エリーナさん、こいつはこういう奴なんですよ、

小さい頃から子猫とかが苦しんでるとすぐ助けるんです、

気持ちはわかりますがこいつの好きにさせてください」



デーヴィドがエリーナをなだめる、ため息のエリーナ、

どうやらデーヴィドの説得に折れたようだ。



「いいわ、好きにして、あなたが艦長なんだから」



エリーナは不機嫌そうに艦長室から出て行った。



・・・



「待たせたな、今からそちらに降りる」



「わかった、翔鶴の甲板に降りてくれ」



特級ガルーダが3頭に増えている、そのうちの1頭が先に降りてきた、

翔鶴の誘導灯に合わせて静かに甲板に着陸した。



「思ったよりもデカいな」



特級ガルーダは20m位の大きさだろうか?翔鶴甲板がかなり塞がれた。



「我らも降ろさせてもらう」



残りの2頭も翔鶴の空いたスペースに降りてきた、翔鶴がかなり揺れた、

さてどう話し合おうか?俺が甲板に行くしかないようだな・・



「今からそちら(武蔵)に向かう、部屋を用意してほしい」



3頭の特級ガルーダが光り輝き小さな光の球が身体から出て来た、

それが翔鶴の甲板に降りる、すると光の中から人が現れた、

1人は眼つきの鋭い背の高いイケメン、もう2人は双子の女性だ。



ただ本体はそのままで動かない、どうやら眠っているようだ、

あとから聞いたんだがガルーダはじめ各種族は人間姿になれる、

だが本体はそのまま残り冬眠状態のようになるそうだ。



彼らは木人形の案内で翔鶴と武蔵を繋ぐ橋を渡り部屋に入ってきた、

こちらは俺とエリーナ、それとルーム国王の3人で待ち構える、

デーヴィドとクリスティーナは念の為大和で待機している。



各部に武装した木人形が待機して万一に備える、そして・・

それらの通信でデーヴィド達も会話が聞き取れるようにしておいた。



「待たせたな、それでは話し合いを始めよう」



「その前に尋ねたい、裏山とはどういう意味なんだ?」



「それはそちらの国王が知っているはずだ、聞いてないのか?」



・・・



国王が何やら落ち着かない、何か隠してるのか?



「どういう事ですか?国王?」



「実は・・我が国の裏山はドラゴンの巣だったんだ・・」



「正確にはドラゴンはじめ我ら魔物全般の休憩所だったんだけどな」



「??どういう事だ?」



「我が国の裏山は位置や地形上魔物たちの絶好の休憩所だった、

30年程前までは特にトラブルもなく皆が共存出来ていた、

それが突然ドラゴンたちが暴れ出し他の魔物を追い払ったんだ」



「どうしてだ?」



「それはわからない」



「ほとんどの魔物はすぐ撤退したが我らガルーダには死活問題だった、

あの裏山にある特殊な石・・天然石は我らの重要な栄養源だからな、

我らは人間の姿で国王に何度か交渉したがことごとく却下された」



「どうして断ったのですか?」



「ドラゴンたちから脅されていた、他の魔物を一切受け付けるなと」



「でも裏山は空だったけど?」



「20年ほど前にドラゴンたちがいきなり姿を消した、理由は不明だ、

その前に他の魔物を遮断する結界の管理を命令された、今もそれは続いてる、

結界を解除したら滅ぼすと脅され・・力のない我らは従うしかない」



「我らは何度も訴えた、結界を解除してほしいとな、だが断られた、

しびれを切らした同胞たちがルーム王国に攻め込んだのだ、

王国を滅ぼせば結界が消えて天然石が手に入ると意気込んでな」



その話の流れからするとドラゴンが一番の原因のようだ、

ルーム王国からすると・・どちらに転んでも攻撃される訳か、

今の話だと力関係はドラゴンの方が上のようだ。



「我らは改めて要求したい、結界の解除は出来ないのか?」



「先ほども言った通り我らはドラゴンに脅されている」



・・・



妥協案は無いのかな?



ここでエリーナが声を出す。



「天然石さえ入ればガルーダは攻撃を止めるの?」



「もちろんだ、我らは天然石が欲しいだけで攻撃が目的ではない」



「わかったわ、天然石は私たちが何とかします、でも対価を求めるわ」



「対価?何が欲しいんだ?」



「あなたたちの戦力よ!」





「よくわからないな、詳しく説明してくれ」



「聞いての通りルーム王国はドラゴンの命令で結界解除はできません、

でも私たち異世界人には関係ないわ、私たちが用意すればいいだけよ、

具体的には私たちが天然石を買ってガルーダに売る形にするのよ」



「ドラゴンからの命令は結界を維持するだけでしょ?国王?」



「あっ・・ああ、その通りだ」



エリーナの言葉に国王は頷いた。




















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