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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
タイムトラベル編

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サタンちゃまと七斬り様の祟り15

 

 昨夜は村長の屋敷の客間で寝泊まりして、無事翌朝をむかえた。

 俺の右隣にはメリーが熟睡中で、左隣にはビビットさんが起きていて目が合った。


「良く眠れたかにゃ?」

「それがだな、布団と呼ばれるこの寝具は慣れなくての〜、おかげで寝不足だ」


 まぁ異世界人は布団は初めてだろうし、寝つけなくてもしょうがない。他金髪くっ殺騎士のザレオンとたこ焼き屋天使のエイトさんも起きていて、目がとろ〜んしていて寝つけなかったみたい。


「慣れない屋敷と布団で良くぐっすり眠れるのら悪魔王……」

「にゃにが言いたい白天使」


 俺の視線に気づいたエイトさんが嫌味臭く言ってきた。まぁ本来は敵同士だからこれが普通だ。


「ところでいつにもまして眠そうだにゃ?」

「お前は悪魔の癖に見えないのら……」

「にゃっ?」


 そう言ってエイトさんは天井を指差した。


「さっきからこの屋敷の天井の上を複数の霊魂が飛び回っていることら……」

「にゃっ……」


 恥ずかしながら俺は悪魔王の癖して幽霊とやらが全く見えなかった。とはいえ見えなくても死ぬわけではないから別に気にしない。

 しかし、古い屋敷内に幽霊が居ても別におかしくはないな……。

 そこで俺はエイトさんにどんな姿の幽霊が浮遊しているのか聞いてみた。


「……着物姿やちょっと古い現代の格好の時代がバラバラの幽霊なのら」

「にゃっ、それってこれまで生贄になった犠牲者の幽霊かにゃ?」

「…………分からないのら、でもそれなら七斬りに罪のない旅人を生贄に捧げてきたこの屋敷の一族は必ず報いが来るのら……」


 そう呟いてエイトさんは布団に潜った。二度寝して寝坊しても知らないぞ。


 グーーー。


 腹時計がなった。

 年季の入った柱時計を見ると時刻は7時丁度。確か朝飯を用意してくれていると言うことで俺は立ちあがった。

 ふとメリーを見おろすとまだ気持ち良さそうにいびきをかいていた。このまま待っていたら昼過ぎまで起きて来なそうだったので、強制的に起こすことに決めた。

 俺はメリーの元に立つと、布団目掛けてジャンプした。


「にゃんっ!」


 ボフッ!


「グエッ! …………ちょっとちびっ子痛いわよ。なにしてんの……」

「朝にゃメリー」

「朝なんて分かってるわよ。それよりちょっとマシな起こし方ない!」

「むにゃっ、そうでもしにゃいとメリーはテコでも起きにゃいからにゃ〜」

「ちょっとムカつく。そんな乱暴されなくても自分で起きられるわよ。で、起きてからなにすんの?」

「にゃっ……そんにゃの決まってるにゃ古き良き日本の朝飯にゃ」


 俺たちは洗面所で顔を洗うと大広間に移動して朝飯を頂くことになった。しかし見ずらしずの赤の他人にそこまでもてなすには必ず裏があるな……。


 □ □ □


 大広間に長いちゃぶ台が置かれていて、対面式に皆が座った。俺たち以外は村長とその息子中鉢三郎と妻と孫と姑の祟りババアとヤング横溝兄弟合わせて七人だな。


 さて出された朝食は、ご飯と味噌汁に焼きイワシにたくあんとほうれん草のおひたしの伝統的な日本の朝食だ。悪く言えば地味と言える……。

『にゃむ〜』思わずグルメガチャで口直ししたくなるが……文句を言う前に一口。


「にゃむっ…………うんみゃい!」


 一見地味だけどどれも味がしっかりしていて一流の調理技術だ。誰が作ったか知らないけど料亭で出すような味だ。

 まぁ料亭なんて入ったことないけどな……。


「うむっ! こ、これは美味いぞ!」


 慣れない手つきで味噌汁を飲んだビビットさんが絶賛した。


「確かに美味いなっイケる」

「くっ、悪くないわねっ……」


 ヒューイさんとザレオンさんも気に入ったようでなによりだ。


 食事を終えると三郎が立ちあがった。で合わせて横溝兄弟も立ちあがった。


「三郎よ。こがん朝から外服に着替えてどこに行く気や?」


 口髭生やした厳格そうな父親が茶碗を置くと息子に聞いた。


「悪かね親父、ちょっと三人で渓流釣りぎゃ行って来るわ」

「……祭りん準備があると言うとに、わいはまた去年ごと知り会うた旅人の女ん子て……」

「おっと! お客の前で変なこと聞きなしゃんな親父。とにかくこんヤング横溝兄弟(二人)とちょこっと釣りぎゃ行くけん。戻ったら祭りの手伝いけんばい」

「……それなら良かばってん」


 いつものことかと呆れるように目を閉じた三郎の父親がお茶を飲んだ。


 さて俺は様子を見に廊下を出ると、玄関先で三郎と横溝兄弟が靴を履いていた。

 そこで通り掛かった振りした俺が話し掛けた。


「朝からどこに行くにゃ?」

「どこって渓流釣りばい。ヒヒ…………」

「にゃむ〜……」


 釣りに行くのにどこぞの釣りキチじゃあるまいし、ニヤニヤするかよ。まぁどうせ女を山に連れ込んで、アレとかコレとかスンゴイことするつもりなんだろう。

 普通に犯罪だけどそのあとヤラれた女の子は一体どう処理されるんだろ……恐らく行き着く先は……まぁあえて言わない。

 しかし仮に人が殺されても七斬り村は街から離れた限界集落だ。だから警察の目が届き難いから行方不明で処理されやりたい放題なんだな。


「ところでおみゃえら兄弟も釣りするのかにゃ?」


 横溝弟が長さ約1メートルの黒の長尺バックを左肩に掛けていたので、気になったので聞いてみた。


「ああ、俺も釣りが趣味でね。イワナでも釣れたら塩焼きにして食べさせてやるぜ」

「にゃっ……」


 しゃがんだ横溝弟が俺の頭を撫でた。


「そう言うことにしておいてやるにゃ、ところで例の場所は見つかったかにゃ?」


 俺は小さな声で横溝弟に聞いた。

 例の場所とは、村のどこかに隠されていると噂される生贄にされた犠牲者の首の保管場所のことだ。

 まぁ村長孫がいる手前言葉を濁して聞いたが横溝弟は理解したようで、ヒソヒソ声で『まだ見つからねー』と耳元で答えた。


「上手く聞き出せるといいにゃっ」

「分かってんじゃねーかちびっ子。だから邪魔すんなよ」

「にゃっ」


 なんだか楽しそうでついて行きたくなったが、邪魔するのもなんだから玄関先で彼らを見送った。

 果たして彼らはこの屋敷に戻って来るのだろうか……。


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