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忌まわしい過去を吹き飛ばせ!

 いよいよ“承”の最終章です。前章に引き続き、琴美視点で物語は進行します。そして、美野里と琴美のそれぞれが秘めていた過去が明らかに!?

 「美野里ちゃん、いい加減起きないと遅刻しちゃうよ。」私はよく眠れたのでちゃんと起きれましたが、彼女はあまり眠れなかったのかもしれません。かと言って2学期2日目から遅刻する訳にもいきません。又、放って行く訳にもいきませんから、私は心を鬼にしてでも、彼女を叩き起こします。

 「いやー!止めて!」美野里ちゃんが突然叫びをあげ、飛び起きました。

 「びっくりした。どうしたの?」

 「夢だったの?凄く恐かった。」彼女は私に抱き付きました。

 「恐い夢を見たんだね。可哀そう。私もよく見るから分かるよ。」

 「そう云えば、琴ちゃんも今の私みたいに『止めて!』って寝言で叫んだことあるよ。」

 「私にも、絶対思い出したくないことがあるから、夢が恐いことよくあるの。」

 「琴ちゃんも可哀そう。」

 「でもね、今はそんなこと云っていられないよ。遅刻しちゃう。早く起きて支度して!」その後は戦争の様でした。私達はばたばた用意して、「気を付けてね。」の母の言葉に一応返事して、走りだす様に家を飛び出しました。普段は自転車ですが、この日は又美野里ちゃんと一緒に帰って来るので、歩きで出かけました。

 「ねえ、絶対学校行かなきゃ駄目?」

 「駄目に決まってるでしょ。何かあったら私が守ってあげるから、行くの。」

 「琴ちゃん、お母さんより厳しい。」

 「美野里ちゃんのお母さんて、美野里ちゃんが休みたいって云ったら休ませてくれるの?」

 「悲しそうな顔することあるけど、無理に行かせたりしないよ。」

 「ふーん、そうなんだ。」人の家のことまで干渉する気はありません。

 「私、中3の3学期全然学校行ってないの。」

 「話しながら歩いてると電車乗り遅れちゃう。黙って歩いて。」私に云われて、彼女はべそかきながらも、仕方なくっぽく一生懸命歩いていました。駅に着いてからは、人に聞かれるのが嫌なのか、美野里ちゃんは差し障りのないことしか云わなくなりました。行かなくちゃという思いで学校に向かってはいますが、私も本音、これから何が起こるのか、胸騒ぎのする不安の登校でした。

 しかしです。実際学校に着いてみると少し拍子抜けです。城崎さんは、昨日貝沢さん達とカラオケに行った話しで早速盛り上がっていて、転校2日目にしてもうクラスに馴染んでいる様子でした。春からのクラスで、未だに馴染んでいない私達とは、対極の存在ですね。まあ何よりほっとしたのは、そんな城崎さんの様子に、初めは警戒する様に気にしていた美野里ちゃんも、徐々にどこ吹く風という感じになって、お互い無視する様になっていってました。どうやら向こうも、変に私達のことには触れていないようです。それに、美野里ちゃんも昨夜眠れなかったせいで、授業中居眠りするほど眠かったみたいで、考える気力もなかったみたいです。結局2日目は何事もないまま無事放課後を迎え、私達は学校を出ました。

