第2話 少年と老人
説明回・・・^^;
ライア村の端に位置するその小屋には一人の少年が住んでいた。
彼の名はアレク。歳はわずかに九歳。
そんな幼い彼に両親はいない。この世界ではよくあることだ。
彼の両親は三年前、魔獣または魔物と呼ばれるものたちが村へと襲撃してきた時に亡くなった。
彼らはこの世界では一般的であるギルドの中でも「冒険者ギルド」というものに登録していた。
ここで冒険者ギルドについて説明しよう。
冒険者ギルドにはSSS~Fまでのランクがある。
F~Eまでは主に雑用。D以上が魔物を狩ったり、遺跡 通称「ダンジョン」と呼ばれるものの探索といったクエストを受注することができる。
また、ランクはそのランクのクエストを二十回連続でこなすことによって上がる。
これは冒険者たちの実力に合ったクエスト以上のものは受けられないようにするための処置だ。
「クエスト」と呼ばれるものにはいくつかの種類が存在する。
一般に「クエスト」と呼ばれる「通常クエスト」
ランクの昇級の際に受ける「昇級クエスト」
依頼者からの指名で受ける「指名クエスト」
ギルドからの指名で受ける「ギルドクエスト」
有事の際に発注される「緊急クエスト」といったものだ。
とここまでが冒険者ギルドの主な説明だ。
この冒険者ギルドに登録するための制限はほとんどない。
例を挙げるとすれば緊急クエストが発注された際に、そのランク以上の冒険者は必ず受けなければならないといったことだ。
アレクの両親はCランクの冒険者だった。
彼らは村への襲撃の際に発注されたCランク級緊急クエスト「魔物たちの撃退」を受注し、帰らぬ人となった。
そうして両親を失ったアレクの世話をしているのは近くに住む老人だ。
老人の名はランドルフ。元冒険者だ。
昔はAランクの魔法剣士としてギルドで名をはせていた。
Aランクの冒険者といえば一流である。かつてそうであった彼は名を明かせば村でも優遇されただろう。しかし彼はそれを嫌い、名を明かさなかった。
そうした、人嫌いの彼がアレクの世話をしているのは、三年前の襲撃でもし、自分が名前明かして戦っていればアレクの両親は死ななかったかもしれないという負い目があったからだ。
実際にはそれでも助からなかったであろう。しかし、もしもあの時・・・といった思考が彼の頭から離れなかった。
せめてもの償いとして、彼はアレクの世話をしている。
次の話からはアレクの視点で見ていくことにする。
「魔物たちの撃退」はいつかサブストーリーでやるかも・・・
途中からギルドは「冒険者ギルド」の略称で使っています^^;
下手ですみませんm(_ _)m