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武蔵でのお宝さがしと白の大陸に向かう前のけじめ




戦艦武蔵の艦橋では・・壮絶な争いが繰り広げられていた!

俺が持っている金のハンマー、机の引き出しにある銀と銅のハンマー

この3本のピコピコハンマーを巡り美女たちが口論している。



「ダメよ、3本ともわがグリフォン軍が貰うわ!」



「なに言ってるんですか!天使族の規律に必要なのです!」



「あたしが狙ってたんだから横取りしないでよ!」



「にゃ~~~~ん!!(訳 ダメよ!私がもらうの!)」



「にゃあ~~~~~ん!(訳 僕が秘かに狙っていたんだぞ!)」




・・・



俺のピコピコハンマーを貰おうとレイナとレティシア達と・・

なぜかサーラとお供の猫も参戦して壮絶な戦いを繰り広げる、

そして円に並び・・全員が大きく深呼吸して気合いを入れる!



「最初は・・パー!」



「ジャンケンポン!」



「ポン!」



「ポン!」



「ポン!」



・・・



猫もジャンケンに参加してるが・・猫の手でチョキは出来るのかな?

とても気になるので見ていたら・・カードを出してジャンケンしていた、

時は進み・・5分位の壮絶な戦いを制したのは・・サーラだった!




「やった~~~!」




サーラは机の引き出しから銀と銅、俺の手から金のハンマーGET、

3本のピコピコハンマーを手に入れたサーラは満面の笑みだった、

反面負けた他の面々は・・サーラを思いっきり睨んでいた。



ちなみに・・



俺が特注していたピコピコハンマーは金・銀・銅の3種類がある、

金はレイナなど特級クラスを叩くため、銀は上級クラスに使用する、

銅は猫やその他用にお灸をすえるために用意したものだ。



特に特級・上級クラスが何か問題を起こした時に備えて用意した、

大人数の前で代表を叱咤等をするといろんな蟠り(わだかまり)が出る、

これなら相手を傷つけることも無いし叩いてもお笑いで済ませられる。



ただ・・



なぜか各種族は俺が持っている物をすぐ欲しがる傾向がある、

そのためピコピコハンマーは各色50本づつ用意して隠してある、

隠し場所は・・武蔵の艦長室にある隠し部屋の中の隠し部屋だ!




ふっふっふ・・・




3本ぐらい獲られても・・なんてことはない。



俺は冷静を装う・・それを不審に感じた猫達が艦橋を調べ始めた、

そして最初の隠し部屋を発見!猫とレティシア達が調べ始めた、

だが部屋は非常食だけ、隠し部屋の中の隠し部屋はトリックドア・・



端から見ると・・壁にしか見えない、さらに非常食を山積み・・



気付くはずはない・・



・・・



俺が何か隠してると確信したレイナたちはスマホで援軍を要請、

急ぎエリーナ達が集まり武蔵の各部屋を徹底的に調べ始めた、

なぜかタケシ達も忍び姿で集まり・・そしてメディ達も・・



どこで聞きつけたのか・・



東の大陸の各種族も武蔵に集まり各部屋を調べ始めた。



武蔵は宝探しの場所と化し各種族がお宝を見つけようと躍起になる、

まるで何かに取りつかれたような表情で必死に俺のハンマーを探す、

だが皆が集まって・・出てきたのがハンマーだと気落ちしないかな?



その心配は無用だった。



既に金銀銅のピコピコハンマーを手に入れているサーラが雄叫び!

なぜか2番主砲の上に乗っていて右手に金、左手に銀、そして・・

銅のピコピコハンマーを股に挟んでポーズを決めていた!



「皆よ!これを探すのよ!まだ他にもあるはずだわ!」




「オォォォォォォォォ~~~!」




各種族はお宝を確認した後・・さらに気合いを入れ探し始める、

その中にはなぜかデーヴィドやクリスティーナたちもいた、

サユミは・・



ショウに抱きしめられ・・嫌がり洗面器でショウを叩いていた。



・・・



君達まで・・何してるのかな?



2時間ほど経過したが・・隠し部屋の隠し部屋はまだ未発見、

その代わり木人形たちが隠していたジェニー達の写真集が見つかる、

どうやら隠し撮りしたらしく・・かなり過激な写真もあった。



これは俺が預かる・・・



・・・



エリーナ達の視線に気づいた俺は・・写真集を持ち主に返した。



その後も各種族が武蔵を探しまくったが肝心のハンマーは出てこない。




各種族が諦めかけたその時・・




レイミがお菓子を食べながら艦橋に歩いてくる、そして周りを見る、

まず隠し部屋に入り・・眼を光らせ部屋を見ている・・




「・・ここ・・あった・・!」




レイミはあっさりトリックドアを見破り隠し部屋のドアを開ける、

その中には俺が隠していた3種類のピコピコハンマーが置いてある、

レイミはそれぞれ一本づつ取り・・転移魔法で紀伊の食堂に戻る。



・・・



あのはいったい何なんだ?





しまった~~~~~~!!!



