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第10話 遠く離れた地から
「あの子達、学園に馴染めたかしら?」
アン・クラナディアは、荒れ果てた荒野の崖の上、大きく空いた空洞を覗いていた最強の一角である一人ジャンオル・レナンにそう尋ねた。
「……馴染めない方がいい?」
冷たい言い草だったが、レナは一人の少年が学園の生徒と仲良くしている方が嫌でそう言い放つ。
「あら、嫉妬? 珍しい」
そうは言うが、他人事を口にするアンもまた珍しく。
「お互い様……」
「ふふ」
二人は推薦という条件の元、ある任務を請け負っていた。
「調べるだけで時間が掛かったから急ぎましょうか?」
「うん、早く戻らないと」
「いくらあの子達でも卒業するまでには時間が掛かるわよ」
「少しでも一緒に長くいる」
「あら、そう。でもそうね。タダシ君の方は、私は置いておいても、アイミちゃんの方は愛弟子って言えなくもないから、私の手で育てたいかしら」
「タダシには必要ない」
「あの子はねぇ」
ただ、二人は知らない。
タダシとアイミはまだ入園すらできていない。




