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巨大鬼姫物語  作者: 小人解説者
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其の三 百姓一揆

ある年、高取城下では前代未聞の大飢饉に見舞われました。

日照り続きで作物は採れず、領民は飢餓でバタバタと死んでいったのです。

―高取村―

「今年は米も全く採れないのに年貢は上がるばかりだ。鬼姫様が城主になってからろくなことがねえだ」

「わしら百姓は死ねと言うだか」村長や村人達は鬼姫の圧政に我慢出来なくなっていました。「かくなるうえは一揆しかねぇ!皆の衆!くわ持て、鎌持て!高取城に攻め込むだ」と村長のきすけ。

高取村に不穏な動きありと忍びの者から報告を受けた鬼姫は険しい顔をして村に軍勢を差し向けました。指揮を取るのは足軽頭の酒井隆之介です。しかし、途中には村人達によって仕掛けられた数々の罠が待ち受けていたのです。

ある者は落とし穴に、ある者は竹槍で串刺しにされ、隆之介もまた身体中に深い傷を負いました。傷だらけの隆之介を見て鬼姫は怒り狂いました。「おのれ高取村の虫けら共!わらわが直々に退治してくれるわ」そう叫ぶと薙刀を手に取り、凄い勢いで城内を飛び出して行きました。家臣曰く…「鬼じゃ!奈津姫様(おあき)が鬼にとりつかれた」高取村を目指して馬を走らせる鬼姫。

村が見えてきた所で馬を降り、巨大化を始めました。ドズゥゥン ドズゥゥン…白い足袋に白い草履履きの足が交互に動く。「聞けい虫けら共よ!わらわの大切な隆之介を傷つけた罪により貴様らは死罪じゃ」そう宣言すると巨大な薙刀を村人達めがけて振り下ろしました。ブンッ ドバァァッ!一瞬にして数人の村人達が切り刻まれました。右足は藁葺き屋根を踏み抜き、左足は畑を踏み潰していました。「わらわから逃げ仰せると思うな!やぁっ」ビュンビュン!ズバァァッ ドシュッ…姫の華麗な薙刀捌きで村人達は次々に細切れのミンチにされていきました。そして村長のきすけを見つけると右手を伸ばし、鷲掴みにして目の高さまで持ち上げました。冷たい笑みを見せる姫。「貴様にはわらわの美しい人差し指をくれてやろうぞ。そ〜れっ」グリッ!ズボッ!グリグリグリ〜!姫は左手の人差し指を無理やりきすけの口の中に突っ込んだのです。「あががが…おふぁふひぇ(お助け)…おえっおえっ」

「だまりゃ!そうらお主の臟腑を皆潰してくれようぞ。ホホホ…」ガリガリ…ブチブチブチ…「がはぁぁぁ…ごぼごぼ」暇が人差し指を引き抜くと、きすけは大量の血を吐いて絶命しました。「隆之介よ!仇は討ったぞ」鬼姫は村人達の亡骸を眺めて満足そうに言いました。

隆之介の傷も鬼姫の看病のおかげで日に日に良くなっていきました。


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