表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

21/26

20話 勘違い

土々呂「ちょっと観覧注意かもしれないです」


中二病「漆黒の風を纏いしもの、邪悪なる力に目覚めよ(ゾンビが苦手な人は注意かもです)」

俺の身体はふっくらとした柔らかさで包まれた。

少し遅れてゆずのような爽やかな香りが、

鼻腔いっぱいに広がる。

五十土ちゃんが抱きついてきた。

それは、両手を背中に回して離さないとばかりに。

ぎゅーと。


「私、いっぱい頑張ります…。……だから……

だから、見捨てないでください………っ」


先程まで俺の胸に埋めていた顔を上げ、

どこかに消えてしまいそうなか細い声で言い放った。

潤んだ若草色の瞳が、

上目遣いでこちらを見つめてくる。


マジか、レベル高いな。

なんか俺が五十土ちゃんを、

見捨てることになってるんだけど。

つーかこんな幼気な少女を見捨てるとか、

最低だな俺って。や、本当は見捨てないけどね。


ぎゅー


とりあえず様子見で黙っていたら、

五十土ちゃんが抱きつく力を強めてきた。

どうやら俺が怒っていると勘違いしたらしい。


「私を見捨ててその人と、

パーティを組むつもりなんですよね……。

そうですよね……私ったらポンコツで……っ

リュウト君の足、引っ張ってるだけですよね……っ」


「だけど……私を見捨てないでください……!

私には……居場所が無いんです……!

お願いします……見捨てないでください!

何でもしますから……っ!」


ん?今、何でもするって言ったよね?

ちょっと君には、ゾンビになってもらおうかな。

俺の妄想の中でだけど。


仕事終わって帰ってきた疲労困憊の俺に君は、

おかえりって言おうとするんだ。

でも、ゾンビになったから、上手く言えないの。

悲鳴みたいな声しか出なくて、人の言葉を話せない。

ゾンビになっても、努力して言葉を

紡ぎ出そうとしてる君を見て、嬉しくなった俺は、

ただいまって言って、君の髪を撫でるの。

栄養が無くなって潤いを失った、黒髪を。

君も嬉しいくなって、おーおーって言うんだ。

それを見て俺は愛おしい君に抱きつくんだ。


人間だった頃あった、

爽やかな香りも、包むような柔らかさは無い。

そこにあるのは、土の匂いと、骨が浮き出た体だけ。

顔を見るとここにも、人だった頃の面影は無い。

焦点が合ってない光を失った瞳。

潤いを失い、萎んだ唇。

意思が効かなくなって常に開いたままの口元。

それを見て俺は大好きだよって言ってキスするんだ。

そして俺は視線を下げて、

まるで病んでいるように青白くなった鎖骨を……。






って、ストップ、ストップ。

いやー、危なかったわ。全部言うところだった。

もう少しで、全年対象じゃなくなる所とこだった。

後で五十土ちゃんにおーおーって言ってもらおう。

絶対、超絶可愛いと思う。

というか、涙ぐんだ瞳で上目遣いをして、

見捨てないでって言って抱きついてる今も、

十分可愛いと思うけど。


じゃなくて、

どうやら五十土ちゃんは、

俺が五十土ちゃんを見捨てて、

廊下で寝てるお姉さんと2人きりでパーティを組むと

勘違いしてるらしい。


まぁ確かに、五十土ちゃんと無音はいない方が

賢者の儀式が出来るし、気分が楽だけどさぁ。

俺は幼気な少女とゾンビを見捨てないよ。

特にゾンビ、特にゾンビな。

大事な事だから2回言った。

や、別に大事じゃ無いかな。

俺にとって、ゾンビファーストは当たり前だし。









というわけで、

この後めっちゃくちゃ説明した。

勘違いに気づいた五十土ちゃんは赤面した。

かわゆい。

炎の力を宿せし者

モンスター ランク1 サポート 赤属性 火炎系

ドラゴンマン 攻撃力10000 防御力5000 △1


(S) 禁呪(このモンスターは攻撃できない)

(S) このモンスターはサポートできない。

(○1)-(S) このターンの間、禁呪を失う。


へへっ、俺はこの力で最強になってやる。




バーテン「次の更新は金曜日の予定です」


無音「お"た"の"し"み"に"」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