 「ねえ、カラオケ行かない?」学校から少し離れて、周りに他の生徒がいなくなってから、美野里ちゃんが云って来ました。

 「急にどうしたの?」

 「歌唄いたくなったの。」

 「でも、カラオケ寄ってたら、暗くなっちゃうよ。」

 「暗くなると嫌なの?初めて琴ちゃんのうちに行った時も、カラオケして遅くなって、暗くなってたよ。」

 「あの日は、美野里ちゃんが一緒だから行けたんじゃない。」

 「今日も私いるよ。」そう云えば、あの日以外は例え美野里ちゃんが一緒でも、どこも寄り道しないで、明るいうちに家に帰ってました。

 「私、本当は暗くなると嫌なの。あの日もずっと手を握ってたでしょ。」

 「今日も手を握ってあげるから、行こう。」

 「どうして急に唄いたくなったの?」

 「昨日琴ちゃんが唄ってくれた時、凄く気持ちが落ち着いたの。一緒に唄い出したら、もっと落ち着いた。」

 「うち帰ってからだって唄えるよ。お琴弾きながら唄えばいいじゃない。」

 「もっと思い切り唄いたいの。琴ちゃんの歌ももっとちゃんと聴きたいし、たまにはカラオケ行きたい。」

 「今日はこのまま帰って、明日にしない?川口にもカラオケ一杯あるし・・」翌日は土曜日で、学校は休みなんです。

 「荷物あるでしょ。たくさん荷物持って行きたくない。今日だったら、この鞄だけだし・・」

 「じゃあ明日も泊ればいいじゃない。」

 「嬉しいけど、3連泊はいくらなんでも悪いよ。明日は帰る。もう来ないで下さいって云われたら嫌だもん。」

 「パパもママもそんなこと云わないよ。」

 「琴ちゃん、もう充分甘え過ぎてるの、分かってるんだ。これ以上図に乗っちゃいけない気がする。泊めてもらうのは1度に2泊が限度だよ。」

 「そんなこと気にしなくていいのに。私が泊って行ってって云っても駄目?」

 「土曜の夜は耳鼻科お休みでしょ。土曜の夜くらいは家族で過ごして。」美野里ちゃんの意志は固いみたいなので、

 「じゃあ、荷物はカラオケ終わってから取りに戻ればいいじゃない。」

 「1度戻ったら、東京帰るの辛くなるからやだ。」あー云えばこう云う。美野里ちゃんはどうしても今すぐカラオケに行きたいみたいです。だから、

 「分かった。今日行こう。けど大宮じゃなく、川口まで帰ってから、家に1番近いカラオケ店にするよ。」その時は咄嗟にそれがいいと思って、結局話しはそれで決着し、私達は家から1キロくらいのところにあるカラオケ店に行きました。私の勘では、そこからの帰り道が1番安全だと思ったからです。

 「琴ちゃん、昨日は本当にごめんなさい。もうあんなことしないから、冷たくしないで。嫌いにならないで。」部屋に入るなり、真剣に謝るんです。

 「急にどうしたの?」

 「ずっと謝りたかったの。けど全然云えなくて・・」

 「どうして、あんなことしたの?」

 「寂しかったの。だから、体の温もりが恋しかったの。」きっと彼女は、親にあまり甘えられなかった分、人肌の温もりに飢えていたんでしょう。

 「分かったよ、泣かないで。私こそ、あんな云い方してごめんね。」

 「ううん、あれから眠れずに1人で考えたの。私、琴ちゃんに甘え過ぎてたんだなって。甘え過ぎで、琴ちゃんが私のこと嫌になったら、絶対に嫌だって。」

 「心配し過ぎだよ。私も美野里ちゃんのこと、一杯頼りにしてるんだからね。」

 「なら琴ちゃんの辛いこと1人で背負わないで、私に云って欲しい。」

 「辛いことか、そんなこと美野里ちゃんに云ったかな。」

 「分かるよ。これだけ一緒にいて、これだけ話してれば。」

 「そっか。じゃあ、美野里ちゃんも教えてくれる?1人で背負わないで、私には何でも云ってくれる?どうして中3の時不登校になったの?」それまでは、無理に聞かないことが思いやりだと思っていました。それは私に対しての美野里ちゃんも同じだったのかもしれません。けど、もうお互い打ち明けるべき時が来たんだなと思いました。だから、私もあえて深く聞いてみることにしたんです。すると、彼女が少し俯き加減でぼそっと話し始めました。

