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ガチャ転生!~異世界でFラン冒険者ですが、ガチャを引いてチートになります  作者: 武蔵野純平
ルドルのダンジョン編 |1章 

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34/99

第34話 一度認定されたキャラは、なかなか変わらない

ブックマークありがとうございます☆彡

(ヒロトさん。あのガラの悪い3人組に【意識潜入】してきて良いですか?)


(考えを探って来るって事かい?)


(そうです)


(頼むよ。3人にバレないようにね)


(了解です)


 サクラは、器用だ。

 ジュリさんの話を熱心に聞きながら、俺に【意識潜入】した。

 そして、こっちをガン見している3人組にも、バレないように【意識潜入】して来ると言う。


 凄腕だな。

 攻〇機動隊の草〇少佐の様だ。


(ふふ。ありがとうございます。声マネしましょうか?)


(お帰り! 早いね! 攻〇がわかるの?)


(ヒロトさんが前にいた世界にも、地獄は繋がっていますので、知ってますよ! バ〇ー! イ〇カワ! って感じです)


 サクラが声マネをしてくれた。

 低い力強い声が、似ている。


(似てるね! で、あの3人に『枝』を張って来たんだね。どうだった?)


 枝を張ると言うのは、回線に潜入して盗聴する、と言う様な意味だ。


(ふふ。あの3人はですね。ヒロトさんが、きれいな子を2人連れてるのが面白くないんです)


(ああ、そう言う事か……)


 セレーネもサクラも見た感じ、まだ子供だけど、間違いなく美人だ。

 確かに今の状態は、両手に花だ。

 他の冒険者、特に若い冒険者から見ると、面白くないのだろうな。


(それで、あの3人はヒロトさんと同じ時期に冒険者になったので、ヒロトさんを格下だと思っています)


(ああ、知っての通り、俺はFランてバカにされているからね)


(ヒロトさんに命令して、わたしとセレーネさんを自分たちのパーティーに入れて、好き勝手にする事を妄想しています)


(な! 何だと!)


(かなり、ひどい妄想ですね……。ゲスも極まれりと言った感じの……。どうします? ダンジョンの中で眠らせて、地獄送りにしますか?)


 サクラは、悪魔だからね。

 サクラが地獄送りと言ったら、もう、そのままの意味だからシャレにならない。


(あいつら、どうしようもないな……)


(他にも……。ホーンラビット狩りで稼いだのもマグレだとか、ブルーカードになったのもラッキー野郎だからだとか、あー、お師匠さんの神速のダグの悪口も……。マイナス感情が、3人の心の中で渦巻いてますね)


 3人組をもう一度チラッと見る。

 首からかけているギルドカードは、3人ともアイアンカードだ。


 年齢から考えても、冒険者としてレベルは低い。

 装備はかなり使い込んだ革鎧だが、たぶん中古だろ。


(なあ、サクラ。あの3人を【鑑定】したらバレるか?)


(ヒロトさんの【鑑定】は上級ですから、大丈夫です。よほど高レベルの気配察知系スキル持ちでなければ、バレませんよ)


 俺は、3人を鑑定してみた。


 3人の名前は、ディック、トビー、ジョージ。

 3人とも15才、ステータスは3人とも低い。


 もし、ケンカになったとしても、【神速】持ちになった俺には触る事も出来ないだろう。


(……もし、あの3人にからまれても、こっちで対処する。サクラは、セレーネと装備を買いに行ってくれ。ダンジョンの入り口前で合流しよう)


(了解!)


 受付のジュリさんから、サクラへの冒険者の説明が終わった。

 サクラは、木のギルドカードを受け取り、セレーネと装備品の買い出しに行った。


 ジュリさんは、依頼する仕事の書類を取りにカウンターから離れた。

 俺は受付カウンターに1人で座っている。


 俺の後ろで人が動く気配がした。

 こちらに近づいて来る。


「よお、ヒロト……、久しぶりだなぁ」


 ディック、トビー、ジョージの3人組が、カウンターの空いている椅子に座った。

 俺の右隣に座って、声を掛けて来た奴は……、ディック……かな?


