表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

第三件・採用

「どうぞ。開いてますから入って下さい」

八郎は一呼吸おいてから扉を開けた。そこは下の階と違い生活感があふれている部屋だった。しかし誰もいない。

「よくいらっしゃいました」

扉側に背を向けている大きなソファーから頭がでてきた。

「突っ立ってないでこっちに来て下さい」

ソファーの正面に八郎は周った。そこに居たのは中学生ぐらいの子供だった。

「来るのが遅いですよ」「お前があんな悪戯をしたのか」

「悪戯なんてしてませんよ。本気ですよ」

「お前みたいなガキんちょがバイトの募集!?」

八郎はおもいっきり笑ってやった。

「失礼な人ですね!それにお前でもガキんちょでもありません。僕は神林真昼です。呼び方は何でもいいですよ」

真昼は笑いながら言った。

「呼び方なんてどうでもいい。本気だと?何の仕事をするって言うんだよ」

「あれ?ちゃんと見なかったんですか?」

真昼が驚いた顔をしながら言った。「何を?」

「バイトの内容ですよ。ちゃんと家事の手伝いって書いてあったでしょ。別に店で働くわけじゃないですよ」

確かに書いてあったかもしれない。しかし、ろくに確認せずに電話したため、内容はよく見ていなかった。

「家事の手伝いって・・・・お前の両親は?」

「親なんて別にいいでしょ。それよりも貴方の名前は?後!お前じゃなくて、ま・ひ・るです」

最後だけわざとゆっくり言った。

「神崎八郎・・・」

「では、八郎さん採用です。明日から来て下さい」

「来て下さいって俺家事なんて何もできないよ」

「大丈夫です。詳しい事は明日話ます。土曜日ですし朝から来て下さい。じゃあもう帰って下さい」

笑顔で追い返された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