駆けつけた大和!
特級ガルーダがこちらを睨んではいるが、なぜか動かない、
俺は魔法弾を各砲に用意させてガルーダの攻撃に備える、
なぜかは知らないが他のガルーダたちも攻撃を止めた。
「変ね、あれだけ攻撃していたのに突然止めるなんて」
「ああ、あのガルーダが命令してるみたいだな」
「どうするの?こちらから仕掛ける?」
「待て!様子を見よう、今のうちに最上の火を消すんだ」
駆けつけた矢矧と島風が最上の左右に近づき消火活動を手伝う、
もちろん2隻ともに対空の備えをさせてはいるが・・
どちらも火災こそないが各所に攻撃を受け破損している。
「お前たちの力試させてもらう」
突然特級ガルーダがテレパシーを送ってきた。
「待て!どういう意味だ?」
俺の言葉は木人形を経由して特級ガルーダに伝わったようだ。
「聞いての通りだ、今から複数回お前たちに攻撃を仕掛ける、
それに耐えられたならお前たちと話をしてやろう」
随分勝手な言い草だな。
「では攻撃を開始する、心配するな、他は手出しさせない」
あんたの攻撃が一番心配の種なんだけどな・・
特級ガルーダが光の球を出して攻撃してきた、直撃コースだ。
「全艦魔法弾放て!あの光の球を打ち砕け!」
各艦から放たれた魔法弾が光の球を粉砕する、だが?
「これだけではないのだよ」
光の球は砕け散ったがその破片が槍状となり各艦を襲う、
「武蔵!盾となれ!」
武蔵は他の艦を庇うように前に出て槍を受け止める、
ほとんどの槍は対空砲火で砕いたが何本かは直撃した、
魔法の盾は魔法攻撃は弾くが実射弾には効果が薄い。
「ほう?人間の船があの攻撃に耐えられるのか?」
特級ガルーダが驚きを隠せない。
武蔵の頑丈な船体だから耐えられたのだろう、他だと撃沈だ。
だがかなりの損傷だ、次この攻撃を受けるとヤバいな、
他の艦を見るとボロボロだ、ここは武蔵が踏ん張るしかない。
「もう一発行くぞ!」
さっきよりも大きい光の球が飛んできた、これも直撃コースだ、
武蔵の魔法弾はそれを砕くがもう一つ別の光の球が飛んできた、
2段攻撃とは卑怯な奴だ。
「これで終わりだな」
その時別の角度から後続部隊が複数現れた!
「各艦魔法弾撃て!武蔵たちを援護しろ!」
ドカ~~~~~~~ン!
大和の主砲から放たれた魔法弾がもう一つの光の球を破壊した、
槍の形になる前に別の魔法弾がそれらを跡形もなく砕いた。
「大和が来たわ!」
肉眼でも見える距離まで大和たちが近づいてきた!
デーヴィドが大和の中で指揮している、おかげで助かった。
「戦闘機全機発進してください!」
クリスティーナが航空母艦に指示を出す!
どうやら彼女にも指揮権を与えられたみたいだ、
一緒に来た翔鶴と瑞鶴から戦闘機がどんどん離陸していく。
「これから私たち後続部隊の情報を送ります!」
クリスティーナからの情報が俺とエリーナの頭に入ってくる。
後続部隊戦艦3隻、旗艦大和、右に長門、左に陸奥。
後方航空母艦2隻・翔鶴・瑞鶴。
遊撃駆逐艦2隻・磯風・浜風。
「大和はほぼ万全ですが長門・陸奥はまだ前の主砲しか使えません、
航空母艦の艦載機は主に零戦、各艦30機程度搭載されています、
ほとんどが突貫出撃なので無理は出来ませんが・・」
「それでもOKだ、十分威圧になる、上空援護を頼む!」
「了解しました」
クリスティーナの指示のもと艦載機が武蔵の上空を援護する。
「もう一隻いたのか・・」
特級ガルーダが大和を見て驚いたように呟いてる・・
「どうする?まだ一戦交えるか?」
・・・
「わかった、無駄な戦いは避け話し合いに応じよう」
いや・・あんたたちが突然攻めてきたんだろ?
俺のツッコミは無視されたがガルーダたちは攻撃を止めた。