天使モモタロウ
禁断の果実“Peach”
それは、天界に生える800万の植物のなかでも、Apple、Grapeにならんで強大で聖なる力をもち、神と、神の許しを得たものにのみ食べる事を許された、まさに禁断の果実。
かつて、アダムとイブは禁断の果実“Apple”を食し、天界を追放された。
そして、その出来事から、数百万年すぎたころ、同じ罪を犯したものがいた。
天使、モモタロウである。
モモタロウは天使のなかでも素行が悪く、いつ神の怒りを買い、堕天使にされてもおかしくないような状態であった。
そこへ今回の事件である。
神はとうとうお怒りになられた。モモタロウは同類がいる地獄ではなく、同じ罪を犯したものの子孫がいる地上へと追放されたのである。
それがモモタロウの消滅、桃太郎の誕生であった。
そうしてモモタロウは地上へと追放される事になったのだが、モモタロウの力は決して弱くはなかった。
そのため、モモタロウの力を封印する必要があった。
しかし、Peachを食したモモタロウの力は強大で、並大抵の封印では破られる危険性があった。
そのため、神はPeachの力をPeachを使って封じることにした。
Peachによって得た力ではPeachを破壊することはできないのである。
そして、いよいよモモタロウの封印の時が来た。
モモタロウは抵抗しなかった。
Peachの力の中に悪の心を「正義の心」に変換するというものがあったためである。
そのため、天使たちのなかには、心を入れ替えたのだから、追放はしなくてもいいのではないかという意見もあったが、Peachにふれた時点でモモタロウは罪人であったため、追放は免れなかった。
そうして、モモタロウは封印、追放された。最初、モモタロウを包み込んでいたPeachの力は光球であったが、地上に入るとその状態を保っていられなくなり、地上の桃という果実そっくりの姿になった。モモタロウを封印したそれは極東の島国へと堕ちていった。
その際、あたりには閃光がほとばしり、山が一つ吹き飛んだため、それを見た人々は、それを神の光と呼んだ。
しかし、天界でも最上級の力を持つPeachはそれでも傷一つつかなかった。
そうしてモモタロウは地上へと堕ちていったのである。