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異世界に転生して虚弱体質の村人になった俺が、唯一頼ることができるのはカプセルでゲットした魔法少女だけだった。  作者: ぢたま
一章 虚弱体質村人幼児がスライムに出くわして死にかけた後、魔法少女をゲットする話
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一章 虚弱体質村人幼児がスライムに出くわして死にかけた後、魔法少女をゲットする話15 - カプセル調査開始

 一章 虚弱体質村人幼児がスライムに出くわして死にかけた後、魔法少女をゲットする話15 - カプセル調査開始


 結構時間をかけて自分の体を探っていたが、結局どこからも探し出すことができなかったようだ。

 力なくしゃがみ込んだまま、ミコは俺を見上げて首を横に振った。

 どうやら、このカプセルに閉じ込められると、自分の肉体と直接関係の無いものはすべて剥ぎ取られてしまうようである。

 それは、変身アイテムも例外ではないらしい。


「そこから出たいか?」


 俺は次は、ミコの心理の影響を調べておきたくてその質問をぶつけてみる。

 ミコは即座に首を縦に振った。

 カプセルに閉じ込められても、ミコの精神は外にいた時と変化はないようである。

 俺は一端質問をやめて、エロい感情も交えながら、じっくりとカプセルと中にいるミコの体を調べ始める。

 カプセルにはまったく継ぎ目も穴もなく、完全なる球体であった。

 手触りはプラスティクとほぼ同じだが、滑らかさはガラスに近い感じがする。

 さらに、閉じ込められているミコが恥ずかしがっている姿を楽しみながら調べてみると、とても綺麗であった。

 虫にさされた跡も、どこにぶつけた跡も、さらにリギンと闘った痕跡すらなかった。

 それだけでなく、手首にあった変身アイテムを突き刺した跡も綺麗さっぱり消えている。

 それで俺は、一つの推測をする。

 この中にいるミコは、ミコであってミコではない。

 おそらく精神そのものはミコのものだが、肉体はまったく新たに再構成されたものだ。

 それに使われたのは、たぶんミコのDNA情報なのだろう。

 だから、全ての傷が癒えた姿で、パーフェクトな状態の肉体になっているのだ。

 おそらく、ミコの体重も体型も太ってもなく痩せすぎでもない、完璧な状態となっているはずだ。

 これは推測でしかないが、確信があった。

 つまり、死んでさえいなければ、このカプセルに閉じ込めることで、瞬時に完全回復させることができる。

 このカプセルがある限り、無敵ではないとしても、限りなく無敵に近い存在となれるということである。

 だが、このままでは、あまり意味がないということも間違いない。

 なんとかして外に出す方法がわからないと、エロ目的で見ているくらいの役にしかたたない。

 エロいことは十分好きだが、俺の一番の目的は生き延びることである。

 そのための力を手にいれることだ。

 だから、魔法少女をカプセルに閉じ込めたところで、それだけではなんの意味もなかった。

 正確に言えば、俺のために使役することが出来なくては役に立たないということだ。

 だが、それを確かめるためには、カプセルから出すことが出来なくてはどうにもならない。

 もちろんマニュアルなんてないので、自分の頭で考えるしかない。

 ただし、手がかりが何もないというわけではない。

 これまで、さんざんカプセルを検証してきている。

 その情報を検証することで、ある程度の推測できるはずだ。

 どんなに危機敵な状況に陥っても、カプセルが作動することはなかった。

 作動条件は魔法少女と接触すること。

 そこから考えると、カプセルから魔法少女を出すために、なんらかの作動条件があると考えるべきだろう。

 問題なのは、その作動条件がなんなのかということだが。

 おそらく、それほど難しい条件ではないはずだ。

 カプセルに魔法少女を閉じ込めるのが困難だったのは、魔法少女という極めてレアな存在であったからだ。

 動作自体は接触するという、極めて単純なものだった。

 呼び出す条件もややこしいものであるとは思えない。

 まず最初に考えつくのは、俺以外の何かと接触した場合だ。

 それは簡単である。

 俺が寝ているベッドにカプセルを接触させてみる。

 何の反応もなかった。

 続いて俺はカプセルから手を放してみる。

 カプセルに閉じ込められたミコが、裸のままベッドの上からこっちを見ている。

 カプセルそのものには、なんの反応も見られなかった。

 俺は、カプセルをベッドの上に置いたまま、自分の左手を閉じてみる。

 これは、有紗(ありさ)をカプセルに閉じ込められた時、掌を閉じたらカプセルが消えてしまったことを思い出し、もしかすると何らかの変化があるのではないかと思ったからだ。

 実際に変化はあった。

 有紗(ありさ)のカプセルとまったく同様に、カプセルは消えてしまう。フルヌードのミコを中に閉じ込めたまま。

 ということは、左手に現れたカプセルは俺の手の中にある無しにかかわらず、手を閉じたら消えてしまうのだろう。

 だが、消えてしまっても、まったくあわてなかった。

 呼び出すことは出来るはずだ。

 やり方は、右手のカプセルと同じだろう。

 ただ、右手のカプセルと違い、今カプセルを使ってゲットした魔法少女は二人である。

 つまり、呼び出す時に選択する必要があるということになる。

 俺は、ミコの名前を思い浮かべながら、右手の時と全く同じように左手を開くとカプセルはずっとそこにあったかのように出現した。

 もちろん中には、フルヌードのミコがいる。


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