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異世界だろうとのんびりと  作者: ダルマ787
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー第五巻ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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第32話 困惑

2023/4/19

誤字脱字、文章編集、ルビ振りを行いました。

冒険者たちはナナカミラの存在に気づくことはできない。

それが影であるナナカミラの実力ともいえる。


冒険者たちの一報は、驚異的な速度で追いついたナナカミラの耳にも届いた。


「(あいつは生きている? どうやって?)」


不思議とそれは自然に受け入れられた。


それがどういった理由か曖昧になっている。


ジャンオル・レナンが認めた人間だから。


言葉にすればそれしか出てこない。


「ナカムラタダシ」


自称異世界人の名。


たったそれだけの事しか知らない。


どこかで思う。


「その理由も知ればわかるのか?」


ジャンオル・レナンと時とは違う興味が少しだけ湧いた。


ナナカミラは冒険者達がいなくなった穴を見下ろす。


ここから先は、冒険者達と同じ岐路を辿らない。


さも、当然のようにナナカミラは穴の中へと飛び降りていった。


短い髪が巻き起こり、次第に下層へと近づいていく。


「ナカムラタダシお前は何者だ?」


悪意か興味本位か、ナナカミラの源素が高まっていく。


下層へ到着と同時、攻撃はどちらに向けられるのか、ナナカミラの表情が緩む。


本気で敵対すれば、ジャンオル・レナンが興味を抱いた理由がわかるかもしれないと、殺意が芽生えた。


『影』の主たる役割は暗殺。


全てを終わらすその能力は標的をようやく捉えた。


そして、なぜか懐かしい感覚に襲われた。


「なんだ……、この感情は……?」


まだ十二の姿をした少年をナナカミラの瞳が捉える。


知らない感情が、ナナカミラが握る決定権を放棄させた。


ナカムラタダシが、何かを叫びながら一方的に蹂躙されるその姿。


「なんだこれ?」


危機的状況なはずなのに、


「訳が分からない」


そのタダシが発した言葉に心が揺れた。



本日10時と17時にもUp予定です

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