4-24 呼んだからには責任を
商人が告げた情報を知り、魔理守一行は騒然とする。
「やっぱしそうか……」
「この予想だけは、外れて欲しかったなぁ!」
部隊と商人の軽いやり取りで、察していた2人。
「えー! せっかく、まりりんや皆んなと楽しく冒険したかったのにー!!」
あおりんが、不満を漏らす。
「しかも、戦争相手がゴブリンと!? ふうぇ……」
数あるモンスターの中でも、ゴキブリやムカデよりも、嫌悪を人々から向けられてるゴブリンが相手と、鳥肌が立って声が漏れる美樹。
「戦争イベントか……日本では、16歳にならないと参加出来ないんだよな、確か」
嫌がるどころがむしろ、参加したがるポニー。
戦争イベントになると、戦いに参加するFWC以外は、シェルターがある街に隠れ、それが終わるまで外出が出来なくなる。
「まぁ、俺たちが住んでる埼玉県間のSWでは、戦争は他の県と比べて大規模にならねえし、なぜか、始まりの村には、どんなモンスターもなぜか襲ってこないみてぇだし、大丈夫だろ!」
魔理守達が住む埼玉県地域のSWでは、他の県のモンスターの襲撃戦争は、他の県と比べて、被害が何故か小さく、特に始まりの村には、毎回襲撃が起こらないのだ。
その理由は、一般人には知らされていないものの、ちゃんと存在のだが、魔理守達は当然しらない。
「君たち、おそらく、転生者だと思うが、この情報は、商人や兵士、上の存在くらいしか知らされていないから、あまり人に伝えないでもらえると助かるんだが、商人はこの情報を知らされる替わりに、今回は部隊を呼ぶ場合、通常よりも、更に値上げさせることになってるんだ」
商人は、事情を全て話終えた。
魔理守達が同様している所、高身長で面長な部隊員が、声をかえてくる。
「話は終わったかい? 商人さん、本当に戦っていた相手がホブゴブリンなのかの証拠や、僕達は戦っていないとはいえ、料金を今払うか後で払うかの手続きをお願いしたいのだけど?」
「えー!私たち、本当にホブゴブリンを倒したんだけど! 私達って言っても、まりりんと、しょうりんと、ポニーがだけど!」
あおりんが疑われているのかと、不服そうに言う。
「キヘヘヘヘ! 俺達も嬢ちゃんらを疑っている訳じゃねぇんだけどよぉ! 一応、俺たちのルールでそうなってんだよ!」
魔理守と勝利が小声で「法律とかルールを破ってそうな人がちゃんとしてんだなぁ」「むしろ、ゴブリン側の人間って言われても俺は驚かねぇよ」とやりとりしてる。
「あん?」
いかつい男性が、良く聞こえてなかったが、何か2人が話してるのを察知して振り向く。
「「なんでもないですぅ」」
2人は、作り笑いをして両手を振る。
面長高身長の男性と商人がやり取りをしているのを、彼らはしばらく眺め、見た感じ戦っている所を撮影していたであろう撮影道具と、部隊を呼んだことでの料金を今回は、今払っていた。
2人のやり取りが終わると、3人は、地面に叩きつけると、目的の場所まで空を飛んで自動で移動するアイテムを使い、ズドーーーンと音と土埃を立てて飛んでいった。
「しっかし、魔理守、あの2人のにいちゃん、凄いよなぁ!」
「わかるぜ、勝利、あのほんわかお姉さんの数歩くらい後ろに立って、あのミニスカの中を移動アイテムの反動でめくれているのを拝んだり、先にお姉さんをいかせて、下から覗き見たりしてないんだからな、もったいねぇぜ」
「てか、あのねえちゃんぶっちゃけどんなの履いてんだろうなぁ?」
「ああいうほんわかお姉さんといったらやっぱり──」
「まりりん? しょうりん? 何の話してるの?」
小声で猥談をしている思春期男子2人の後頭に、あおりんは笑ってない笑顔で銃口を押し付ける。
「「なんでもないですぅ」」
2人は、両腕を上げて降伏ポーズを取る。
「やっぱり、師匠先輩、一回しばいた方がいいんじゃ……?」
あおりんは、2人が年相応の男子よりも、性的なものを興味があるようになってしまった元凶に、殺意が溢れてくる。
その人は、その時、SW内で、2人に伝授した変態観測をしてる中遠くでくしゃみしていた。
「じゃあ、そろそろ、ウィンシティまで、行こうか!」
商人に行こうと声をかけられ、魔理守一行は、そのまま、馬車で、ウィンシティまで向かって行った。




