光のモンスターカード作成とルーム島への帰還
大和・武蔵・信濃・紀伊は東の大陸の港で整備中、
翌日には終わるそうなので俺たちは今日は定休日とした、
各自自由時間とし・・それぞれが思い思いに過ごしている。
俺コウは・・
ひさしぶりに列車の旅を楽しもうと・・すでに列車は満席だった。
なら釣りでも・・
・・・
海では各種族が大胆な水着を着て泳いでいて魚が全部逃げている。
他にも新たに出来た喫茶店やラーメン屋等の飲食店も満席だらけ、
行列を見ると・・とても並ぶ気にならないの武蔵の艦橋に帰ったが・・
艦長室はエリーナの荷物が占拠していたので図書室に移動した。
図書室は空いていたのでほぼ独占状態、とても静かな空間だ、
ふと棚を見ると・・その昔甥っ子が熱中していた遊●王の漫画があった、
俺はそれをお茶を飲みながら2時間ほど読んでいた・・
・・・
これって再現できないかな?
この異世界は魔法があるからこの漫画のようにモンスターを出せるかも?
試しにトランプカードを用意して・・俺はモンスターを頭に思い描く、
そして・・光の原核が反応してトランプの絵柄がモンスターに変わる。
「うむ!よ~しよし!我ながら見事なモンスターだ!」
それは光のドラゴン!眼を青色に染めた神秘的な姿でカードに描かれていた、
そして!命名!
青い瞳の光り輝くドラゴン(ブルーアイズグリームドラゴン)
戦闘能力は5000!俺のカードの中では最強の強さを誇る、
これが3体、さらに融合カードを使うと合体して戦闘力UP!
その時は・・なんと攻撃力が20,000に跳ね上がる!
ふっふっふ・・
燃えてきたぞ~~!
俺は漫画を読みながら他にも気に入ったモンスターを参考にカードを造る、
トランプはあっという間にモンスターカードに変わり光り輝いていた、
調子に乗った俺は10束のトランプを全部様々なモンスターカードにした。
試しに誰かとデュエル・・ちょうどオス猫が来たのでルールを説明した、
猫はルールをすぐ理解したようだ、そしてデュエル開始!
・・・
俺の勝ちだ!
にゃあ~~~ん!!!(訳 もう一回!)
よかろう・・
・・・
また勝ったぞ!
にゃああああああああ~~~ん・・!(訳 そ・・そんなはずは・・)
猫は相当ショックを受けたようでスゴスゴと図書室から去っていく、
俺は勝利の余韻に浸りながら・・猫がサーラとメス猫を連れて帰ってきた、
それぞれにルールを説明してカードを配る、そしてデュエル再開!!
・・・
ふっふっふ・・
俺の圧勝で終わった!
「コウ兄ちゃんズルい!私のカード雑魚ばかりじゃない!」
「ニャァァァ・・(訳 卑怯よ!最強カード独占してるじゃないの!)」
「ニャァァァァァ・・(訳 ズルいぞズルいぞ!!!)」
ふっふっふっ・・
君達・・
勝つのが大事なんだよ!
勝つことがな・・
サーラと猫達は怒りながら図書室を去っていく、俺は勝利の余韻を味わう、
思えばピコピコハンマーにしろデザートにしろ奪われてばかりだからな、
たまには勝利の余韻に・・とっぷりと浸りたい!
だが・・
俺は・・気持ちを切り替え図書室から急いで離れた、それには理由がある、
今はサーラ達が怒っているからリベンジの事で頭がいっぱいのはずだ、
彼女達の頭が冷めてカードを欲しがる前に距離を取った方がいいだろう。
この考えは・・正解だったようだ!
俺はしばらくサーラ達と距離を取り様子を見ていたが・・
案の定サーラ達は応援を引き連れて図書室に駆け込んできた、だが・・
すでに俺はいないのでサーラ達は憂さ晴らしに外に出て行った、
外ではヤマダさん達が盆踊り大会を開催していた。
サーラ達はその中に紛れ盆踊りを汗まみれになって一生懸命踊っていた、
猫達も上手に踊り・・というかサーラの周りを回っては飛び跳ねている、
どうやら憂さ晴らしは出来たらしくカードの事はすっかり忘れたようだ。
・・・
しばらくこのカードは封印しておこう!
