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EP0 表世界の冒険録①


俺達一行は数百年間幾人もの冒険者が挑んでは敗れ、生還した人間は未だ指で数えられる人数のみの記録しか残っていない最恐最悪の地帯

大魔悪森帯(ブラッグフォレスター)】に足を踏み入れていた。


セフィー「ここを超えれば、いよいよ魔王城本域だね」


「どんな敵が待ってるんだろうな?」


アニー「そりゃぁ…おっと、さっそくお出ましだ」


目の前に広がる森から熊が数体姿を現した。

「熊?でも、ただの熊じゃない?」


セフィー「きっとこの熊が大魔悪森帯の番人、「獣熊」

だね…前に生還した冒険者の記録を見た事があるの。そこに書いてあったわ、この地に足を踏み入れた瞬間に紫の眼を持った大熊の大群が襲って来たって、その荒々しさと恐ろしさは…”番人”と言うよりまさに”猛獣”という言葉が相応しいって…」


「そんな猛獣が一匹だけじゃなくて二匹…四匹…八匹…十匹…げっ…奥からまだまだ出てくる…」


セフィー「後ろからも狙われてる…」


アニー「完全に包囲網の内だな」


セフィー「後ろからも来てる…」


「何体くらい?」


セフィー「今、目視出来る範囲で30体ね」


アニー「コイツら、猛獣なのに群れで動くのか?」


セフィー「群れてるんじゃなくて、森に住む獣熊全てにそう仕向けられてるんだと思う…」


「魔王に?」


アニー「あぁ…つまり…」


グオオオオオオ!!!!グアアアアアア!!!!


大群の中の二体の獣熊が飛び出してきた。

獣熊は前足から鉤爪を出し、アニーの頭に二体同時に斬りかかった。

アニーは二体の攻撃を盾で防いだ直後…

「オラァ!!!」

そのまま盾で2体とも殴り飛ばした。

後方に吹っ飛んだ獣熊は大木に激突し、そのまま地面に倒れた。

アニー「こいつら全員、魔王のペットってワケか」


セフィー「しかも直々のね…何せ今まであった魔物達の中でダンチで濃い黒魔霧(ゼロマディム)を纏っているもの…」


グルルル…!グアアアアアア!!! グオオオオオオ!!!!


グオオオオオオ!!! ヴゥウォオオオ”オ”オ”オ”!!!!


数十体の獣熊達が一斉に四方八方から俺達に襲い掛かる!


当時の俺としては獣熊全員数秒で蹂躙するなんて容易い事なんだけど、そんな事したら自分の力が表向きのスペック以上だとバレてしまいかねない…それでもし、GXモードに気づかれてしまったら最期、魔王城目前としてGXモードを強制解除される事は何としてでも避けたい…!


だから俺は、力を抑えつつ、襲い来る獣熊を数体ずつ倒して行った。


しかし、獣熊を倒しても倒しても、また後ろに控えている獣熊が襲い来る…何十体もの敵を数体ずつ倒す事は簡単ではあるけど…襲い来る数が更に増えた時、事故が起こる。


セフィー「あっ…!!」

アニー「しまっ…!?」


後ろで背後の獣熊達を引き受けているセフィーの肩を俺が4体の獣熊を相手にしている瞬間に更に現れた5体目が斬りつけてしまったのだ!


このままじゃ…力を抑えて戦ってる間に…2人が殺られてしまうかもしれない… うーん………えーい!ここは!


「お…お前ら…よくもセフィーをおおおお!!!うわあああああああ!!!!」


俺は迫真的に激昂する演技をしながら大剣の先に少量の白魔霧(ワンマディム)を纏わせながら横一文字に空を斬った。


その刹那、青白い斬撃が切っ先から放たれると、目の前全ての獣熊の胴体から血が吹き出し、木が倒れ、木の後ろに潜んでいた奥の獣熊達も血飛沫を上げながらバタバタと倒れて行った。


ーーーズゴゴゴゴゴゴーーー


「はぁはぁ…セフィー大丈夫か…!?」

俺は迫真の演技を続けながら、負傷した肩を抑えながら片膝を地につけているセフィーに歩み寄る。


セフィー「わ、私は大丈夫…それより…今の…地響きって…」

「地響き…?」

きっと、一斉に斬撃で斬られた木の幹達が地面に落ちた音だろうけど演技中の俺はわかってないフリをする。


ーーーガギィィィン!!!!ーーー

アニー「こっちなら、もう終わった!今からそっちの応援に入るぜ」

セフィーに襲い掛かる獣熊の攻撃を盾で防いでから

大斧で縦切りに斬りつけたアニー

セフィー「もう?結構そっちも数居たと思うんだけど…」

俺「そうだよ!アニー!こっちも早く全員倒さなきゃ…」



俺「えぇ……!?」


振り向くと、そこには、

自分が想定していた以上の範囲まで切り崩された木々の姿があったものだから、俺は半ば素で驚きの声を漏らした。

俺「あ…あれ…アニーが?」

アニー「あぁ?わかんねぇ!それより、今はコイツらを倒す事が優先だろ?」

俺「あ…あぁ!そ・・・そうだな!」


な、何でこいつは今の戦跡を見て冷静なんだ?斬った本人の俺より・・・。


と、内心で思いながら、俺はアニーと共にセフィーの加勢に入ったのだった。



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