 「虐められて、一人ぼっちだったの。友達もいなくて、誰も助けてくれなかったし、お母さんは仕事や生活で全然余裕なかったし、どうしようもなかったの。」

 「城崎さんは、虐めっ子の1人なのね?」

 「あの子は特別なの。あの子が嘘つきだから、そのせいで私が孤立して虐められるの。あの子が全部悪いの。」俯いたまま、やけに必死で訴えるんです。

 「だから、城崎さんの言動が気になるんだね。誰に何云うか気にして・・」そこまで云ったのを遮って、

 「もう他の人なんてどうでもいいの。琴ちゃんさえ、あの子の嘘に騙されずに、私のこと信じてくれたらそれでいいの。」

 「坂下君も他の人?」美野里ちゃんが彼のことをどうでもいいと思ってるはずはないと思って、ふと気になって思わずその名前を出しちゃいました。すると、彼女はそれに強く反応して、急に私の顔をまじまじ見て訴える様に、

 「坂下君のこと好きだけど、あの人にはパワー部の中で好きな人がいるから、私のことなんか、振り向いてくれないよ。」

 「そんなの、気持ち伝えたことなくて分からないじゃない。少なくとも、彼はみんなと一緒になって虐めたりはしないよ。」おせっかいだったかもしれません。けど、彼のことをはっきり好きだと云う彼女の眼に、何か後押ししてあげなくちゃと思っちゃいました。すると、今度は半分遠くを見る様な眼になって、

 「そうだね。きっとあの人なら、信じてくれるね。」その言葉が、やけに実感のこもった重みを感じさせました。だから余計励ましたくなって、

 「そうだよ。美野里ちゃんはもう独りなんかじゃない。私だって信じてるよ。あの時は勇気なかったけど、美野里ちゃんが虐められたら、絶対守るよ。」

 「ありがとう。凄く嬉しい。やっぱり琴ちゃんは本当の友達だね。」そのしっかり目を合わせて受け取った言葉に、今度は私が後押しされました。

 「じゃあ、私の方も聞いて欲しいことあるけど、このことはパパやママにも誰にも云ったことのないことなの。」意識して美野里ちゃんに近付いて小声で云いました。すると、彼女も真剣な眼差しで、内緒話に付き合ってくれました。

 「誰にも云わないよ。私を信じて、私だけに打ち明けてくれるなら、絶対に誰にも云わないよ。」それを信じて、私は決心しました。

 「実はね、私小学校6年の時、塾からの帰り道に男の人に襲われたの。」その告白にはさすがに美野里ちゃんも凄いショックみたいで、何も云いません。それでも私は続けました。

 「暗かったし、丁度人通りが途絶えたところだったから、誰も助けてくれなかった。男の凄い力で誰もいそうもない真っ暗なビルとビルの間に連れ込まれて、脅されて、もう恐くて恐くて、殺されると思ったし、もう自分の体なのにぐちゃぐちゃにされて、まだ12歳なのに、私の人生終わったと思って・・」その恐怖が蘇り、がたがた震えて嗚咽してしまっていました。

 「もういいよ。もういいよ、琴ちゃん。ごめん。私、何てこと。ごめんね、許して、琴ちゃん、私なんかよりよっぽど辛い思いしてたのに、私の方が琴ちゃんを守らなくちゃいけないのに、甘えて、ごめんなさい。」

 「違うよ。ほんとに嬉しかったんだよ。美野里ちゃんと友達になれて、ほんとに嬉しかったの。もう夜が恐くて、中学なってもクラブ出来なくて、高校だって、クラブ活動の強制のない大宮学園にするしかなくて、冬とかは授業が終わったらすぐに帰らないと暗くなるし、男の子は恐いし、友達作る余裕ないし、こんな暗い子だからずっと1人ぼっちだったの。」嗚咽を抑えて云いました。大宮学園に進学した理由は本当は微妙に違ったのですが、