俺は急ぎドアを閉めようと・・もう遅かった。



・・・



ピコピコハンマーは全部没収され各種族に公平に分配された。




翌日・・・




何事も無かったかのように各自持ち場での働きに精を出す、

天使族とその配下達もすっかり馴染み各部署でお手伝いしている、

各艦の食糧や弾薬の補給も順調に進み出港の準備は整いつつある。



だが・・・



先般捕らえたサマンヌとアリーゼとその部下をどうするか・・

配下の魔物達に関しては支配虐待されていたのでスルーした、

彼ら彼女達は俺達への従属を希望したが・・それは断った。



というのも・・



俺達は各種族に主従関係ではなく共存を求めてるのでそれを説明、

配下の魔物達は驚いていたが・・東の大陸を見て納得したようだ、

あらゆる魔物達が分け隔てなく生活している姿を見て頷いていた。



俺はサマンヌとアリーゼに支配されていた魔物達に同盟を求めた、

アヤカ達に支配されていた魔物達も説得してくれたので応じてくれた、

俺達と魔物たちは・・固く握手して同盟成立となった。



あとは・・



サマンヌとアリーゼ、それと部下の天使族に関してだが・・



配下の魔物達は・・まだ怒りが収まらず彼女達に極刑を求めた、

この程度で許したら苦しんで死んだ仲間が報われないと力説した、

魔物達が涙を流しながら訴える、言ってることはもっともだ。



それに俺達の世界からも先祖を召喚しゾンビ化させ苦しめている、

特にエリーナは先祖を焼き払った後部屋に籠り涙していたからな、

さらにアイオワ級に乗っていた技術者たちも苦しめられている。



・・・



だが彼女達は「新」亀甲縛りで悶えまくり惨めな姿となっている、

ジェニー達からの報告によると悶えと死への恐怖でほぼ錯乱状態、

口は震え涙は止まらず・・ひたすら謝りの言葉を連呼してるそうだ。



サマンヌとアリーゼも同様で失禁したり号泣が止まらないそうだ、

6天王の誇りは既になく・・奴隷でもいいから殺さないでと連呼、

ひたすら謝りを繰り返し死への恐怖で身体の震えが止まらないそうだ。



・・・




俺は一日悩み・・決断した!




まず東の大陸の拠点城の広間に各種族を集める。



その一番前にはサマンヌとアリーゼの配下、それとエリーナ達、

他の天使族とグリフォン、スカイドラゴン等重鎮を全員座らせた、

木人形に指示して各地に生中継するように伝えた。



ジェニー達にはサマンヌとアリーゼ、それと部下の天使族達、

彼女達の亀甲縛りを解き白衣を着せて舞台に並ばせるよう指示、

逃げるのを防ぐため魔力吸収の首輪はそのままにしている。



白衣に着替えた天使族達は・・極刑を覚悟した。



皆唇を・・身体が震えながらもゆっくり歩き舞台に並んでいる、

最後にサマンヌとアリーゼが涙を流しながらその前に立つ、

かなり衰弱しているので俺の権限で彼女達を椅子に座らせた。



全員が揃い・・各地にいる全種族はスマホで生中継を見ていた。



俺はマイクを持ち・・声を発する!



「今この舞台にいる天使族は様々な種族を苦しめてきた、

俺達は彼女達を捕らえこの地に連れてきた、それは裁判の為だ」



つづけて・・



「彼女達の行いは配下の魔物達を苦しめ俺達の先祖も苦しめている、

それは決して許されるものではない!そのため彼女達を罰した!

すでに天使の誇りは無く哀れな姿で今君達の前に並ばせている」



サマンヌとアリーゼとその部下は・・惨めに下を向いている。



「だが・・」



「各種族に願う!俺の・・一個人としての願いを聞いてほしい」



この言葉を聞いたエリーナ達は・・俺の気持ちを察知した、

すぐさま配下の魔物達の傍に寄り添い・・手を繋ぐ。



「彼女達への恨みはわかる、大切な仲間を苦しめられたから当然だ、

だから彼女達にこれからも責任を取らせる、だが命を奪うのではなく・・

生きて罪を償わせる!それは俺が全責任をもって償わせる!」



「だから・・」



「彼女達を生かせてほしい・・この通りだ」



俺はマイクを置き膝を付き配下の魔物達に土下座する、

魔物たちはもちろん・・後ろの天使族達も驚愕していた、

敵だった自分達の為に総司令官が土下座したのだ。



俺は土下座に迷いはなかった、こうしなければ極刑の流れになる、

俺は敵でも命を大事にしたい、これは俺にしか出来ないことだ、

後ろの天使族は・・誰一人殺したくない、殺させはしない!



俺の背中を見たサマンヌとアリーゼは・・椅子から降りて土下座、

部下の天使族達も椅子から降りて俺の横に並び土下座していく、

それを見た配下の魔物達は・・涙を流しながら苦しんでいた。



「ずるいですよ!許すしかないじゃないですか・・」



「そうですよ・・この苦しみは先で晴らしてくださいね」




配下達の言葉に・・強く頷く俺だった。




苦しむ配下の魔物達をエリーナ達が慰める、皆号泣している、

俺の周りに天使族達が集まり・・次々と抱きついてきた、

その後サマンヌとアリーゼが・・・



「あっ・・ありがとう・・ございます」



土下座する彼女達に俺は励ましの言葉をかける。



「これからが大変だぞ!しっかり働いて許してもらおうな」



「はい・・頑張ります・・」




サマンヌとアリーゼ、その部下の天使族達は・・



死への恐怖から開放されたことで・・力が抜けその場に倒れる、

ジェニー達が急ぎ対応、彼女達を伊吹に緊急搬送し治療を行う、

治療はすぐに終わったが疲労を癒すため睡眠薬を飲ませ寝かせた。



その寝顔は・・



恐怖が消え安堵に満ちた表情をしていた


















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