才領学園
自分の席に座ると隣の席の男子が話しかけてきた。
「古江くんだよね。僕はクラス委員長をやっている巻島冬司よろしく!俺のことは冬師って呼んでくれ。」
「こちらこそよろしく。俺のことも俊成って呼んでくれると助かるよ。」
「まあ古江の紹介も終わったし、後は連絡事項。もう分かっていると思うけど2週間後から魔力測定が始まる。だからって訓練やりすぎるなよ。じゃあこれで今日のホームルーム終わり。」
あいさつを済ませた後、一旦5組に行き、クラスの多くの男子陣に囲まれて今にも泣きそうになっている香乃花を回収したのち、冬師に誘われ近くのファミレスに寄った。
「そう言えば俊成、学校に編入したばっかりだからまだ分からないことあるだろ。もし聞きたいことがあったら遠慮なく聞いてくれ。」
そう言われて少し安心した。学校案内のしおりをもらってはいたが、それぞれの行事や授業についてまだ分からないことが多くできれば詳しい人に話を聞きたいと思っていたからだ。
「アースフィールドに十の学校があることは分かったけど、学校についてまだ理解できてないからそこから教えてくれると助かるよ。」
そう言うと冬師はしおりを出すように言ってきたのでしおりを出して説明を聞いた。
「僕たちが通う才領学園を含め、アースフィールドには全部で十の学校がある。どこも最新かつ最高の魔力教育を受けられる学校で卒業できればその先のクロノス入団を約束されている最高の学校だよ。」
冬師から学校の説明を受けているとふいに横から女の子が会話に混ざろうとしてきた。気の強そうな見た目の彼女は冬師が制止するのを振り払って僕に説明を続けてきた。
「いきなりごめんね。転校生の子だよね。確か…古江くんだったっけ?私は同じクラスの斎藤玲奈、玲奈って呼んでね!」
「うん。よろしく玲奈ちゃん。俺のことも気軽に俊成でいいよ。」
「冬ちゃん、聞いた?俊成が私のこと玲奈ちゃんって言ってくれたよ!冬ちゃんが初めて会ったときは斎藤さんだったのにね。」
俺がそう言うと彼女は眼を光らせながらしかしどこか意地悪そうな目で冬師を見た。彼女の目を見た冬師はどこか不機嫌そうになっていた。
「そうかよ…それと今は冬ちゃんとか言うな!俊成の前で…恥ずかしいだろ。」
しゃべりながら顔が徐々に赤くなっていく冬師を見て玲奈はさらにかわいいなと冬師をからかっていた。そう言われた冬師は玲奈にからかうことをやめるように言ったが玲奈は一向にやめる様子はなかった。そんな二人を見て僕はどこかほほえましかった。
「まあいい。俊成話が脱線したな。どこまで話したか。」
「卒業できればクロノス入団は約束されているってとこまでだね。」
「そうだったな。じゃあ続きから話すと、アースフィールド内の学校はこの卒業ってとこが一番難しいポイントだ。まず卒業するにはクロノスインターンで結果を残した生徒や、校内序列上位50人、生徒会に所属している生徒がほとんどでそれに属さない生徒は一般的にクロノス隊員にはなれない仕組みだ。またアースフィールドに留年というシステムはないから入隊できずに最終入隊試験を不合格だった生徒は待機兵て言って各戦線で死者が出たり、引退した兵士の補充要因になるんだ。とりあえず説明はこんな感じかな。」
「ありがとう!わかりやすかったよ。」
香乃花も説明は聞いていたが冬司と話すことに対してまだ緊張していたため小さい声で冬司に御礼を言っていた。しかしどうやら麗奈とは馬が合ったらしくその後もしばらく二人で仲がよさそうに話していた。
その後、俺たちはそのまま寮に戻り解散した。




