クリスティーナの特級魔法と追いつめられたアリエノール
武蔵は艦砲射撃を島に向けて、大和はアリエノールの拠点を攻撃、
これ以上の攻撃はさせまいとアリエノールの部下たちが攻めてきた、
だが紀伊の狙撃手達にはいい的となり・・次々と麻酔弾で落ちていく。
それをソニアが氷の板で回収、紀伊の甲板に運び捕虜とした、
現時点俺達もそうだが仲間の天使族は全員戦いに参加してるので・・
亀甲縛りをする余裕が無く捕虜は全員普通の縛り方をしている。
部下を次々と失ったアリエノールは焦って切り札を出してきた、
それは・・島の底に隠していた巨大な海獣、50m位ある、
ウツボとタコを合わせたような魔物で見るからに怖そうだ。
「ゴアァァァァァァ・・・」
海獣が島の底から出てきて島を艦砲射撃する武蔵を襲う、が・・
大和がその前に立ちふさがり・・2門の副砲が光っていた、
砲の先端は・・なぜか魔物ではなく横の海を狙っている。
クリスティーナが・・・特級魔法を発射する!
「 水円斬 (ウォータリングスラッシュ)! 」
キィーーーーン!
大和の2門の副砲から特級魔法が海に放たれる、すると・・
魔法を受けた海水が円状に浮かび高速回転を始めた、そして・・
一番副砲が右から左、2番副砲が左から右に砲身を動かす。
ギャァァァァァ・・・
海獣はまるで刃物で切られたように肩から上、腹から下を切られる、
3つに身を切られた海獣は・・あっさりと息絶え海中に沈んでいく、
それを見ていたアリエノール達は・・震えが止まらなかった。
「う・・嘘でしょう?あの海獣があっさりとやられるなんて・・」
・・・
部下たちも驚きを隠せないようで・・口が震え言葉が出なかった、
一部はこっそり飛んで逃げようと・・目の前に戦闘機隊が次々と出現した!
「あっ・・アリエノール様~上空から敵です~~!」
「なんですって?」
「遅いんだよ!」
戦闘機隊は急降下、1000ポンド弾を次々投下していく。
「総員結界最大展開~~身を守れ~!」
ドカカカカカカカカカ・・・
「ぎゃ~~!」
「うゎあ~~~!」
1000ポンド弾の強烈な爆発で次々吹き飛ぶ配下の魔物達、
なんとか致命傷は逃れたが・・爆風で吹き飛ばされ岩や壁に激突、
弱った敵に戦闘機隊は転回しバルカン砲で攻撃・・はしなかった。
背中に乗っている天使族もそれを理解し魔法で煙幕を展開、
アリエノール達に的を絞らせず戦闘機隊は離脱、全機無事だ、
様々な波状攻撃に翻弄されて苦しむアリエノール達・・
ふとアリエノールが海を見ると・・
「嘘?誰もいないわ・・」
攻撃に向かわせた部下はもう一人もいない、全員撃ち落とされてる、
もちろん彼女達は麻酔で眠らせ紀伊の会議室に縛ってはいるが・・
部下を次々と失って・・頼みの海獣も駆逐され焦るアリエノール、
切羽詰まった彼女は・・愚策を取る。
「こうなれば総攻撃よ!お前たち全員突撃しなさい!」
だが・・
先程の爆撃、さらにイージスミサイルや艦砲射撃で全部下は重傷だらけ、
もう飛ぶのがやっとの状態だが・・アリエノールが鞭打ち脅しまくる。
「突撃しないのなら・・私が今すぐお前たちを殺すわよ!」
・・・
剣を抜き部下たちを脅すアリエノールの命に・・部下は絶望・・
部下たちは止む無く俺達の艦に突撃してきたが・・もうフラフラだ、
涙を流しながら死を覚悟しゆっくり飛んでくる・・
「敵ながら・・お見事!」
狙撃隊はその姿に敬意を表し・・麻酔弾を撃つ!
「うっ・・・」
力尽きたアリエノールの天使族とその配下が次々と落ちていく、
それをソニアが氷の板で受け止め紀伊の甲板に運んでいる、
部下が全滅したアリエノールは転移魔法で逃げようとするが・・
バシーン!
アリエノールの転移魔法は何者かにかき消された!
「何者?」
「あなただけ逃げようとしましたね?そうはいきませんよ」
アリエノールの周りには・・
サユミ・タケシ・ショウ・レイミ、それとアヤカとサマンヌがいた、
囲まれたアリエノールは・・怒りながら剣を抜く!
