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召喚された異世界人達の行方と天使族の怪しい必修科目




今俺達が召喚されたこの異世界では一時期召喚が流行っていた、

大きな理由は戦力補強と未知の機械などのアイテム欲しさの為、

ただあまりにも多くの種族が召喚を繰り返していたため・・



空間が不安定となり希望とは異なる召喚生物も呼び出されている。



中途半端に召喚された別世界の生き物が不完全な状態で召喚された、

中には得体のしれない化け物もいて召喚者を多数食い殺したらしい、

それ以降上級以下の召喚者は別世界からの召喚は封印したそうだ。



身近な例が先般サマンヌが召喚した無敵艦隊とアイオワ級の乗組員、

屈強な戦士を呼んだつもりが・・ゾンビと帆船の艦隊を召喚している、

近年は特級レベルのサマンヌの召喚でも不完全な状態になるそうだ。



他の6天王も同じような状況らしい。



それまでは五体満足の異世界人が多数召喚出来て大儲けしたそうだ、

だが・・ある日予期せぬ化け物が召喚され多数の部下が犠牲になった、

そのためアリエノール達も今は異世界からの召喚魔法を封印している、



ちなみに俺達が召喚されたルーム王国には中級以下の召喚者ばかり、

それをアリエノール達に伝えると・・驚異すぎる偶然だそうだ、

中級以下が俺達の勢力を呼び出せたのは奇跡100回レベル。



・・・



得体のしれない化け物にならなかった俺達は・・



相当運がいいようだ。



ただ・・



そうなるとルーム王国も得体のしれない化け物を召喚したかも・・

俺は不安に思い同行していた兵士や若者達を呼び詳細を尋ねた。



「確かにそのような化け物を何度か召喚したことはあります、ただ・・

その時はガルーダ達との交戦中だったので彼らが撃滅してくれました、

外に出たその化け物を俺達の秘密兵器と思い集中攻撃したからです」



「それ以降はどうしたんだ?」



「コウさん達が召喚されるまで繰り返し召喚をしていました」



「そうなると・・また化け物が出たのか?」



「はい・・何度も・・」



「それでも召喚は止めなかったのはなぜだ?」



「あの時は・・それしか生き残る術はなかったからです」



そうだったな・・



ルーム国の兵士と若者を持ち場に戻らせ俺は天使族達を集めた、

召喚した異世界の子供達が幸せに生活してるなら問題ないが・・

もし奴隷など劣悪な環境なら助け出す必要があると思ったからだ。



その辺を深く尋ねてみた。



すると・・なぜかレティシアが詳細を知っていた。



「確かに貧困や差別はあるけど・・問題ないと思うの~~、

あそこは召喚者だらけだからその辺は皆弁わきまえているわ~」



・・・



どうもレティシアのいう事は信用できない・・



すかさずショウコがサポートに入る!



