表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

美味しくいただかれましたわ

 朝起きたら、頭の中がパニックでしたわ。

 わたくし、王子に美味しく食べられたようですわ。目を開けたら、満足そうな王子の顔がありましたわ。

 お、王子は、両刀(バイ)でしたの?

 あら、それはそうね、どれだけ愛し合っていてもロットバルトとでは世継ぎは出来ませんから。

 わたくし、選ばれましたの? 国母に? わたくしが?

 ロットバルトと恋敵(ライバル)になりますの?

 わたくし、二人の愛を応援する立場でありますのよ? わたくし、応援出来ますの? 王子の側はとても安心できますのに。王子の腕の中はとても温かいのに。名前を呼ぶと蕩けるような笑顔を向けてくれますわ。優しい手で触れてくれますわ。甘い声で呼んでくださいますわ。王子がロットバルトのもので我慢できますわ?

 いや、ですわ。嫌と思っていいのですの? 分からないですわ。

「オディール、愛してるよ」

 王子! 反則ですわ。

 そんなことを言われたら、勘違いしてしまいますわ。

 だ、だれかに、エカリーナに相談ですわ。

 オデット(がいちゅう)のことを考えようとしたら、王妃さまがいらっしゃいましたわ。

 何故か両手を捕まれ、感激されてしまいましたわ。

 早く世継ぎを? 王妃さま、わたくし、まだ学生ですわよ。

 えっ? 今日からお城暮らし? 王子の続き間? 毎晩? どういう意味ですの?

 えっ? えっ? 結婚式? 

 王妃さま、行かないでくださいまし。どうなっているのですか? どうなるのですか?

 えっ? 次は採寸ですか? お腹が膨らんでもいいように? どういう意味ですの? 説明が欲しいですわ。

 ぐったりですの。訳が分からないですわ。

 ソファーに座ってお茶を飲んでいますが、もうぐったりですわ。

 世継ぎは、分かりましたわ。国王陛下は病床にあるのでしたわ。バレエの白鳥の湖のジークフリード王子は、父王が亡くなっているのですわ。結婚しないジークフリード王子を心配して、王妃が花嫁選びの舞踏会を開き、オディールにまんまと騙されるのでしたわ。何故、バレエのジークフリード王子は王になっていなかったのでしょうねぇ。不思議ですわ。喪中なら舞踏会なんて不謹慎ですし。

 現実逃避している場合ではありませんわ。

 至急、エカリーナと連絡をとらなければなりませんわ。オデット(がいちゅう)がわたくしたちと同じ転生者でしたわ。そして、シナリオ通りに進まそうと無駄な努力をしていましたわ。同じ悪役令嬢のエカリーナが危ないかもしれませんわ。

「どうしたんだい?」

 あら、王子、帰ってきたのですの?

「お帰りなさい」

 自然に出てしまいましたわ。王子の住むお城ですから、合っていますわよね。自信がありませんわ。

「ただいま」

 ロットバルトがいないのに嬉しそうに笑わないでくださいまし! 勘違いしてしまいそうですわ。だ・か・ら、頭にキスしないでくださいまし。

「エカリーナ様にお会いしたいです」

 抱き寄せられて、何故と聞かれましたわ。

「オデットが転生者で、シナリオ通りに動かそうとしているからですわ」

 腕の力を緩めてくださいまし! 甘えてしまいそうですわ。

「大丈夫。ロットバルトが伝えてる」

 そうですの? じゃあ、エカリーナは大丈夫ですの?

「オデットは投獄した」

 投獄? 牢屋に入れられたのですか?

「未来の国母に手を出したんだ、軽い刑にはならないだろうね」

 なんか笑みが黒いですわ、怖いですわ。

 なんか聞き慣れない言葉が出たようですけど、スルーしてよろしいでしょうか? わたくし、もう無理ですわ。何も考えたくありませんわ。

「体の方は大丈夫? 父上が会いたいと言っているんだ」

 違和感はありますが、大丈夫ですわ。

 国王陛下と対面するのですね、悪女と罵られたらどうしましょう? 不安ですわ。雌豹ですから。

 国王陛下にもそれはそれは喜んでいただけましたわ。孫が見たいと連呼されまして、困りましたわ。

 王子が頑張りますとにっこり隣で答えていましたけど、頑張る? わたくし、まだ学生ですわよ。ただの婚約者ですのよ?

 えっ? これに署名ですか? 婚姻証明書? 結婚式はまだだけど、子を認めるために?

 だから、最高司祭様がここにいらっしゃっるのですか。

「はい、オディール」

 王子から羽ペンを渡されましたわ。

 ここにサインですの? しなければいけないのですの?

 王子の視線が怖いですわ。耳元で囁かれましたわ。

「今夜は寝ないで楽しもうか」

 なにを、何を楽しむのですの? 怖いですわ。

 サイン、したらいいのですわね。二人の愛を守るために王子の仮の妃になる予定でしたから、ちょっと時期が早くなっただけですわ、きっと・・・。

 サインしたのに何故寝かせてもらえなかったのでしょう。理不尽ですわ。

誤字脱字報告、ありがとうございますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