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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
タイムトラベル編

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サタンちゃまと七斬り様の祟り21

 

 魔物との戦いで民家に火がついてあちこちに火災が発生し、パペットに操られた横溝兄は村人を刀で斬り殺し姿をくらました。

 それで止めようにもパペットと魔物を一掃するのが先だった。


「ちょっと援護してよ!」


 剣を両手で構えていたメリーがデク人形三体に囲まれていた。見た感じ雑魚だけどまだその程度の相手に苦戦するとはまだまだだな。


「ちょっと待つにゃ!」


 加勢したいのは山々だけど、俺もパペットゴブリン五体と戦闘中だ。


 カタカタッ!


 動く木製ゴブリン人形たちが、関節を鳴らしながらショートソードを俺目掛けて振りおろした。


「にゃんっ!」


 短剣など恐れず俺は頭突きでパペットゴブリンを粉砕。残り四体は黒騎士三人娘が片つけた。


「社長っ、いくら硬いからって単独で魔物の群れに突っ込むのは無謀ですぜ」


 魔物を斬り背中を向けた黒鴉が、剣を鞘に収めてから振り返ると俺に注意した。あの不真面目黒天使が珍しく真面目だな……。


「そうですよ〜サタン様っ私たちから勝手に離れたらいけませんよ」

「あらあら〜そうでちゅよ〜」


 過保護なママみたいなクレナと、俺を小馬鹿するロウランどっちもほっといて欲しいな。

 ところで問題は未だアマチュア冒険者の域を出ないメリーだ。


「はぁはぁ……こんな雑魚相手にあたしは情けない……」

「にゃんにゃメリーはまだ雑魚相手に苦戦してるのかにゃ?」


 俺がからかうように話し掛けると、眉根にシワを寄せたメリーが振り返った。


「うるさいわねっ! 人間じゃないアンタと違ってあたしは凡人なのっ!」

「にっにっ♬ おみゃえは違う意味で凡人ではにゃいだろ?」

「どう言う意味よ、ムカつくこのっ!」

「にゃにゃっ!?」


 俺が『ニカッ』と笑うとメリーにほっぺをツネられた。


「痛い痛いっニャメロッそれより前見ろメリー!」

「なによ……えっ!」


 俺に言われたメリーがうしろを振り向くと、目前に全長3メートルの木製ゴーレムが拳を振りあげていた。


「キャアッ!」

「メリーッ!!」


 俺が盾になろうと割って入ろうとしたが間に合わず、メリーは木製ゴーレムのパンチをモロに受けた。それで助けようとメリーの元に走ったが、なんと宙に浮かぶ桃色の半透明の盾に守られ無事だった。


「あ、あれっなによこの盾……」


 盾に気づいたメリーがキョトンとしている。


「にゃんにゃメリーが出したんにゃにゃいのか?」

「知らないわよっそんな盾!」

「痛っ! 怒んにゃよ!」


『くそ暴力女め』俺にデコピンすんなよ。

 それよりもまだ木製ゴーレムが現在だ。


「メリー逃げるんにゃっ!」

「えっ……キャッ!」


 俺に言われて背後を振り向いたメリー。そこには木製ゴーレムが拳を振りあげていた。俺が彼女を守るために小さな手を伸ばすが、次は間に合いそうにない。

 するとエイトさんがクルクル回りながらゴーレムを光の剣で切り裂き倒した。


「たこ焼き屋っ!」

「……他に呼び名があるのにわざわざその名で呼ぶのは止すのら悪魔王……それよりこの盾を出したのは……」


 立ちあがって振り返ったエイトさんがメリーの顔を見た。やはり盾を出したのはメリーなんか?


「えっ! あたしがこの盾を?」

「…………」


 戸惑うメリーにエイトさんが黙って同じような黄色の半透明の盾を、右手から出現させた。

『光の剣と同じような物か?』天使騎士が剣を出せるなら、盾を出せても不思議ではない。


「えっ! じゃあこの盾はエイトさんが出してくれた盾なのね?」

「……違うら」


 メリーの問いにエイトさんが首を横に振って否定した。


「まず初めに説明するら、この盾はエンジェルシールドと言って天使騎士にしか作り出せない光の盾なのら。そして各天使の属性によって盾の色が決まっているのら、だから主な例はエイトの属性太陽天使騎士の色は黄色。天使海賊紅牙系は赤、おっとり天使騎士のマコト系は緑、ツンデレ系天使騎士リリカ系は桃色なのら……」


 属性によって色が決まっているのは初耳だ。しかしツンデレ天使系の色が桃色って……。


「ちょっと! 最後の桃色ってこの盾と同じ色じゃないの?」

「そうなるのら、確かにリリカの髪型はメリーと同じツインテールで性格も一緒ら……」

「……それってあたしとリリカって天使関係してるの?」

「分からないのら、ただもしかして先代勇者アルベードに異世界に連れ去られたリリカと関係してるかも知れないのら……」

「なによそれ……あたしが勇者様と天使騎士リリカと関わりがあるってこと……」


 お馬鹿なメリーでも流石にショックを隠しきれない様子で、開いた口を右手で覆った。

 それにしても、300年前の俺が起こした最終戦争で異世界からの助っ人で呼ばれた勇者が帰る時に、報酬として天使騎士リリカを嫁として異世界に連れ去って行った話を聞いたことがある。

『当事者が現場を見てなかったって?』その当時俺は勇者に捕まり天使軍に拘束されていたからな。


 しかし確かにメリーはリリカに外見も性格も似ているな……これは盲点だったな。


「メリーは天使だったのかにゃ?」

「ちっ、違うわよっ! あ、あたしはに、人間よっ!」

「しかしにゃ〜、おみゃえは教会の地下室で百年位寝ていたんにゃろ? しかも非物質のエーテル体でにゃ……」

「しっ、知らないわよっ! と、とにかくあたしはにっ、人間よっ!」

「それにゃらいいが……」


 本人はあくまで否定したいみたいだが、いずれ出生の秘密が明らかになる気がする。

 さて、そんなこんなでパペットが出した木製魔物の数が大分減ってきた。

 だからさっさとパペットを倒して元の時代に帰るとするか……。


「黒鴉、クレニャッ、ロウランそれにドラゴス」

「ケケッ♬ お呼びで社長っ」

「サタン様〜抱っこですか? それともおんぶ?」

「あらら〜お呼びでしょうかサタン様?」

「……俺を呼んだかサタン様よ……」


 癖のある四人の部下が集結して、俺の前に立てヒザをついた。


「にゃっ、アタチと共にパペット(アイツ)を倒しに行くんにゃ」


 俺は宙に浮かぶパペットに向かって指を差した。


「『ハハーーッ! サタン様のために喜んでお供しましょう』」


 四人が一斉に答えると、立ちあがって夜空を見あげた。


次回で決着予定

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