僕がオシャレをしない理由
気取った服を着て人前に出るのが嫌いだ。いや、入学式・成人式・入社式等ならともかく例えば友人と一緒に街へ繰り出すときとかに洒落こむのが僕はすこぶる嫌いなのだ。
一度気取ってみたことがあるのだが、どうしても、やっぱり駄目だった。
しっくりこない。
もっと言えば、気持ちが悪い。
何故かと言われれば答えるのは意外と簡単で、自分が自分でない気がするから、だ。
勿論これは僕に限定した話で、周りの人間の大半は首を傾げるのだろうが、普段着ている部屋着こそが僕にとっての正装、もっともその場その場に適した服装なわけで、それ以外のジャケットとか、破けたジーンズとか、それらは全部僕にとっちゃ仮装の域だ。
だからたまに、一人で街に繰り出したとき、その光景に僕は毎度毎度思う。
なんだよここ、年中ハロウィンやってんのか?
別に侮蔑とかそういうのではなく、本当に思うのだからしょうがない。ふつうはあんな風に、いつもと違う服を着て見栄を張りたがるだろう。
ただ僕が、怖いくらいに部屋着に愛着をいや偏執があるというだけなのだ。
オシャレをしている人間のことを僕は素直に凄いと思う。それ、考えれば喧嘩売っているようなもんなんだぜ。自分とこだわりが全く違う人間と多くすれ違うところでそんなことをするっていうのは無意識の内に喧嘩を売っているようなものなのだ。
だから僕はオシャレをしない。
部屋着isナンバー1