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第5話 初めての魔法

マイコー達は町を目指して平原を進んでいた。


「なあジャン、近くの町までどれくらいなんだ?」


「そうだにゃ、徒歩で2日くらいにゃ」


ジャンが当たり前の様に答える。


「2日?結構歩くな、てことは野宿するのか?」


「そうにゃ、このあたりは人も滅多にいないし問題ないにゃ。」


「移動の間にウチが魔法を教えてやるにゃ。」


「ホントか。やったぜ、早く早く。」


マイコーはニヤケ顔で催促した。


イケメンなので爽やかだ。


「んにゃ、最初は水を出す魔法にゃ。」

「ウチのあとに続けて呪文をとなえるにゃ。」


「おう、どんとこい。」


「水よいでよ。」


「水よいでよ。」


するとジャンの手から水が出た。


ピューっと出た。


マイコーの手からは出ない。


「なんで出ないんだよ。」


「しばらく続けてやるにゃ。一度出たら出せるようになるにゃ。」


「み、水よ」


マイコーはしかめっ面だ。


「いでよ!」


集中してるのか顔が真っ赤だ。


「いでよっっ!!」


……。


……沈黙。


風が通りすぎた。


ジャンが口元を押さえて、くくっと笑っている。


「ぷっ……マイコー、顔がゆでダコみたいになってるにゃ」


「う、うるさい!魔法ってもっとパァンって出るもんじゃないのかよ!?」


「生活魔法はそんな派手じゃないにゃ。でもちゃんと魔力がこもれば、ちゃんと出るにゃ。」


ジャンが優しく(でもニヤニヤしながら)説明してくれる。


「……とにかく、魔力が少ないうちは出にゃいことも多いにゃ。生活魔法は魔力量を増やす練習にもなるにゃ。いっぱい使えば、そのうち攻撃魔法も自然と使えるようになるにゃ」


「そ、そうか……焦ってもしょうがないか」


「焦らなくていいにゃ。ウチの知ってる最強の勇者も最初はお湯しか出なかったにゃ」


「え、まじで?」


「マジにゃ」


よし、そうと決まれば練習あるのみ!


何度も手を前にかざして、俺は声を張る。


「水よいでよ!水よいでよ!」


ダメ。出ない。くっそぉ。


「水よ、いでよおおおぉ!!」


ブシュアアアアアア!!


「わっぷ!!?」


突如、俺の手のひらから高圧洗浄機のような勢いで水が噴き出した!


狙いも定まらず、ジャンの顔面に直撃!!


バッシャアアアアア!!


「んにゃあああっ!つめたっ!!」


……しまった。


ジャンは全身ずぶ濡れになり、毛皮ビキニが体にぴっちり張り付いていた。


「お、おい……だ、大丈夫か……?」


「だ、大丈夫じゃないにゃ!!つ、冷たいし……見んにゃ!!バカ!!」


ジャンが腕で必死に胸元を隠す。


やばい。思いっきり、ポ、ポッチが……見えてしまってる。ポッチが……ポッチが……ポッチが……ポッチが…………。なんて素敵な素材!!


俺は顔を真っ赤にして後ろを向いた。


「ご、ごめんっ!わざとじゃない!マジで事故!!」


「フー!!つ……次やったら呪いの魔法の餌食にゃ……!」


ジャンの声がブルブル震えていた。寒さか、怒りか。たぶん両方だ。


……こうして俺の初めての魔法体験は、見事にビショ濡れスキャンダルで幕を開けたのだった。でもいいモノ見れたな、眼福、眼福。





もし少しでも「続きが気になる」「明日も読んでもいいかな」と感じていただけたら、ぜひブクマと★で応援してもらえるとめちゃくちゃ励みになります!

作者が今後の連載を頑張れるように、皆様の応援よろしくお願いいたします。

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