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異世界だろうとのんびりと  作者: ダルマ787
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー第五巻ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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第15話 差

2023/4/18

誤字脱字、文章編集、ルビ振りを行いました。

――結果を先に言えば、ナナさんの強さは桁が違う。

冒険者四人……もとい三人相手でも本気を見せていない。

現段階でもあしらわれる程度。


俺が大の字で倒れた先で、膝を着くメダの歯ぎしり音が聞こえる。


格の違いから、すでに武器を使わないという選択肢も精霊を介しての(俺は魔法と言う)を行使しても差を見せつけられている。


「なんでメイドがあんなに強いんだ」


息を切らしながらリーダーが現実を受け入れ、再びナナさんへ襲い掛かる。

そこへ、膝を着いたまま照準に狙いをつけ、メダが矢を放った。

さらに、そこにルピネスが繰り出す白いスモッグがナナさんを包み視界を塞ぐ。


ナナさんを包んだ白いスモッグに矢が刺さり、そこにカルトアの剣が切り裂く。


三人の連携が見事に決まった。


この三人には慣れた連携だったのだろう。

それゆえに、いち早く手ごたえのないことに気が付いたのは、前線で直接剣を振るったカルトアだった。


「……どうやって」


次第に晴れていくスモッグの中から指二本で矢を掴み、剣を華麗に逸らせたナナさんが平然とそこにはいた。


ナナさんの拳がカルトアの腹部を強打する。


カルトアは鈍痛に苦しむ悲鳴と共に膝から崩れ落ちた。


「リーダーッ!」


ルピネスが回復に駆け寄ろうとするのを、メダが止める。


「まて、奴から目を逸らすな!」


そう叫んだ時には遅い。


元の位置にナナさんはもういない。


そして、次の瞬間には、


「回復役はレアでしょうが、それが欠けると戦力は大幅にダウンします」


いつの間にかルピネスの後ろに影のように現れる。


「このっ、」


いち早くメダが弓を構える。


その一瞬の隙に、


「目を逸らしてはいけないのでしょう?」


ぞわりとメダの背筋が凍る。


首筋にトンと手刀が叩かれ、メダの意識が暗転した。


「うわー、ムリゲー」


それを横目に、訓練の手加減が基礎のさらに下なのだろうと思い知らされたのだった。



明日、一話UP予定。

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