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第3話 ギルド

 窓から差す光に当てられ目が覚める。


 ベッドから起き上がり自分が宿に泊まった事を思い出す。

 自分がこうして見慣れない宿にいると思うとやはり異世界に来た事を実感させられた。

 日本に特に未練はないが、中々気持ちの整理がつかないものだ。


 階段を降りると広間のテーブルに何人か各々に飯を食べている。


「おっ、起きてきたね。ご飯は魚と肉どっちがいい?」

「魚で」


 ご飯を頼み近くのテーブルに着く。そうしてほんの数分待っているとすぐに料理がきた。

 白身魚みたいでフライにされている。上には餡がかかっていてとても美味しそうだ。


「ストノーラのフライだよ。うちの料理中でも一押しさ!」


 どうやらこの魚はストノーラと言うらしい。まあ名前には興味が無いのでこの際はどうでもいいが……


「あむっ……んんっ!」


 これが食べてみると想像以上に美味い。白身魚のあっさりした味に程よく酸味の効いた餡が絶妙に合う。

 飲み込んだ後の口当たりも最高で今手元に真っ白なご飯が無いのが非常に残念である。


「ふぅ、ご馳走様でした。とても美味しかったですよ」

「あいよ! 食器類はそのままそこに置いておいていいからね」


 さて、美味しいご飯で腹も満たした事だし今日は昨日行かなかったギルドとか行ってみるか。







「へ〜、やっぱりギルドってのは大きいんだな」


 地図を頼りにギルドまで来ると、一つだけ二階建ての建物が見えた。

 中に入ってみると想像していたより人は多かった。丁度ここの利用者が来る時間帯なのだろう。やはりギルドと言うだけあって武装した人は多いようだ。

 とりあえず冒険者の登録をしようと、人と人の合間を縫って受付へと向かった。


「すまん、冒険者登録したいんだが」

「新規登録の方ですね? こちらの紙の記入箇所に記入をお願いします」


 受け取った紙を見ると主に書く内容は名前、種族、スキルらしい。スキル書かなきゃダメなのか、どうしよう。


「あの、スキルは書かなきゃダメですかね?」

「いえ、最低名前と種族だけでも大丈夫ですよ」


 よかった。あんまりこのスキルバレるといけないと思うんだよな、絶対面倒事に巻き込まれそうだし。


「……はい、記入を確認しました。最後にこのギルドカードに魔力を流してください」


 言われた通りに魔力を流す。するとギルドカードは僅かに光ったと思うと手元から消えてしまった。


「えっ、カード消えちゃったよ」

「これで登録完了です。ギルドカードを出したい時は魔力を込めながらギルドカードと念じてください」

「あ、はい。分かりました」


 登録は終わったらしいので軽く依頼掲示板を見て、ギルドを出た。それにしても驚いた。まさかギルドカード消えるとは思わなかった。ほんと魔法ってなんでもありなんだなと思いつつ、次は武器や防具でも買おうかと他の店へと向かった。

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