 「ずっと友達だよ。ずっと私が琴ちゃんのこと守るよ。」

 「ありがとう。信じるよ、美野里ちゃんのこと、ずっと信じてる。」

 「ねえ、唄おう。元気取り戻す為に唄おう。」

 「うん、せっかく来たんだもんね。けどちょっと待って、私まだ唄えない。美野里ちゃん、先に唄って。」すると、彼女はナビで選曲を始めました。

 そんな雰囲気だったので、2人とも初めはノリ悪かったんですが、唄っているうちに段々元気になり、ハモったり、採点とかやって盛り上がりました。

 「本当に琴ちゃん、上手いんだね。何唄っても90点以上なんて、羨まし過ぎ。私も琴ちゃんみたいに歌上手くなりたい。」

 「ありがとう。褒められると嬉し過ぎて、楽し過ぎて嫌なこと全部忘れられて、もう最高!」

 「私も、こんなに楽しいのに、どうして今まであんまり来なかったんだろうと思うくらい。唄ってると、ほんとに楽しいね。」

 「そうだ、動画も撮れるんだよ。」

 「それって、他の人に見られちゃうんでしょ?」

 「大丈夫。公開しなけりゃいいんだよ。マイルームにだけアップしておけば、帰ってパソコンで見れるから。撮ろう。」私達は動画撮りもして、すっかり歌友になりました。歌は魔法みたいです。生きてるのも辛くなる様な暗く重い過去でさえ、吹き飛ばしてくれます。私は元々歌大好きなんですが、なかなか一緒にカラオケ行ってくれる友達いなくて、どうしても行きたくなった時は仕方なく、数か月に1度くらいで、休日の昼間にヒトカラしていました。けどやっぱりたまには誰かと行きたかったんです。あの日荻野君の誘いに乗ったのには、そんな気持ちもあったんです。美野里ちゃんともっと仲良くなりたかったのもありました。だから、荻野君の誘いがなくても、彼女をカラオケに誘おうと考えていたんです。そんなタイミングだったから、私はつい荻野君の優しさにも心を動かされて、あんな形で行ったんですが、私の欲張ったいい加減な気持ちのせいで美野里ちゃんを傷付けてしまったことは反省しています。しかも、そんな私なのに、美野里ちゃんは一杯心を開いてくれて、かつ支えになってくれて、1人で抱えていた重荷から私を解放してくれました。カラオケ店を出てからも、すっかり暗くなっていましたが、私達はしっかり手を繋いで帰りました。闇に怯える私に気遣って、何度も微笑んでくれて、やっぱり美野里ちゃんは正真正銘の親友です。

 家に帰って私の部屋に落ち着いてから、パソコンを部屋に持ち込んで、カラオケ店で撮った動画を見たり、その動画に合わせて琴を弾いたり、更に唄ったりして、眠くなるまで遊びました。そんな私達に両親はとても寛大です。何せ、明るくて友達の多かった私が、小6の時のあの事件以来急に暗く消極的な引きこもり少女に変わったのですから、仲のいい友達が出来たことに両親は大喜びなのです。丁度患者さんの多い日だったから、まだ小学低学年だった弟を必死で誤魔化し、両親が医院から戻って来るまでに汚れた服を処分して、シャワーで体をしつこいほど洗い流して自分の部屋で寝た振りをしました。不登校、ぼっち。転がり落ちて行く心で見たものは、何があったか知らずに、初潮や思春期による情緒不安定だと、愛娘をひたすら心配する両親の狼狽でした。だから、必死で恐怖に耐えました。耐えて、必死で登校しました。以前の様に友達と接することが出来なくなっていました。けど、もうこれ以上パパやママを悲しませる訳にはいかない思いで、表面を取り繕って来ました。中学での私は、陰気臭く孤独でした。だから、少しでも自分を変えたかったんです。陰気な私を知っている同級生から離れる為、中学の時の同級生の進学の少ない高校というのが、大宮学園を選んだもう一つの理由です。きっと美野里ちゃんも、私と一緒なんだと思いました。原因こそ違うでしょうけど、忌まわしい過去を吹き飛ばしたい気持ちは相通じていたんだと思います。大宮学園に来て、思う様に自分を変えられなかったけど、本当の友達に巡り会えた喜びは、両親の目にもきっととても微笑ましく映っていて、安心してくれたと思います。もちろん、あのことは今更絶対に云えません。私は両親に、ごめんなさいの気持ちで一杯なんです。けれど、その分美野里ちゃんには聞いて欲しい、という気持ちを抑えることが出来なくなりました。

