夏。
初めての投稿です。
「さて、今年の夏も最高気温を更新し暑い日が続いてます。皆さん、熱中症にはお気をつけください」
お昼のニュースが流れる部室には私と美月の二人だけ。
「遅いね、もうかれこれ一時間は経ったんじゃないかな?」
ニュースの‘熱中症’っていう言葉を聞いてか、美月が心配そうに窓から外を見た。
「夏休み前まで何度だろうと外で何時間も走り回ってた奴だよ?大丈夫でしょ」
私は突っ伏したまま言った。
「うーん...まあ待つしかないね」
そういって席に座った。
「どう?終わった?」
そして、私の課題に目を向ける。
「わかんないよー」
私は今度は天井を仰ぐ。
「何やってんだよ」
すると頭の上から声がした。
「青井くん。買い出しどうもありがとうね」
「いやいや、おい、日菜も持ってけよ」
乱暴にアイスを渡された。
「ありがと」
そして座り直す。
目の前には仲良く話し出す二人。
...一年前は。
「日菜?」
幼馴染みの二人はまだお互いに対する感情は恋愛感情ではなかった。
帰り道は美月だけ逆方向。
私と青井は並んで歩いた。
「美月のこと、送らなくていいの?」
「なんで?」
きょとんとする青井。この天然野郎が。
「だって大事な彼女を一人で帰らせていいの?いくら夏だからって夜道は危ないでしょ」
美月は小動物みたいに可愛い。だからナンパとかもしょっちゅうされてる。
「それはお前も一緒だろ」
急に真面目な顔になる。
「わ、私は平気だし。昔からナンパなんてされるほど可愛くないし」
「そうじゃない。お前も女の子だろ?」
‘女の子’
...あーあ。
「...なんでそういうこと言うかな」
私はうつむいたままぼそぼそと言う。
「え?」
「彼女にしかそういうことは言わないんだよ!バカ!」
私は形振り構わず駆け出した。
バカ、バカ、青井のバカ。
...なんでそうなの?
私の方が先に...青井を好きになったのに...