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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
タイムトラベル編

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サタンちゃまと異世界転移18

 

 青髪のアロイドと緑髪のバーキンを倒せば俺たちの勝利だ。この二人の力量はたかが知れているから、誰を戦わせるかだな……。

 ドラコスは加減を知らないし、俺が出るにもさっき大活躍したから手柄は他の部下に譲ろう。


 俺はチラリとブラックウインズたちの顔を見た。


「おっ! サタン様っお呼びで」

「にゃっ」


 陽キャだけあって気が回るガウエルが俺に気づいて答えた。


「対戦相手が残り二人にゃが、丁度おみゃえらと数が合うから片付けて来いにゃ」

「了解しましたっ!」


 元気良く俺に敬礼するガウエル。本当ノリが良いが、それに比べザウエルは控えめだ。

 もっと前に出てもいいぞ。


「任せてくださいサタン様」

「うにゃっ、チョイチョイ、チョイ待ち」

「はいっ?」


 背を向けたザウエルを俺は手招きして呼び止めた。振り返った彼はなんの用かと首をかしげた。


「良くにゃった褒美にゃ」


 俺はガマサイフから酢イカ12本入りボトルをザウエルに手渡した。


「ちょっとサタン様これは……」

「にゃんにゃ?」


 酢イカボトルを両手で抱えて、微妙な表情を浮かべるザウエル。


「いや流石にこれは持て余しますぜ」

「本当かにゃガウエル?」

「ええ、せめて片手で持てる手軽なおやつだと戦い易いです」

「にゃんと……」


 本当は戦う前に食ってけと言いたかったが、どうやら彼らは酢イカボトル持ちながら戦うつもりだったらしい。

『う〜む』お互い不器用な考えだったな。


「よろしいにゃっ、酢イカ食べにゃがらアイツらを倒すんにゃっ!」

「サ、サタン様無茶言いますねぇ」

「馬鹿言うにゃっガウエル。こうしてるうちに奴らが魔法を詠唱始めたにゃっ!」

「仕方ねーな……チャッチャと片付けますかザウエル?」


 右手で剣をクルクル回して左手で酢イカを齧るガウエル。


「ああ、どうでもいいが、行儀が悪いぞガウエル」

「そうか? あのガキ共を煽るには丁度いい駄菓子だと思うぞザウエル」

「ううむ…………普通に勝てば良いではないか」


 腕組みしたザウエルは考え込むように瞳を閉じた。本当真面目な男だ。しかし、相棒が気楽だから丁度バランスがいいんだな。


「さっきからなにをブツブツ言っている? チーム中最強の僕が残っている限り勝った気でいるのはやめてもらおうか?」


 俺たちの様子をうかがい痺れを切らしたアロイドが杖を向けてきた。


「僕もいることをお忘れなく……」


 童顔緑髪のバーキンがアロイドと肩を寄せ合い杖を向けた。


「ところで……弱者共がなにを食いながら僕と戦う気なんだ?」

「なんだ青髪、この酢イカが気になるか?」

「知らんっ! 訳の分からん物食いながらこの僕と戦う気なんて舐めるのもたいがいにしろよ」

「へっ、青二歳相手には、駄菓子片手で戦うのが丁度いいのよね……」

「貴様ぁっ馬鹿にしているのかっ! なら喰らえっ最強魔法っトルネードブリザード!」


 ザウエルの舐めた態度に激怒したアロイドが螺旋状に渦巻く竜巻魔法を詠唱した。渦の中には氷の粒が混じり、巻き込まれたら肌を切ってひとたまりもない。


「ハッ、それでいい。真っ向勝負だぜっガリッ!」


 ガウエルは豪快に酢イカを引き千切り棒を捨てると、氷の竜巻に避けるどころか逆に真っ直ぐ向かって走り出した。


「ハハッ、自ら死にに行くのか?」

「それが出来たらオレらは長生きしねえよ。とはいえ攻撃当たってはやらねえよ。ハッ!」

「なにっ!」


 ガウエルは剣を回し高速回転させた。


「回転には回転だよっ、剣技っブラックスクリューブレードッ!」


 まるで扇風機のように回る剣がトルネードブリザードを弾き返し、ガウエルはじわじわと前に進んだ。


「クッ、アイススパイク!」


 プリザードを諦めたアロイドが後方に飛んた。すかさず次の一手に杖を振ると、地面から先端が鋭利な氷の柱が大量に生えてきた。


「おっとなんのっ!」


 ガウエルは跳躍して氷の柱をかわし宙返りしながらアロイドの前に着地した。


「きっ、貴様っ!」

「貴様じゃねーよ。こう見ても千年年上の兄ちゃんなんだぜ僕ちゃんよ……」


 腰を屈め右手を地面につけたガウエルが正面を向いた。瞳に動揺するアロイドが映ったのか、口角を『ニイッ』とあげた。


戯言(ざれごと)をっ!」


 まだ抵抗するアロイドがガウエルに向かって杖を向けた。


「……もう終わりだよ」

「なっ、ガッ…………」


 一瞬でアロイドの間合いを詰めたガウエルが剣を使わず腹部にパンチを入れた。


「ば、馬鹿な……こ、この僕が、一撃も与えずこんな奴に負けるな、ん、て……」


 腹を両手で押さえヒザをつくアロイド。


「敵の力量が分からねーようじゃ……まだだな」

「…………ちくしょう」


 悔し涙を浮かべたアロイドが地面に突っ伏し動かなくなった。

 これで残り一人か……。


「馬鹿なっ!」


 背後から叫び声が聞こえたので振り返ると、バーキンが口を開けあお向けで倒れていた。

 倒したのはザウエルだ。


「にゃんにゃ、そっちも終わったのかにゃ」

「ええ、見せ場を作る前に勝ってしまいました」

「別にいいにゃ……」


『サタンちゃまチームの勝利ですっ!』


 女性アナウサーが俺たちの勝利を祝福すると、会場から大歓声があがった。

 ブラックウインズのおかげもあって人気が急上昇した気がする。

 賭け的には逆効果だった気がするが、これで準決勝進出だな。


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