10話 におい
やっと10話だよ。やっとだよ。
今、知らない女の子が俺の胸に顔を埋めて、
臭いを一心不乱に嗅いでいる。
うん、落ち着こうか。
多分俺は昨日のバイトで疲れて幻覚を見ているんだ。
きっとそうだ。瞬きして、もう1回見てみようか。
「ふわぁ…………あたまのなかせんぱいのにおいで
いっぱいだぁ…………しあわせぇ…………」
あっ、俺の背中に両手に手を回して抱きついてきた。
逃がさないとばかりに力いっぱい、ぎゅーって。
つーか、柔らかいなおい。
や、冷静に観察している場合じゃなかった。
どうやら俺はあまりにも疲れすぎて幻覚だけでなく、
幻聴も聞こえるようになったみたいだ。
マジかレベル高いな。
えっと。とりあえず、目を閉じて、
目だけでも休ませて落ち着こう。
うん、そうしよう。
「あっ、だめっ…………からだのなか、
あつくなってきちゃったぁ…………!」
「りゅ、りゅりゅりゅ、リュウロさん?
え、あっ、えっと、どどど、どおしまそう?」
や、普通に落ち着けないから。
つーか、リュウロって誰だよ。
というか、これ君たち近所迷惑だよ?
「とりあえず君ら黙ろうか?」
右手で五十土ちゃん、左手を匂いフェチちゃんの顔に
もっていって、その可愛らしいお口を塞ぐ。
ふぅ。これで世界の平和が守られたわ。
「んっ〜!?んんっ、んーんんん!ん〜〜〜っ!」
バタン。
あっ、匂いフェチちゃん倒れた。
そっか、口塞がれたら鼻呼吸するしかないもんね。
うん、逆効果。手すり必要なくらい声大きいわ。
まぁ、今は静かになったからいいか。
ちなみにこの後、五十土ちゃんが凄い青ざめた顔で、
俺の腕を叩いてきた。ペチペチって。
あっ、五十土ちゃんの口、塞いだままだったわ。
なんか、ごめんな。
というか、君も鼻で呼吸しようよ。
小さなお化けかぼるちゃ
モンスター ランク0 サポート 黒属性 幽霊系
ゴースト 攻撃力4000 防御力0 △1
(◇1)-(B) このモンスターの攻撃時コストを支払っても良い。支払ったら山札の上から3枚を見てモンスターを1枚まで選び、残ったカードを全てスペントゾーンに置く。その後、選んだモンスターをモンスターがいないソルジャーサークルに召喚する。
トリックオアトリート!
お菓子をくれなきゃお菓子にしちゃうよ!