「こうなれば・・私があなた達を皆殺しにしてやるわ!」
アリエノールはアヤカに向かって攻撃してきた!が・・
キィーン!
アリエノールの剣を受け止めたのは・・サユミだった。
「アヤカさんサマンヌさん、この敵は私に任せてくれませんか?」
「えっ?ええ・・でもアリエノールは強いわよ」
「大丈夫です、私も強いですから・・」
その言葉を聞いたショウたちがブーイング!
「サユミかわって~~僕が相手するよ~~」
「嫌よ!セクハラ兄さんは黙っていて!」
・・・
「・・おねえちゃん・・ずるい・・わたしがやる・・」
「嫌よ、これは譲れないわ!邪魔するとおやつ抜くわよ」
・・・
「戦いは忍びの役目だ・・俺と代われ・・」
「なに言ってるの?忍びは情報収集が仕事じゃないの!」
・・・
周りを黙らせたサユミが・・改めて構える。
「あなたのお相手は私がします!」
「ふん!私に勝てると思ってるの?私は天使族最強よ?」
「そうなんですか?とてもそうは見えませんが・・」
「なんですって?」
「私から見るとレティシアさん達の方が強いと思いますけどね、
もし彼女達が相手だったら私でも勝てるかはわかりません、でも・・
あなたはただ力任せで傲慢なだけ、私の敵ではありません!」
「なめるな~~小娘が~~!」
アリエノールが怒りながら剣での攻撃、なかなかの腕前だ、
だがサユミは余裕で受け止め懐に入り込み蹴りを入れる、
怯んだアリエノールにサユミが一言!
「あなたは・・本当に哀れですね」
「なんだと~~!!」
「慕っている若者を生贄にしたり瀕死の部下に突撃をさせる・・
最低の天使に私が負けることは絶対にありえませんから・・、
もう降伏したらどうですか?これ以上は戦うだけ無駄です!」
「ふざけるな~~~!」
アリエノールは特級魔法を放ちながら同時に剣攻撃をしてきた、
だがサユミは特級魔法を・・左手で受け止めそのまま握りつぶす、
そして振りかざした右手の拳は剣をへし折った。
「そんな・・私の剣が・・」
「これで終わりです!」
サユミはアリエノールの懐に入り込み・・左手での気功破、
この強烈な攻撃をまともに腹で受けたアリエノールは・・
「がばっ・・・」
お腹を抑えながら・・意識を失いその場に倒れ込んだ。
「これで終わりですね」
サユミの元にアヤカとサマンヌが心配そうに駆け寄る。
「大丈夫・・なようね・・あなた強いわね」
「そんなことはありません、私より強い人はいっぱいいますから・・」
「謙遜しなくてもいいわよ、あなたは十分すぎるほど強いわ」
「アヤカさんにそう言って頂けると嬉しいです」
サマンヌがアリエノールを魔法で包み込み武蔵に運ぶ、
アリエノール達を縛って・・今までは戦いに熱中していたが・・
天使族がアレを思い出したようだ!
「うふふふふふふふ・・」
「すっかり忘れてたわね・・今がチャンスよ!」
「そうね、アリエノール達には反省してもらわないと・・」
「うふふふふふ・・」
「エヘヘヘヘヘヘ・・」
帰還した天使族達がアリエノール達に群がる、まるで蟻のようだ、
動けないアリエノール達に・・ゆっくりと亀甲縛りを始めた。
「ああ・・」
「うぅ・・ん」
「あっ・・・あっ・・」
・・・
アリエノールと部下たちが次々と亀甲縛りの餌食と化していく、
なぜかレティシアが物凄い表情をしていて縄を念入りに縛る、
レティシア達に経緯を表していたサユミだったが・・
・・・
・・・
亀甲縛りに夢中になるレティシアを見て・・幻滅していた。
レティシア達はさらに燃えまくり・・アリエノールに新縛り、
かなり馬鹿にされていたようで・・ここぞとばかり縛りまくる、
一部の縄には電動機能が追加されてさらに悶えがパワーアップ!
それをアリエノールに施して・・
「あああ・・・・」
「うぁぁぁぁ・・」
「う・・う・・」
意識を失っているアリエノールだが・・悶えが止まらない、
その表情を見たレティシア達はさらに興奮!痒み薬まで追加、
さらに悶えが止まらないアリエノールを見て大興奮していた。
・・・
天使族のことなので・・当分放置した。
あと・・
「俺の出番がなかったんだが・・」
・・・
デーヴィドが食堂でビールを飲みながら嘆いていた。