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仲間に裏切られ最低ランクへ落とされた元勇者は謀略だけで生きていく   作者: 田丸 彬禰


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1/5

始まりの始まり

それは突然の魔物たちの襲来から始まる。

蹂躙されていく村々。

殺されていく人々。

だが、態勢を立て直したところで人間たちの反撃が始まる。


多くの戦い。

そして、多くの犠牲。


だが、徐々に魔物たちは駆逐されていく。

そして、魔物たちを追い詰める。

三か所の洞窟。

それが魔物たちの拠点だった。


むろん、入口を塞げば一時的な平穏は得られる。

だが、それはあくまで一時の平穏。

魔物を倒し尽くさないかぎり、再び悪夢はやってくる。

永遠の平和のためにはその拠点を潰すしかない。


躊躇うことなく人間たちは洞窟へ突入する。


だが、そこはまさしく迷宮。

さらにここまで魔物討伐の根幹を成してきた数を頼りに敵を殲滅する戦い方ができない狭隘さが加わる。


そこで考え出されたのが、少数のエリート剣士と魔術師の組み合わされたパーティ、冒険者チームである。

そして、ここから多くの有名な冒険者チームが生まれるわけなのだが、その中のひとつがアーベル率いる「黄金の盾」であり、その驚異的な戦果から彼らは「勇者チーム」という称号を得ていた。


この勇者チームは、リーダーで魔法剣士であるアーベル、第二剣士カッシーニ、第二魔術師ダレスト、そして、探索とマッピング能力に優れたセルシウスの四人で構成されていた。

だが、「黄金の盾」は実際には勇者の称号を持つアーベルのワンマンチームであり、残りの三人はアーベルの補助役でしかなかった。

むろん名誉はチーム全員が得られ、報酬も均等に分けられたのだが、三人の耳にも入ってくる。

世間の評判が。

そこから三人の心に暗い影が差していく。

もちろん表面上はこれまでとどこも変わらない。


彼らはアーベルの補助役。

それは事実であり、これからも今の生活を続けていくのであれば、それを受け入れなければならないことを彼ら自身が誰よりも知っていたのだから。


そうような中、洞窟の深層部を探索中の四人の前に新たな敵が現れる。


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