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竿斬りの舞  作者: 凪子
第七夜
76/146

76.

「そんなことないと思います。私と秋山さんは全然違います」


一体、自分と彼のどこに共通点があるというのだろう。


容姿も性格も、考えだってまるっきり違うのに。


秋山は舞の瞳に疑念を読み取ってか、軽く首を振る。


「似てるよ。自分を偽ることに長けているところが」


舞は息を呑んだ。


「いつだって本音を言わず、自分の身を守り、強い目的のためなら手段を選ばない。

……どう?当たってると思うんだけど」


膝の上で、握った拳が震え出した。


見透かされている。


初対面に近い間柄の人に、ここまで読み取られているなんて。


秋山は舞の返答を期待していないのか、独り言のように、


「俺は昔から、札つきって言われるような悪ガキだった。孤児院でも学校でも手のつけられない問題児で、誰も傍に寄せつけなかった。ずっと人が怖かったから」


暗く荒んだ目をした少年の姿が目に浮かぶ。


「あのとき拾ってくれた人がいなければ、俺はきっと本当に、どうしようもない奴のままだったと思う。だから、俺はその人のためなら何だってするつもりだ」


切れ長の大きな瞳に射すくめられ、舞は唾を飲んだ。


「鉄は俺の幼馴染だ。だけど、それよりも優先すべきことがある。

……教えてほしい。鉄が本当は何を企んでいるのかを」


容赦のない声色だった。


舞の脳裏に、先日の鉄とのやりとりが思い起こされる。


真実を知らなければ、しらを切ることも容易だったろう。


だが、なぜ竿を狩り集めるのか知ってしまった今では、動揺は隠せない。

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