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22話 小雨 ※閲覧注意

無音「え"つ"ら"ん"ち"ゅ"う"い"で"す"」


鶏「小雨やで。まだ本降りではないんやで」

ふと、窓の外を見る。

するとそこには、美しい月やきらびやかな星空の姿はなく、

大きな黒雲が群れを成していた。

今夜は大雨になりそうだなぁ。

呑気にそんなことを考えていた。


「…あう、あっ…っ!」


視線の先を少女に戻す。

その少女は顔を赤らめ、前傾姿勢で内股気味。

依然として、少女の様子はおかしいままだ。

まるで、何かを耐えている、そんな姿だった。


うん、冷静に考える場合じゃないわこれ。

はやく何とかしないと。

でもなぁ、自分でお仕置きって言っちゃったから、

引くに引けないよなぁ。


「…はうっ、けいご、…やめま、やめ…

るから…はな、して…っ!」


おー、五十土ちゃん言ってくれたよ。

なんか嬉しい。

子供が成長したらこんな気持ちなのかなぁ。

とりあえず、褒めて伸ばそう。


「よく出来たね、よしよし」


五十土ちゃんの拘束を解除して、

右手を艶のある黒髪に添えてなでなでした。

ふわっといい香りが漂う。触っていて気持ちいい。

どんなふうに手入れすれば、

こんなにいい手触りになるんだろ。謎だわ。

五十土ちゃんも気持ちいいみたいで、

目を細め、腰を小刻みにガクガクと痙攣させている。

うむうむ、良きかな、良きかな。


「っ!…ありが、と…っ!」


ちょろちょろ


近くで水音が聞こえた。

あちゃー、雨、降り出しちゃったよ。

まぁ、小雨だからまだ良いかな。

でも、この感じだといつ、

本格的に降り出すか分かんないな。

明日、足場が水浸しだったら嫌だなぁ。


「っ!……あうっ、……ふあっ!……」


五十土ちゃんは外を気にする余裕も無いご様子。

心なしかさっきより顔を赤くしている。

マジか、なでなではもう恥ずかしい年になったのか。

なでなでに変わる何かを考えなきゃなぁ。

ってそんなこと考えている場合じゃなかった。


「大丈夫?そこまで歩ける?」


俺は、部屋の端にある扉を指さして言った。

おいそこ、デリカシーが無いとか、

男なら無言でお姫様抱っこしろとか言わない。

や、デリカシーが無いのは本当だけどさ。

考えてみて?

無言でお姫様抱っこして途中で大噴火とかなったら、

恥ずかしいでしょ。

たぶん、この子明日一日中口聞いてくれないよ?


「っ!……だめっ、うごい、たら…っ!

ぜん、ぶっ…で、ちゃう…っ!」


女の子が『でちゃう』とか言うと、なんか興奮するよね。

えっ?しない?俺だけなの?

やっべー、なんかすっごい恥ずかしい。

恥ずかしすぎて手すり要求するわ。


「なら、これに出せよ」


俺はおもむろに緑色の自分のバックから、

無色透明な瓶を一つ取り出した。

ラベルを剥がした蜂蜜の瓶。

あっ、ちゃんと蜂蜜は食べきったし、

瓶は水洗い済みだよ。

衛生的な面は心配しないでください、

先にスタッフがおいしくいただきました。

まぁ、食べたの俺だけどさ。

なんか、使い切った瓶って、再利用したくなるよね。

えっ?ならない?俺だけ?

ってこのノリ、さっきやったわ。








つーか、女子のセリフ以前に、

ゾンビとか鎖骨とか言ってる時点で恥ずかしいじゃん。

今更だわ。

フレイムコマンド・ドラゴン

モンスター ランク1 サポート 赤属性 火炎系

フレイムドラゴン 攻撃力7000 防御力5000 △1


どうせ俺は普通ですよ。




手すり「限界を迎えようとしている少女。そこに差し出されたのは無色透明な小瓶だった。防音加工などない環境、憧れの男性を目の前にした少女の決断とは?次回、雫 お楽しみに」

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