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コーンポタージュ
色褪せてきた退屈な日常 草臥れた自販機で買ったコーンポタージュ
忘れて冷めていた 愛着も無くなって もう要らなくなった
風薫る春 出逢いの季節 縫い付けた悲しみを放った 青空
煌く桃色の花びらが舞い踊って 散っていく様に
風に吹かれて 空の彼方 さよならだよ
読み飽きてきた某週刊誌 夢や希望も備えたコンビニエンス
国道沿いのアパート 倦怠が蔓延って もう死にたくなった
君待ちの想い 涙の化粧 塗りたくった寂しさを飾った 星空
瞬くカシオペヤ お月様が嘲笑って 透けていく様に
夜に抱かれて 星の彼方 さよならだよ
どのくらい息を嫌えば 諦めはそっと寄り添ってくれるの
どのくらい今を嫌えば 慰めはそっと寄り添ってくれるの
孤独も絶望もいてくれればいい そばにいてくれれば何でもいい
風に吹かれて 揺らぐ命 夜に抱かれて 透ける命