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ちびっ子猫口調TSサタンちゃまは悪魔ガチャで頼れる部下を集め、仲間と一緒に異世界大陸を楽しく冒険するにゃん♬  作者: 大空司あゆむ
異世界大陸編

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サタンちゃまと久々の日本とアルマーの過去

 

 日本に向けて出発するのにまだ時間が掛かるらしいので、その間俺はペットのワン☆ころを連れてぶらぶら歩いた。

 すると悪役令嬢のイザベラとバッタリ会った。


「あら、聖女パルム様のちびっ子……」

「にゃっ元気かにゃ?」

「…………」


 俺が右手をあげて返事するとイザベラがうつむいた。


「にゃっ……」

「アンタのせいで王子様との関係滅茶苦茶よ。どーしてくれるのよっ!」

「にゃっにゃめろーーっ!!」


 いきなりイザベラに首を絞められた。

 確かイザベラは恋敵の聖女のシャイニーと王子様をめぐって泥沼の争いをしていた。で、今回の祭りで勝った方が王子に付き合う権利があり、負けた方が諦めると言うルールだった。

 しかし、邪神が俺たちイザベラチームに加入して例の騒動となり、失格になったばかりか地竜が殺されてしまう始末で目も当てられない結果となった。

 だからイザベラが俺の首を絞めるほど悔しいのは理解する。しかし俺のせいじゃないのは確かだ。これは単なる八つ当たりだ。


「にゃめろーーっ! アタチは関係にゃい!」

「うるさいですわねっ! 知ってますですわよ。貴女が邪神と共謀して地竜を殺したことを」

「にゃんにゃ誤解にゃ」


 まぁ俺は地竜殺害現場にいた数少ない当事者の一人だから疑われても仕方がない。かと言って黙って首を絞めるのはたまらんからイザベラの手を振り払って逃げた。


「もうにゃんにゃの……」


 なんとか走ってイザベラからエアカーまで逃げて来た俺は息を切らしてその場にへたり込んだ。

『しかし今日はなにかと首を絞められる日だ』絶対忘れられない日だな……。


「ようっちびっ子。さっきから走り回って楽しそうだな?」


 事情を知らぬヒューイが声を掛け来た。俺は振り返ったが首についた手形に気づかず彼は横に腰掛けてきた。


「いや〜日本に行くのが楽しみでワクワクしてるのさ」

「日本で購入するエアカーは決めてるのかにゃ?」


 何度も読んだと思われる紙製のエアカー雑誌をヒューイが手にしていた。


「ああ、本当はスポーツカータイプが一番欲しかったけど、それだとパーティー全員乗せられないからキャンピングカータイプを購入すると決めた」


 どちらも選んでも高額になりそうだな。

 しかしSS級冒険者ヒューイの稼ぎならポンとエアカー買えるんだな。


「まぁ頑張るんにゃら…………」

「応援してくれてありがとう。君は本当にいいちびっ子だな」

「にゃっ…………」


 感激したヒューイが俺の手を握った。しかし勘違いしてんな。どうでもいい俺はヒューイに対して生温い目で見ていることをな。


「そこにいましたのペットとヒューイ様」


 聖女さまが俺らに声を掛けて来た。ちなみにペットとは俺のことだ。もう慣れたが、主人は中々のドがつくSな性格だ。


「聖女パルム様っこの度は念願の日本に連れて頂くことになって、大変感謝しております」


 立ちあがったヒューイがそう言って聖女さまにお辞儀した。


「とんでもございません。今回のクエストに協力してもらい大変感謝してます。ささっヒューイ様はわたくしのキャンピングエアカーに乗ってもらいますわ」

「それはかたじけない。しかしキャンピングエアカーの方はビビットとザレオン。シンシアはエイトさんのタコヤキィエアカーに、それで私は谷川シェフのキッチンエアカーに乗せてもらうことによろしいかな?」

「ええ、よろしいですよ」


 ヒューイは女子ばかりのキャンピングエアカーは仲間の女子に譲ったか。流石紳士な男だ。

 しかし……もう一人コシヒコ(仲間)がいたような……まぁ使えないから首になっのか、留守番かもな。


 こうして撤収完了した俺たちは逃げるように日本へと出発した。


 □ □ □


 今回の日本に戻るルートは、まず西の港街に寄ってそのまま太平洋側を真っ直ぐエアカーで横断して日本に到着する予定。

 ずいぶん大雑把だから日本のどの地区に到着するのか分からないと言う。ミステリーツアー並みの帰省方法だ。

 しかし異世界大陸はデカイからヘタすると日本を突っ切って台湾に辿り着くかもな。それだけに今回の帰省ルートは大雑把なのだ。

 まぁ俺は楽しければなんだっていいよ。


 実際俺たちは西の港街に寄って一泊してから早朝から日本に向けて出発し、太平洋を横断して船じゃないのでその日の内に日本に到着した。

 で、到着したのは高校生時代の俺の生まれ故郷東京で。どうやらナビに従い遠回りで飛んでたらしい。

 まぁその間俺はベッドの上でうんまい棒食べながらのんびり横んなっていたから、運転手の聖女さまにはご苦労さまです。


 東京に到着した俺たちはこの日はエアカーで一泊して次の日に聖女さまがヒューイをエアカー販売店に案内することになった。

 で、その間に俺たちはビビット、ザレオン、シンシアを東京観光に案内して、翌日は京都鞍馬山基地に向かって久しぶりに新米女神のエイジと会う約束だ。そのスキに俺は三百年前伏見に墜落したサタン城に戻り大量に引き当てたレッドデビルを召喚して復旧作業員として置いていく作戦だ。


