2 俺をお持ち帰りした理由
どうも、ミミックです。
いま、女の人に抱えられています。
乱暴……されちゃうのかな?
そう考えてカタカタと震えてると、彼女は優しく撫でてくれた。
なんだろうこの感覚。
よくわからないけど落ち着く。
きっと悪くは扱われないのだろう。
そう信じよう。
しばらくすると、ダンジョンの出口が見えてきた。
あ、もうダンジョン出ちゃうんだ。
道中でモンスター(同僚)と出会うことが何度かあったが、彼らは困惑しながらも、この女へと襲いかかっていた。
だが。
この女は彼らをワンパンで倒した。
なんと正拳突きだけで!
もうこんなの、生物の格が違いますやん。
強いですもん。
これから俺、どうなっちゃうんだろうな。
ダンジョンを出た後、森を抜け、村を抜け、街へ入った。
この間、約5日。
少しだが、彼女と一緒に過ごして来てわかったことがある。
まず、彼女は勇者の血筋の者であり、勇者程では無いが、化け物レベルの強さがあるということ。
そして、彼女は1児の母であり、娘と2人で暮らしているということ。これはあまり触れないほうがいいのかな。
最後に、人々からの信頼が厚い冒険者であるということ。
結局俺が何故捕獲されたのかはわからなかったな。
今日も俺は、お姉さんに抱きかかえられて移動します。
そして、なんやかんや目的地へついた。
「おかあさん、おかえり!」
「ただいま、戻ったよ。」
仲睦まじい母と娘の再開だ。
でも、娘を置いて冒険に行くのはどうなんだろうね?
「もう、急に出ていっちゃうから心配したんだよ!」
「ユナの相棒を決めるんだ、そりゃあ半端なモンスターじゃ駄目だからな。」
ん、相棒?
「ていうことは、お母さんのもってるその可愛い箱がモンスターなの?」
ん、可愛い?
「そうだ、これはミミックの一種で"カオスボックス"っていうんだ。S級だからテイムは難しいだろうけだ、こいつは開けるまで攻撃してこない。だから、何度もチャレンジしてみなさい。」
「うん、わかった!」
あ、俺、テイムされちゃうんだ。
ここで娘さんを鑑定してみたんだけど、年相応のステータスをしていた。12歳になり、もうすぐ魔法学院へ入学するらしい。
なんで娘さんは強くないんだろうかと疑問に思っていたところ、後にわかったことだが、この親子は血繋がりがないらしい。だけど絆は随一らしいよ。
だからこそ、半端なモンスターじゃなく強いモンスターを娘の用心棒にしたかったんだね。
まあ、そう簡単にテイムされてあげないけどね。
次の日から、テイムの日々が始まった。
ちなみにこの世界のダンジョンでは金、銀、銅、鉄、木の5種類の宝箱が存在します。