「5年程前に私たちが一度調べたことがあります、その時は・・

召喚された異世界人達がギルドを立ち上げて統治をはじめました、

今では巨大勢力となりあらゆる取引や治安などを管理しています」



「それは・・貧困問題に対してもか?」



「はい、ギルドは大陸に住む人間全員に登録を義務つけています、

さらに過去に犯罪を犯した者など問題児は別途管理をしています、

そのため奴隷制度はありますが経済や治安は安定しています」



なるほどな・・



「ベアトリスがギルドと接触してるのはほぼ間違いありません、

ギルドは5年程前から天使族との貿易を始め今ではお得意様です、

利害が一致していることも多いので親交が深まったのでしょう」



「利害が一致?」



「はい、ベアトリスは身の保身とさらなる巨大な富を求めています、

ギルドは労働力と自分たちが持つ勢力の拡充を求めていますから・・

お互い足りないものを補えますので親交が無い方が不思議です」



「要するに・・ベアトリスはいざという時ギルドの戦力に守ってもらう、

ギルドは白の大陸・・とくにこの首都の貿易・・主に労働力の確保、

これらの拡充をベアトリスに求めることでお互い利益を得る訳か?」



「はい、そう解釈するのが自然かと・・」



「そうなると・・ある意味ギルドは俺達の敵となる訳か・・」



「そこまでは無いと思います!」



俺の言葉を否定したのはサマンヌとアリーゼの双子の姉妹だ。



「確かにギルドはベアトリスの取引相手ですが・・それは私達もです、

ギルドにしてみたらベアトリスは天使族の一人との取引に過ぎません、

全組織を挙げてまでベアトリスを守ることまではしないと思います」



「なぜそう断言できる?」



「簡単な事です、ギルド達は天使族全般との取引を希望しています、

反面そうしないと他の6天王が怒って大陸を攻められたら困るからです、

そのためギルドは私達の所にも来ます、アヤカあなたの所もでしょ?」



「ええ・・取引が無くても半年に一度は必ず挨拶に来るわね・・」



「え~~~~?私の所には一度も来ないけど~~??」



「いえ来てますよ!ただ私ショウコの指名ですけどね」



「私知らないも~~ん!」



「面倒なことは私に全部押し付けておいてよく言いますね!」



「・・・」



ギルドは相当優秀な組織のようだ・・



そうなれば・・



「アヤカ・サマンヌ・アリーゼ・アリエノール・ソネットにショウコ、

そのギルドと接触できないか?俺が直接話をしたいんだが・・」



俺の言葉に・・レティシアが怒る!



「どうして私の名前がないの~~?」



「ギルドと関わってないんだろう?なら当然だ!」



「ブゥ~~~~~~~~!」



「ヤダヤダヤダ~~~!私も重鎮に入れてよ~~!」



駄々っ子のように泣きながら喚くレティシアに呆れる面々たち、

仕方がないので俺は新たに造った秘密兵器を取り出し彼女を叩く!



ピコ!



ピコ!ピコ!ピコ!



・・・



叩かれたレティシアは・・キョトンとして・・大人しくなった!



それは・・



「子供のような駄々は止めるように!」



俺の光の原核が造った眩しく光り輝くピコピコハンマー!

前の金銀銅のピコピコハンマーは各種族に没収されたので新たに作成!

ダイヤモンドのように輝く俺専用のピコピコハンマーだ!



ふっふっふ・・・



これで相手を傷つけることなくお仕置き出来るぞ!



俺は席に座ろうと・・なぜか天使族全員が俺に飛びついてきた!

美女たちに押しつぶされる俺、右手のピコピコハンマーが狙われた!

天使族は俺のピコピコハンマーに群がる、争奪戦がはじまった。



「これは私のよ!」



「何言ってるの!これこそ私が求めた究極の武器よ!」



「あなた達離れなさい!これは私に相応しいハンマーよ!」



「このハンマーが私を求めているわ!あなた達は離れなさい!」




・・・



しまった!



天使族達が目立ちたがり屋なのを忘れていた!



こんな目立つものを持っていたら・・そら狙うわな・・



天使族は皆目の色を変えて俺のピコピコハンマーを奪おうとする、

俺は奪われないように・・俺の顔に胸やお尻を押し付けてくる天使族、

その魅力に負け・・俺はハンマーを手放した!すると・・



「いい?一番先にギルドと接触した者がこれを手にするのよ!」


  

「望む所だわ!私が勝つに決まっているけどね!あはは・・」



・・・



ピコピコハンマーは武蔵の艦橋で6天王達が共同で封印した、

だがなぜか艦橋の天井でプカプカ浮いている、まるで風船だ、

武蔵の操作に支障はないが・・ただ何となく目障りではある。



横道に逸れまくりだが・・一応ギルドとの接触行動の道筋は見えた、

俺は解散宣言し・・なぜか天使族達は急ぎ武蔵の会議室に駆け出す、

天使族とその配下達が全員集まり何やら講義が始まった。



俺は気になり・・会議室の外から覗いてみた、が・・

会議室の入り口にはこのような複数の看板が掲げてあった!



「天使族とその配下の必修項目」



その下には・・



「2級検定亀甲縛り講座!」



・・・



2級があるということは・・1級もあるのかな?



そう考えながら覗いてみると・・



入口の近くに座って真剣に講座を聞いているアリエノールとソネット、

練習用の縄を見て・・薄ら笑いをしている2人の会話が聞こえる・・



「なるほどね、こう縛ればあの快感が得られるのね・・うふふ・・」



「うふふ・・これを私がベアトリス様に・・うふふ・・」



「あらソネット!ベアトリスにはこの縛り方がいいんじゃない?」



「あっ・・そうですね、それも一案かと・・うふふ・・」



「早くベアトリスを捕まえないとね・・うふふ・・」



「そうですね、ハンマーは私達の手に・・そしてベアトリス様も・・」



「あっそうそう、この突起キノコの形にした方がいいんいじゃない?」



「それは盲点でした、その方が刺激が増すかと・・うふふ・・」



「うふふ・・」



「うふふ・・」



・・・



あちこちの席で似たような会話が繰り広げられていた。



・・・



俺はその異様な光景に恐怖を覚え・・



無我夢中で会議室から離れた。


























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