 ところで俺の召喚悪魔は物質化は時限制でカードファイルに戻る仕組みだ。しかしサタン城内だと関係なく永遠と肉体を維持出来るらしい。だから上手くいけば城内で大量のレッドデビルを召喚し、そのまま残しサタン城修復作業させる。

 まぁだからと言って俺は地球侵攻なんて馬鹿な考えはやめた。また正義の天使さまにコテンパンにされるのは懲り懲りだからね。

 だから城を修理する目的は魔界に帰るためだ。魔王とスーパードラコスを倒し世界を救って、やることやってから大人しく故郷に帰る。

 それで文句は言わせないつもりさ。


 □ □ □


 車中泊した朝に俺は寝相の悪いメリーに起こされ目覚めた。『いっつも彼女と同じベッドで寝てるが』それを聞いた男子は羨ましいと思うだろうが、ドキドキするのは初日から三日位かな?

 身体が幼女だから別に変なこと(ある意味良いこと)起きないし、とにかくメリーは寝相が悪くて朝から起きたらベッドから蹴り飛ばされているのもしばしばだ。

 だから結構ウンザリしてるんだ。


 とりあえずうんまい棒チー牛味を握り締め外に出た。するとエアカーの隣でアルマーがタンク形態で駐車していた。


「椅子には丁度いいにゃっ」


 俺はなにも躊躇(ちゅうちょ)せずアルマーの上に腰掛けた。


『……言っておくがミーを椅子代わりにするのはユーが初めてだぞ』

「にゃにゃっ♬ そうにゃ?」

『相変わらず面白いなユーは』

「まぁにゃ食うか?」


 俺はうんまい棒をアルマーに差し出した。すると彼は黙った。


「にゃんにゃ食わにゃいのか?」

『……ミーはロボだから有機物は食べれない。その位分かるだろうに、君はワザとやったか?』

「にゃっ……にゃにゃっ♬」

『…………』


 楽しくなった俺は返事をせず笑い返した。


『しかしミーだから良いが、人にやったら殴られるぞ』

「にゃにゃっ忠告ありがとうにゃっ、だけどすでに三百年前に池田湖(イッシー)首相を椅子代わりにして座ってはしゃいでたにゃ」


 それは俺が物質界に武力侵攻して調子に乗っていた時代だ。思えばヤンチャが過ぎて人類を殺し過ぎたので、今は反省している。


『時の総理を椅子代わりにするとはユーは相変わらずだな……で、まさかその時今みたいに足をバタバタさせてはいなかったか?』

「にゃにゃっ♬ 確かやってたにゃ」

『……本当にいつか大人に殴られるぞユー』

「にゃにゃっ♬ その大人たちよりアタチは1万年も生きてる大先輩にゃけどにゃっ」

『…………呆れるなユーはまるで進化しないカブトエビみたいなモノか……』

「にゃっ……」


 アルマーはロボの癖に皮肉混じりに上手いこと言う。しかしせめてある時期だけ田んぼに発生するカブトエビ(クソ雑魚)より、節足動物界のスターのカブトガニにして欲しかったよ。


「ところで寝てたかにゃ?」

『……ユーはデリカシーのカケラもないのか?』

「にゃっ……」


 俺はなにかアルマーの気に障ること聞いたのか……。


『まぁいい、ミーは機械だから眠ることはないが機能を停止して休むことはする。だが決して夢を見ることはない』

「にゃんにゃ夢を見たことにゃいにゃんてつまらにゃいだろ?」

『……無神経と言ったそばからまたユーは……』

「にゃにゃっ悪かったにゃ♬」


 俺はうんまい棒を齧ると足をバタバタさせた。するとアルマーの頭部センサーが赤く点滅した。


『……その態度は謝罪になっていないぞ』

「にゃにゃっそうかにゃ、それよりアルマーがいた世界のことを教えて欲しいにゃっ」

『……ミーがいたこことは異なる並行世界のことか……まぁ教えてもいいが、この世界より人を二分化する最悪な差別世界だった』

「だったとはおみゃえが変えたのかにゃ?」

『イエス。ミーはその世界で知り合った非正規日本人の友に手を貸し、悪政権を武力で転覆して正しき社会に変えてやった』

「にゃっ……」


『非正規日本人って』派遣社員より酷い。そんな制度を考えた並行世界の日本政府はクソだな。

 そんなクソ政府をアルマーが転覆させたのだな。中々ハードなアルマーの過去だが、いつか詳しくその革命物語を聞いてみよう。


 で、皆が起きて朝食の準備を始めたので俺は嬉しくなって、アルマーに注意されたのを忘れてまた足をバタバタさせた。


いつかサタンちゃま本編で過去のアルマーの物語を番外編として書いてみたい。

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