俺はこのカードを武蔵の金庫に隠した。
翌日・・
4隻の整備が完了して皆が乗り込み・・東の大陸の港から離れる、
今回は軍の再編成の会議があるので東の大陸の主要メンバー達もいる、
アトラス・アグニ・シュメール・ディアーナとメディとヤマダさんだ。
ちなみに伊吹の艦長モカとココは東の大陸の警備指揮のため今回は欠席、
会議の模様は生中継するので・・それを見てから意見を述べるそうだ。
大和を先頭にその後ろに信濃、右に武蔵、左に紀伊が並び最大船速、
天使族数人と配下のハーピー達が交代で上空護衛をしてくれている、
戦闘機を出そうかと・・任せろと言うので彼女達に任せたが・・
・・・
どこかでエニウェアドラゴンが見ていないだろうか?
たしか天使族とエニウェアドラゴンは敵対関係だったはず・・
・・・
まあエニウェアドラゴンは俺達とも敵対してるからな・・
今更心配する事でもない、相手が攻めてきたら戦うまでだ。
俺の不安を振り払うかのように4隻は最大船速でルーム国に向かう、
しばらくしたらルーム国軍の長門と陸奥が出迎えに来てくれた、
長門が先行して陸奥が後方監視をしてくれた。
ありがとう!
敵と遭遇することなく俺達は無事ルーム国島に帰ってきた。
港ではルーム国王と国民たち、各種族の子供たちが手を振っている、
俺達は甲板に並び敬礼!その後4隻は軍艦整備港に入港した、
久しぶりのルーム国島に帰ってきて乗組員たちはハイテンション!
・・・
天使族とその配下の方々・・
なぜ君達が「久しぶり~~」なんだ?
たしか君達はルーム国は初めてだよね?
レティシア達が一度立ち寄っている?
・・・
失礼しました!
軍港にはルーム国王はじめ各種族の幹部たちが俺達を出迎えてくれた、
彼らと一緒にルーム国城まで戻り城の中で一番大きな会議室に移動、
大幅な改装がなされていて・・一万人収容できる施設となっていた。
・・・
これは会議室ではなく・・
もはやアリーナ―か劇場ではないのか?
俺のツッコミを皆無視して自分の名前が書かれた席に座っていく、
俺やエリーナ達、各種族の代表とギルド達が壇上にそれぞれ座る、
机は逆Uの形になっていて観客席から皆の顔が見えるようにした。
早速会議・・・
・・・
なぜかお弁当とお茶が会場にいる全員に配られ・・俺にも配られた。
「いただきま~~す!!!!」
腹が減っては戦は出来ないとばかりに皆お弁当を美味しく食べている、
お弁当の内容はひじきご飯に伊勢海老らしき巨大天ぷらと豚汁もどき、
日本風でまとめた・・ひじきご飯の下に巨大なステーキが隠れていた。
さすがに量が多くないか?
・・・
俺の横で6天王達があっという間に完食していた。
6天王はメイドさんたちになにやら催促・・
「ねえねえデザートは無いの?」
・・・
そんなに食べてると・・太るぞ!
俺の嫌味を完全無視してレティシア達はチーズケーキを堪能していた。
30分後・・・
やっと飲食タイムが終り皆真剣な顔つきとなり会議がはじまった、
俺達が帰る前に軍の再編成の連絡はしておいたので皆気合いが入る、
そして会議が始まる、まず・・いきなり警報が鳴る!
「緊急事態!南の大陸から巨大ヒドラが接近してきます!」
「なんだと?数はどの位いるんだ?」
「約1000匹程度です、ですがエニウェアドラゴンはいません、
おそらく一部のヒドラが食糧を求めてこちらに向かっているようです」
「はぐれヒドラか・・」
俺は各部隊にスクランブル出撃・・
なぜか会議室のモニターに祖父木人形とナターシャお姉さまが映る。
「あのヒドラはわしらが迎撃する!君達は会議を続けたまえ!」
「お祖父さん大丈夫なのか?」
「ああ心配するな、頼もしい艦があるからな」
「そういう事よ、しっかり会議頑張ってね!」
頑張ってね!・・・と言われても・・
会議は一旦中断となり皆がモニターに視線を向けている、
その画面には・・整備港から迎撃艦隊が出撃している。
右に・・戦艦アリゾナ!
左に・・戦艦オクラホマ!
その後ろに・・
航空母艦ホーネット・ヨークダウン・レキシントンが並ぶ!
そして・・
「えっ?あの戦艦なんなの?」
「あれは・・大和武蔵紀伊よりでかくないか?」
大改造を終えたアイオワ級が・・
「出撃するぞ!」
威風堂々と鍾乳洞のドックから出てきた