祭りの最中、世界が消えた
4/11 大幅に書き直しました。ちょっとは読みやすくなったはず…
祭りだった。食べて、笑って、騒いでいた——
喧騒も、空の色も、ない。
真っ白な空間。自分の足音だけが、かすかに響く。
そして、目の前に立つのは、刀を構える何か。
そこにいるのに、いない。
⟨幽⟩
世界はまっさらに溶けた。
少し前——と呼ぶ時間。
「ふぅ……我ながら、よくできてる」
明日はお父さんに見せに行こう。きっと喜んでくれる気もする……いや、ダメ出しかもな。
「ふ〜〜〜む、おまえさんすごいな。今日初めてやるんだろ?大したもんだ。」
「ははっ、ありがとうございます!何回も見てただけですけどね」
「わはははは!見てるだけでそんなに上手く剣を作られちゃ鍛冶職人の立つ瀬がねぇや!」
僕の父は、人儕種の中でも腕利き——まぁ、最弱種って言われてるんだけど。
「おぉ〜い!時間だぞ〜〜!皆集まれ〜〜〜!」
伝説のお方がどこかで守ってくださっている——らしい。だから、感謝を捧げる祭りってわけだ。
正直、あまり実感は湧かない。
「まぁ、お祭りが開かれるからいいか。」
「いや〜美味しかった!伝説のお侍さんとやら、ありがとうございます!」
お腹いっぱいだし、少し歩こうかな
「んん?おお〜!だれかと思えば鍛冶バカんとこの坊主!」
「あっ!おじさん!さっきぶりです!」
「おう、また会ったな!今日は祭りだってのに、なんでこんなとこいんだ?酒飲もうぜ〜??」
「飲めたらとっくに飲んでますよ」
「ちっ、なんだよ〜それなら仕方ねぇな」
「お腹も膨れたし、さっきの剣、振ってみようかなって」
「……あぁ!午前にカンッカンしてたのはおめぇ用の剣だったのか!どれ、ちょっと俺に見せてみろ」
「……おじさん、剣がわかるんですか?」
「うるせぇ!坊主よりはわかるわ!まぁ、構えてみな」
一呼吸おいて、構える…………
「……?剣の構えに見えねぇが」
「えっ?……そうですか?なんかしっくりくるんですよ」
「まぁいいだろ。……いい剣じゃねぇか。大事にしろよ、坊主」
「は——」
——音が、遅れる
「い!」
は?
——次の瞬間、全部消えた。
いや——違う。
香ばしい屋台の匂いも、提灯の光も、喧騒も、笑い声も——指先に残っているはずの剣の感触も。
目の前には、見知らぬ空間。
どこまでも真っ白く、手足はどこか宙に浮かんでいるような感覚。
音は、自分の呼吸と足音だけが、かすかに響く。
そして——なにかがいた。
まるでそこにあることが、やけに自然だった。
「…………え?お、おじいさん…?ここど——⟨幽⟩ 」
——。
遠く、白の果て。
姿はぼんやりとしか見えない。
刀は鞘に納められていて、普段はそこにあるだけ——でも、その手が動いた瞬間、空気が変わった。
シュッ——
刀が抜かれると同時に、白光の刃が主人公に迫る。
——あまりに速く、目で追うことも、避けることもできない。
❮……はぁ。も〜まったく。だめじゃないか!そんなの死んじゃうよ!❯
淡く光る何かが、その刀を止めた。
やけに明るい声が、続く。
え?
初作品です!の割には100~200で終わらない予定……




