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第5話 ステータスを確認してクマさんに出会う

  まずは、森を抜けるために歩いていると大事なことを思い出す。それは、ステータスの確認である。狼の襲撃ですっかり忘れてしまっていた。では、ステータスを開いてみるとするか。そして、心の中で「ステータスオープン」と叫んでみる。


「さーてと。ステータスを確認して自分がどのくらい強いか見てみよう。」



なになに。


 神の肉体、豪腕、音速の神、 異常ステータス無効、魔法耐性、魔術の神、索敵、隠密、結界の神、職人の神、錬金術の神、解体の神、鑑定、採取採掘の神、超直感、威圧感、加護&スキル獲得、語の神、身体能力制限、神の使者


ただいま、身体能力を4に制限中



凄いな。スキルに「神」が付いてるということは、最上級のスキルだろう。これならこの世界で問題なく生きて行ける。間違いなく。

だかなぜ、身体能力の制限があるのだ?


「すまん、すまん、能力制限について話すのを忘れてたの。」


びっくりした。どうやら神様が話し掛けて来たみたいだ。


「今の能力値ならこの世界では無敵過ぎるからの。それに、力の加減が出来なくて大変な思いをするはずだ。なので身体能力の制限をするスキルを付けてた。十段階に能力を制限することが出来るから臨機応変に使ってくれ。因みに、10がMAXだからな。お陰でいい戦闘の訓練になっただろ。ワシはこれでも忙しい身なのでな。じゃあな。ハハハー。」


もう終わり?それにしても一方的だったな。会った時は居眠りしてたのに神様は忙しいのか?

まあそういうことにして置こうな。



じゃあそろそろ森を抜けるために頑張りますか。いきなり森の中で野宿は嫌だからな。なので身体能力のMAXにする。


「では、レッツゴー!!」


ユウは、森の中をダッシュで駆け抜ける。凄い速さで風景がビュンビュンと流れて行く。これならすぐに森を抜けることが出来そうだ。そして、索敵スキルも発動させると5キロ先で森が切れて街道が見える。どうやらすぐに街に着けそうだと思っていると森を抜けて街道に出て立ち止まる。


「よしー!!街道まで来れば。あとは、沿って行けばいつか街に着くだろう。あともう一踏ん張り頑張りしますか。」


そして、ユウは街道を音もなく凄いスピードで走り出す。多分だが、普通の人の目ではユウの姿を完全に確認することはまず無理だろう。何故なら、音速の神と隠密のスキルのお陰である。音速に近いスピードで激走しているにも関わらず足音や土埃すら立たないので普通の人なら何かが通ったぐらいしかわからないと思う。


これなら万引きや強盗しても絶対に成功するな。これで生計を立てるのも悪くないかもしれない。イヤだめだ。折角異世界で新しい人生を過ごすのに邪の道に墜ちてしまってはもたいない。どうせなら英雄か勇者ぐらいを目指す気持ちで行こう。



いろいろなことを考えながら走っているとずっと先の方で何かが戦闘をしている。


「どうせ通り道なので近づいて様子を確認して見るか。」


身体能力を最初の頃より高い5に直して、スピードを落とす。そして、慎重に近づいて草影から覗いて見ると、どうやら可愛いらしいクマさんが一人の旅人らしき人間と遊んでいる。可愛いクマさんは5メートルぐらいあり、真っ赤な目をギラギラしながらヨダレをダラダラ出して一心不乱に遊んでいる。


ぇ?

そんなクマさん可愛いのかって?

可愛いでしょ♪

ほら!!

真っ赤な目をギラギラしながら遊んでるだよ♪

もう、キュンキュンしちゃう♪


はい!!

すいません、冗談です。あれは、全然可愛くないです。逆に恐ろしい怪物が人間を一生懸命に襲っています。

等と自分でボケながらツコミをしていると。


「ぐはぁ!!」


クマさんに襲われていた人間が攻撃を食らって地面に転がってしまった。そして、すぐにクマさんが首を噛みつこうとしている。


「ヤバイ!!」


ユウは、クマさんに向かって突進してクマさんの後頭部を捕まえて膝蹴りを顔面に叩き込んでサッと離れる。


「 バゴォン!! ドスーーン!! 」



クマさんは大きな体を大の字にして後ろ向きに倒れる。クマさんは口と目から血ヘドを出しながら白眼を剥いて絶命している。どうやら俺は一撃で仕留めた様だ。我ながら恐ろしい力だな。かなり軽く叩き込んだはずが威力が出てしまった様だ。能力が高いというのも問題だな。本当に能力制限があってよかった。神様、本当にありがとうございます。

因みにクマさんの頭蓋骨は砕けて中では大変な事になっていた。ユウは、クマさんの頭が弾け飛ばなくてよかったと少し安堵する。着替えがない状態で血塗れになって街に入るのは御免だからなと思いながらも『クマさん、ごめんね。』と心の中で呟いてしまった。







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