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#16

神殿にと言うか、神殿奥の私スペースに着いて一息つく。

「ここは」と重役さん。それに答えるつもりがなく無視しながらご飯の支度をしていると代わりに叔父さんが説明している。

「そんな」とか「では、逆に」とか聞こえてくるきもするが、機能を切っているから良く聞こえない。

「――」と耳元で空気が動く。振り向くと隊長が腰を支えながらなにかを話している。

読もうと思えば口の動きを読めるんだが、めんどくさい。

どうするかなと思っていると、目の前に紙が、そこには説明しろと書かれている

仕方がないので、筆談で説明。

浅いとこだと危ないから、今回はここで一泊。明日、家に帰ります。重役はゴタゴタが終わるまで、ファーが面倒を見ると思うよ?

神殿の浅いとこ―一般の出入りや王族達が出入りできるところの事を私に近い人だけはそう言う。

この場所は、私が見つけた空きスペースを拡張。昼寝ポイントとしているため、神官すら知らない秘密の場所となっている。


書いた紙を見せると、下にファーとは?と質問された。更に下にファーは元神殿長だよと書いていると後ろからギュッとされる。

隊長がしがみついている。ゆっくり口を動かして要るため、読めといっているんだと思うが…近すぎってなに?

と目線をあげると、重役さんの顔が近い!!ちょっとビックして隊長に抱きつくとポンポンとされて離された。筆談って!!っか近寄りすぎだよねとお門違いな怒りを表してると耳を触られた。

繋げろということだろうか、ゆっくりとピアスに力を流してある程度、使える用にする。

みんなの声と仕度している音がうるさく感じて眉間にシワを寄せてしまう。

「大丈夫か」と隊長と叔父さん。

起動時は仕方がない事とわかっているが、うるさく感じるし、鼓膜がいたくなる。微調整をしながら頷くと「仕方がないと解っても痛そうよね」と主治医が往診セットを持って近づいてくる。

「ドクターだ」と説明しながら椅子に座らせる叔父さん。

「怖くないよ」と笑いながらドクターが目の前にすわる「今年の診察出来なかっただろ?」と言われて納得。何で?と思っていたから。

「最近の若いものは、敬いとかないからね。大丈夫かな?」と言われる。そのまま耳を見せる。

診察といっても、補助機能が正常に働いているかと耳が機能しているかの確認だ。

合わないのを使っても聞こえないし、耳が死んでいるなら別な方法をとるしかない。

自分で調節できない人は、補佐がつくが慣れれば簡単簡単。

と考えていると「外して」と言われる。ピアスを外して渡す

わかってるけど、音が聞こえたなら教えてねと書いた紙を見せてくるため、了解する。

耳元に何かが動く気配がするが、音は無し。何回かそれの繰り返し。最後に「観月」と呼ばれたので振り向き手をふる

叔父と隊長がふり返してくれている。

トントンと膝を叩かれるためドクターの方を向くとピアスが渡される。

前と石の色が変わっている。装着してからその事を聞くと「少し変更した。聞きやすいだろ」と言われる。聞きやすいが、制御が難しい。なれるまでは大変かな~。

「改造禁止だからな。前のは改造しまくっただろう」と叱られた。「流すなら一ヶ所の方が効率いいんだもん。防御だけにしたんだけど」

「今回は何もなかったから良いが、何かあったら大変だろが」

「聞こえなくなるだけ。昔に戻るだけだから怖くないよ?」

「俺らが困るだろ」

「そう?荷物がなくなっていいのでは?」と聞くと苦笑している隊長たちがいる。

「どのようになっても、着いていくし世話するぞ」と囲まれてしまう。

「逃げても追いかけるしな」と笑いながら本気で言っているとこがもうアウトだと思う。

「そんなに重要人物じゃないから。むしろ脇役でお願いします」と言うと

「無理だな」と全員に笑われる。

そんなやり取りをみてドクターは呆れながら叔父に結果を教えているし重役は「これほど…」と驚いている。

耳付きは執着するか溺愛するかだからね。守りが固いがウザイ。

うちはそれほどじゃないけど、南に凄い人たちに溺愛されている人を見たことがある。

「元気かな」

「誰がだ?」

「南のひいさん。あすこの溺愛ぷりって見てて笑えるじゃん。今回ので切れてそう」

「だな。六とか切れてそうだな」

「遊びに」

「わかった。連絡しておくぞ。“神子”を躾ないとな」

「頑張って」と言うと「お前はしないのか」と重役さんが聞いてくる。

「わたしの分ではない。あの人たちは、専門が要るんだよ~。呼ぶのは私だけど…」

と言いながら席につき夕御飯を始める。

「いつ呼ぶ」

「食べたら呼ぶ。石もあるし、あとは気合いと根性」

「儀式は」

「形はいらない。今回は引きずり下ろしてやる。職務怠慢だから」とニヤリッとすると少し引かれた

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