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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

クエスト『オーク退治』

作者: 朽縄咲良
掲載日:2026/05/31

 「おう、どうした新人。クエストを達成したっていうのに、随分と暗い表情だな」

「先輩……」

「まあ、今回のクエストが冒険者デビューだったお前にとっちゃキツい仕事だったかもなぁ。まあ、あれだけの数のオークどもを退治したんだから、大変だった分に見合うだけの報酬は期待できると思うぜ」

「オーク……」

「……どうした?」

「あの……先輩」

「ん?」

「今回のクエスト……本当に『オーク退治』だったんですか?」

「はぁ? 何言ってんだよお前?」

「だって……あれは……あれは!」

「何だよ? 今度はいきなり怒鳴ったりして」

「あれは……あの人たちは、オークなんかじゃなかった!」

「……」

「僕が聞いていたクエストの内容は、『テンベの森の中にあるオークの巣を襲って、棲んでいるオークどもを駆除する事』だったはずです! でも……あの森の中にあったのは、いたって普通の丸太小屋が集まった集落で……住んでいたのは豚獣人(オーク)なんかじゃなくて……僕たちと肌の色が違うだけの……普通の人間だった!」

「……新入り」

「あの肌の色は……ジュダイ人でしょう? 数十年前に僕たちニーカ人と争った末に、この国から去っていったっていう……」

「……いいや。あれはオークだよ。知恵遅れの醜い白豚どもだ」

「ガリーファ語を喋る亜人種なんかいる訳がないでしょう! 僕に対して命乞いをしたんですよ? それも、ガリーファ語で……『助けて下さい』『私たちが何をしたというんですか?』って……」

「……」

「ひょ、ひょっとして……僕は、ひ、人を殺して……しまっ……」

「新入りッ!」

「……ッ!」

「……もう一度言うぞ。あいつらは人間じゃねえ。タダのオークだ。()()()()()()()()()()()()()()()姿()()()()()()()()

「そ、そんなの……」

「いいから、()()()()()()()()()()

「そういう事にしておけって……で、でも、そんな訳には……」

「その方が色々と楽だぞ。――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「そ、それって、まさか……」

「まあ……とりあえずこれでも食え。腹が減ってるから、そんなくだらねえ事を考えちまうんだよ。目いっぱい食って、ゆっくり休んで疲れを取る事だ」

「……」

「いいな?」

「……はい」

「……よし、それでいい。ほら、お前の為に一番美味いところを分けてやるからよ」

「ありがとうございます……。それじゃ……頂きます」

「おう」

「……先輩」

「ん? なんだ?」

「この肉……あまり食べた事の無い味ですけど……一体、何の肉なんですか?」

「ああ、それか……」



「子豚のモモ肉だよ」

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