真っ黒な謎の画面
真っ黒な画面
誤字と少し文修正しました。
3年間ダンボールへと追いやられ、汚れや埃などが付着していたパソコンは果たして起動するのだろうか。
僕は不安な気持ちと期待の気持ちを込めながら、パソコンに手を伸ばし、電源ボタンを押す。
僕は兄と違いパソコンが得意ではない。
高校生の頃、情報処理の授業があり軽くパソコンに触れているが、マウスボタンを押しただけなのに、変な画面に移動したり。
何もしていないはずなのに謎にパソコンが強制シャットダウンを起こしたりと、僕は機械音痴な部類の人間だったらしい。
パソコンが起動しなければ兄の秘密を知ることが出来ず、パソコンが起動したらしたである意味詰むかもしれないといった状況だ。
そんな僕の心配を他所にパソコンの画面は明るさを取り戻す。
僕は少し緊張しながらマウスを手に取り、1回クリックをするとパスワード画面が表示される。
でたな、難関パスワード画面。
兄と病室で2人きりになったあの時間に、パソコンのデータを処理する前にパスワードが必要になると
兄が少し恥ずかしそうにパスワードを教えてくれていた。
僕はパスワードが書かれたメモ帳と、パソコンのキーボードを左右見しながら慎重に1つずつパスワードを打っていく。無事最後の1文字を打ち終わり、少し休憩した後に僕はEnterキーを押したのであった。
僕の疲れなども知らず、パソコンはホーム画面へと移り変わる。僕は映っているホーム画面を見て少し照れくさくなっていた。
兄は家族思いの優しい人だ。ホーム画面に映っている画像は僕達家族が皆で最後に撮った集合写真だった。兄が少し恥ずかしそうに話していたパスワードも僕達家族の誕生日だ。
兄の相変わらずな家族愛ぶりを知れて僕はなんだか照れくさくなっていた。そんな、ホーム画面を眺めていると突然、真っ黒な画面が表示された。
「なんだろ、この画面」
音量バーが複数あり、よく分からない設定画面など、真っ黒な画面の右下には0:00と秒数が示されている。
色々あるんだなぁとカーソルを動かしていると、
右下の0:00の秒数が赤色に変わり、0:01秒と動き始めていた。
僕は焦りながら画面を見渡す
「あ、なんか押しちゃった、止めるのはこれだな。」
僕は録画停止と表示されているボタンを見つけ、ボタンを押す。赤色に動き出していた秒数は0:15で止まっていた。
僕は一安心し真っ黒な画面を閉じると他のソフトなど見向きもせず、すぐにシャットダウンをした。
やっぱり機械音痴がパソコンを触るなど100年早かった気がする。録画の秒数が動いた瞬間、冷や汗が止まらなかった。
でもここまで来て諦めたくはない。
兄の秘密を知りたいからこそ、パソコンの勉強をしてから改めてパソコンに触ることに決めたのだった。
「はぁぁぁ、眠たい。」
壁にかけられた時計は、23時を示していた。
僕は社会人だ。今日は誕生日で人に会う予定などもあり、有給を使い休みを貰っていた。明日からまた仕事が始まる。一旦パソコンの事は忘れ、僕は布団へ向かった。
布団に辿り着き、横になった僕は目を瞑り今日の出来事を振り返る。
今回兄のパソコンを起動して分かったことは1つ。
兄は真っ黒な画面のソフトを使って何かをしていたのは間違いない気がする。パソコンを起動したら自動で開く様に設定したぐらいなのだから。
僕は考え事をしながら眠りについたのだった。
パソコン、パソコンばかりですいません。
難しい苦しいでも楽しい文作るのが〜
暖かい目でこれからもご覧下さい。誤字脱字あるかもです。