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竿斬りの舞  作者: 凪子
第三夜

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28/146

28.

「最近私のことを避けてない?」


新宿の雑踏を並んで歩きながら、朋子は突然言った。


唐突に図星を突かれ、思わず口ごもっていると、朋子は悲しそうに、


「やっぱりそうなんだ」


「そんなことないけど。ちょっと忙しくて」


「電話しても出てくれないし、メールも返さないし。すごく寂しかったんだからね」


唇をとがらせ、すねた声で朋子は言った。


「ごめんなさい」


うなだれる舞を見て、朋子は笑い出した。


「あははっ、珍しい~舞が凹んでる」


「……騙したわね?」


「騙したんじゃないよ、本当のことだもん。でも今の舞はかわいかったな。捨てられた小犬みたいな目してさ」


「もう。ひどいわ」


二人は目を見交わすと、どちらからともなくまた笑い合った。


笑い疲れたころ、朋子は不意に真顔に戻る。


「何かあったら言ってね。私はいつでも舞の味方だよ。忘れないで」


「ありがとう朋子。大学の友達だっているのに」


「いいのいいの。私は舞のお姉さんみたいなものなんだから」


「お姉さんは私でしょ?私がいなきゃ一人でトイレも行けなかったくせに」


「だからそれは小学校のときの話で……あっ、ここ入ろうよ」


突然朋子は立ち止まり、カフェを指さした。


「いいけど、でも、けっこう混んでるみたいだよ」


「何かの雑誌で見て、一回行ってみたかったんだよね」


そのカフェには「CAFÉ ONE plus ONE」と看板が掲げられていた。


秋山の顔が頭に浮かび、舞は二の足を踏む。


だが、朋子は店内に入ってしまった。

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