 俺は素っ気なく返事をした。


「誰だっけ?」


 ディックは、威嚇するように強くカウンターを叩いた。


「俺だよ! ディックだよ! ディック! オマエ、最近調子良いみたいだな?」


 ディックに続いて、トビー、ジョージの2人が横で騒ぎだした。


「おお! スゲーらしいじゃん!」

「可愛い子2人も連れてな~! 良い感じじゃん! なあ?」


 このウェ~イ! みたいなノリはイラッと来るな……。


「なあ、俺達、同期だよな~」

「そうそう、オイシイ所は平等に分け合わないと~」

「独り占めってのは、いけねぇよな~」


 俺はズボンのポケットに両手を突っ込んで、黙って聞いている。


「ホーンラビットじゃ随分稼いだってな~?」

「おお! このギルドで1番だったんだろ? ホーンラビット狩りじゃ、なあ?」

「なんだよ~、オマエ冷てえな~。そんなに稼いだんだったら、俺達にもオゴレよ~」



 俺は、3人の勝手な言い分を聞きながら、転生前の事を思い出していた。


 昔、日本で会社員をしていた。

 派遣・バイト生活をする前だ。

 勤めていたのは、小さな会社だった。


 実績を残して、部長にして貰えた。

 部下も出来たし、予算もつけて貰えた。

 自分のがんばりが、認められて嬉しかった。


 だが、地元の友人は、俺の働きぶりを、わかってくれなかった。


 オマエはラッキーなだけだ!

 調子に乗るなよ!

 大した事じゃない!


 嫉妬、ひがみもあったのだろう。

 だが、一番の原因は、小学校や中学校の頃の俺のイメージ、昔の俺のキャラだ。


 俺の事は、お人好しのバカだと思っていたんだろう。

 コイツはお人好しだから、けなしても、コケにしても、ニコニコ笑っている。


 何をしても良い。

 いじっても良い。

 自分より下の存在。

 自分よりも下の存在じゃなきゃいけない。


 そんな風に考えていたのだと思う。



 今、俺にからんでいる3人組、ディック、トビー、ジョージも同じだ。


 Fランのヒロト。

 ルート仕事しか出来ない能無しヒロト。

 使えない冒険者、格下のヒロト。


 だから、ちょっと脅せば言う事を聞くだろう。

 ヒロトは、自分の言う事を聞くべきだ。


 こいつらは、そんな風に考えているのだろう。

 転生前と同じだ。

 俺は3人の話を聞くのにウンザリして来た。


「それで、俺にどうして欲しいんだ?」


 3人組は、ニンマリと笑った。

 ディックが、偉そうに答えた。


「オマエら3人、俺達のパーティー、ライジング・ドラゴンに入れよ」


 トビーとジョージが続けた。


「女の子2人が可愛いから特別だぞ! オマエは、Fランなんだからよ~。そこ、わきまえろよ」

「今までオマエラが稼いだ金は、ライジング・ドラゴンの資金って事でな」


 心底腹が立った。

 いや、コイツラ3人に腹が立っているが、それと同じ位に世の中の理不尽さに腹が立つ。


 一度、Fランってレッテルが張られると、俺自身が変わっても、実績を作っても、なかなか一度張られたレッテルは変わらない。


 だぶん、このバカ3人組だけじゃない。

 ルドルの冒険者ギルドでは、俺の事をナメきっているヤツは山ほどいるんだろう。


 怒りで俺の手が震えている。

 俺は深く息を吸って、心の中の有象無象を吐き出しながら3人組に告げた。


「オマエら、バカか?」


 3人はキョトンとしている。

 俺は、一気にまくし立てた。


「オマエらはアイアンカードだろ? これを見ろ。俺はブルーカードだ。オマエらの1ランク上の冒険者だ。ランク上の俺が、ランク下のオマエらのパーティーに入る訳ないだろう」


「「「――」」」


「金は俺とセレーネが、ホーンラビットを狩りまくって手に入れた金だ。何十匹も狩り続けるのが、どんだけシンドイかわかっているのか?」


「「「――」」」


「2人で汗を流して稼いだ金を、オマエらのパーティーの資金にしろだと? バカか!」


「「「――」」」


「それにな。一緒にいた2人の女の子はな。オマエらみたいな弱っちい冒険者はタイプじゃないと思うぜ。生意気な口を叩くのは、ランクを上げてからにするんだな!」


 3人は途中までポカンとした顔をしていたが、途中から怒りで顔が真っ赤になっていた。

 受付のジュリさんが戻って来て、ビックリした顔をしている。


 朝一のギルドのホールには、まだ結構な数の冒険者がいる。

 俺が3人に向けて悪態をついたのを、面白そうに、うるさそうに、俺をバカにしたように他の冒険者たちが見ている。


 こいつら全員死んでしまえ。

 俺のイラついた気持ち、感情が暴走しそうになっている。


 そんな俺に3人組は、罵声を浴びせて来る。


「テメー! Fランがよー!」

「ヒロト! コラ! 生意気いってんじゃねーぞ!」

「ぶっ殺すぞ!」


 いや、もう、そのケンカ買うわ。


「訓練場に来いよ。下っ端ども。俺が、ケイコをつけてやるよ!」

昔のアニメソング集を聞きながら、書いていました。

なんで、こう、カッコイイんだろう。

思い出補正もあるんですかね?


明日も0時更新の予定です。

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