 「ねえ、美野里ちゃん。」夜も更け、寝床に入ってから、私は更に打ち明ける決心をしました。

 「なーに?琴ちゃん。」

 「聞いて欲しいことがあるの。」

 「何でも聞くよ。云って。」

 「襲われた時ね、このことは絶対に誰にも云うなって、もし誰かに云ったら殺すって脅かされたの。」

 「ほんとに凄く恐い思いしてたんだね。大丈夫誰にも云わないよ。」

 「それだけじゃないの。向こうはね。私のこと前から知っていたの。」

 「琴ちゃんの知ってる人だったの?」

 「違うの。私の方が一方的に見られていたの。」

 「どういうこと?」

 「目だけ出るグレーの帽子を被って、『お前は俺のこと分からないだろうけど、俺はお前が耳鼻科の娘だと知ってるんだ。』って云ったの。」

 「卑怯だね。絶対に許せないね。」

 「美野里ちゃんは恐くないの?そんな話し聞いて。」

 「私はブスだから襲われる心配ないもん。琴ちゃん美人過ぎるんだよ。」

 「美野里ちゃん、頼もしい。けど、ブスなんかじゃないよ。可愛いよ。」

 「ありがとう、嬉しいな。でも、それだと襲われちゃうじゃない。」

 「大丈夫だよ。美野里ちゃんの危ない時には坂下君がいるから。」

 「もう、それは云わないで。」

 「ごめん。けど、どうして、何もしないで諦めちゃうの?」

 「いいよ、ほんとに。考えて苦しくなるより、私には琴ちゃんさえいてくれたらそれでいいの。」

 「それは私も一緒だから、そう云ってくれると嬉しいけど、ほんとにそれでいいのかな?」

 「いいんだよ。琴ちゃん、大好きだよ。」そう云って美野里ちゃんはキスして来ました。いつものことなので、私もすっかり慣れてて、普通に受け入れました。そうすることで私達はお互いの信頼を確認し、安心を得る様にもなっていました。その後手を繋ぎながら雑談して、いつの間にかどちらともなく眠りに落ちました。

 翌日、昼前に美野里ちゃんは東京へ帰って行きましたが、それからもちょくちょく泊りに来てくれて、私達の友情は続きました。その間、城崎さんとのことも、お互い触らぬ神に祟りなしという感じで、何事も起こらずに済んでいます。そして何より嬉しかったのは、美野里ちゃんのカラオケ好きが日ごとにエスカレートして来て、私達はすっかり歌好き友達になって行きました。彼女は時間帯に気を遣ってくれる様になり、休みの日の昼間に思い存分2人で楽しんでいます。美野里ちゃんたら、本気で歌上手くなりたいって云うんですよ。私は、美野里ちゃんと思いっきり唄っていると、それだけでとても幸せです。

 ここまでお付き合い頂き、誠にありがとうございました。御蔭様で、無事“承”を綴り終えることが出来ました。これで、物語の下地が完成したことになります。いよいよ次回からは、”転”に入り、激動の展開へ突入します。”起”や”承”で登場した人物達が、どう躍動して行くのか、ご期待頂ければ幸いです。尚、この物語はフィクションであり、実在の個人、及び団体とは何ら関係はございません。

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