表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
巨大鬼姫物語  作者: 小人解説者
2/8

其のニ 影武者おあき巨大化

奈津姫が病死して数ヶ月が経ったある日、高取城内に2人の忍者姿の男が忍び込みました。

「今夜は風も無いし、火を放てば派手に燃えるぞ!ふふふ…」この2人は隣国の大名・石橋貴衛門の命令で高取城を攻め落とすために破壊工作をしにやって来たのでした。カチッカチッ…火打ち石を打ち鳴らす。

「そこまでじゃ!くせ者共」

見回りをしていた酒井隆之介は刀を抜き、2人を睨み付けました。くせ者達は鬼姫(おあき)の元に連れて行かれ、尋問が始まりました。彼らは石橋貴衛門の家臣、鈴木右京と池田周左ェ門で、近々この国に攻め込むつもりだということが判明しました。「この高取城を攻め落とすとは片腹痛いわ!わらわの恐ろしさを教えてやらねばのう」鬼姫は不敵な笑みを浮かべながら立ち上がり、薙刀を手にしました。「まずはお主らからじゃ」

ヒュン…ザクッ ズバッ ドシュッ!鬼姫は目にも止まらぬ速さで薙刀を振り回し、2人を原型をとどめないほどに切りきざみました。

「身の程知らずの石橋貴衛門とやらを成敗してくれる。隆之介!共をせい」

「御意!馬引けい!」鬼姫と隆之介は早速隣国へ向かいました。隣国の関所が見えた所で2人は馬を降りました。「隆之介はここで控えておれ!わらわの超能力(ちから)の巻き沿いを食ったら大変じゃからのぉ」そう言うと関所の近くまで歩いて行きました。門番に止められる鬼姫。両手をゆっくり上に広げると、みるみるうちに巨大化していきました。ドズズズ…グチャリ、ブチャリ…門番達は一瞬のうちに巨大な草履に踏み潰されました。長く黒い髪、梅の絵柄の赤い着物、白い足袋に白い草履の姿の巨大な鬼姫。「石橋貴衛門のこわっぱはどこじゃ?わらわの手で捻り潰してくれようぞ」そう言い終わると足元の家屋を片っ端から蹴り壊したり踏み潰したりしていきました。城下町の人々をも容赦なく踏み殺し、ついに石橋貴衛門の居る不和城の前までやって来ました。

天守閣の中に右手を突っ込み、石橋貴衛門を鷲掴みにすると、左手の人差し指を口の中に無理やり突っ込みました。「ホホホ、どうじゃ?わらわの指の味は」「あががが、おえっ おえっ…」鬼姫の人差し指の爪が彼の内臓をグチャグチャに潰してしまったようです。指を乱暴に引き抜くと大量の血を吐いて絶命したのです。

「この鬼姫様に歯向かう者は皆こうなるのじゃ!ホホホ…」

廃墟となった隣国に鬼姫の笑い声がいつまでも響き渡っていました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